米田梅子
15年ほど前なんですが、上海で食べた玉米烙(ユイミーラオ)の記憶が強く残っています。
トウモロコシの粒を寄せ集めて、ピザみたいに広げて揚げ焼きにした料理です。
それがサクサクとした食感で、甘い味付けなんですね。
なんとなく、醤油を塗った焼きトウモロコシを想像しながら口にしたので驚きました。焼きトウモロコシはしょっぱくてやわらかい食べ物ですからね。
そのギャップは衝撃的でしたが、
ほとんど腹が満たされたタイミングだったのもあり、デザート感覚で食べられて気に入りました。
ただ揚げ物なので、たくさんは食べられなかったことが心残りです。
画像検索してみたら全く見たことのない料理でした。こんな感じ。
ネッシーあやこ
この前ウーバーイーツで頼んだイスラエルの料理がかなり好みの味でした。ひよこ豆のペースト(フムス)やひよこ豆のコロッケ(ファラフェル)、スパイスたっぷりのサラダなどを、ピタパンにざっくり詰めてほおばったところ、一口の要素が多すぎて、この味はなんだ?とそわそわ食べているうちに、すっかり元気になりました。
ウーバーで手配したゆえ幕の内弁当みたいなプラスチック容器に入ってて、本場で食べていないのを露骨に感じられるのも、味わい深くてよかったです。写真を撮り忘れたので、写真はピカールで買ったフムスです。ピカールも、気軽に海の向こうの味を味わえるので大好きです。
イスラエルは名前はよく聞くけど全然なじみのない国のひとつ。こういうの食べてるんだ…!
唐沢むぎこ
イタリアで食べた「リボッリタ」がすてきなお味でした。
連日のピザで胃もたれぎみのイタリア旅行5日目、フィレンツェの大衆食堂に行きました。「野菜を摂取したい...」と後輩の子が注文したのがこの「リボッリタ」。トスカーナ地方の家庭料理で、白いんげん豆やキャベツなど、あまった野菜でつくるごった煮です。(日がたってかたくなったパンと一緒に食べるそう。)ひと口食べるとお野菜とスープの滋味が広がり、胃をじんわりあたためます。イタリア版おじやとも言うべき一品で、私と後輩の2人で瞬時に平らげました。
日本人にとってわりと身近なイタリア料理ですが、当然ながらこんな知らない料理もあるんですね。絶対うまいやつ。
岡田悠
麺が好きなのですが、海外で食べた麺の中でも印象的だったのはウイグルで食べた「ラグメン」という料理でした。コシ強め太めの麺に、羊肉と野菜のトマト煮込みをぶっかけた麺。ジャンキーな風味とボリュームはどこか二郎系を彷彿とさせつつも、食欲をそそりズゾズゾといけ、毎日食べても飽きがこなかったです。主食にできます。
写真は高めのレストランのラグメンでしたが、こういう洒落たラグメンも露店の紙皿のラグメンも全部ラグメンで全部旨かった...書いてて食べたくなってきました。
手前の麺の照り!!!これだけでよだれがでました。
橋田玲子
2001年にカナダのバンクーバーにいたとき、ギリシャ料理店STEPHO'S(ステフォーズ)によく行っていました。
おすすめするのはカナダ料理ではなく、ギリシャ料理です。
写真一番手前は、Karamari(カラマリ)イカのフライで、これが一番好きなメニューでした。Tzatziki(ザジキ)というヨーグルトときゅうりのソースにディップして食べます。たぶん、サジキのソースが好きだったんだと思います。
真ん中のピンクの丸いものは、Humous(ホムス)ひよこ豆にガーリックやオリーブオイル等を混ぜて作るペーストで、パンに付けて食べます。
左奥はSOUVLAKIA(スブラキ)串焼きで、これがメインなんですが量が多くて、食べきるのに苦労してました。
左手前の料理は覚えていません。
この写真のポイントは、みんな取り分けるように作業してるのに、私だけ何もせずに写真を撮っているところです。
そして、2001年の私はデジカメを持っていなかったのでフィルムカメラでした。現像した写真をスマホで撮った写真を共有します。
「ヨーグルトとキュウリ」って絶対日本ではソースにしないもの同士の組み合わせでそそられました。
ほりべのぞみ
いつかトルコに行った時に飲んだ「サレップ」というラン科の植物の根から作られる温かい飲み物が不思議でおいしかったです。色は白とクリーム色の間ぐらいでシナモンがかかっていて、トロトロした甘くて温かい飲み物でした。ランの根っこと言ってもあんまりピンと来ないんですが、粘り気はあるが全くクセがなく、とても飲みやすかったです。冬はサレップ売りが店を出していて、日本の甘酒の屋台みたいな感じもしました。
料理どころか原料ごと知らないやつが出てきました。甘いトロロ…?(たぶん違う)
まこまこまこっちゃん
モンゴルで羊を食べたら、草原の味がしてびっくりしました。
モンゴルの草原にはハーブみたいな香りの草がたくさん生えているんですが、羊の肉からもその香りがするんです。飼料を与えずに牧草だけで育った家畜はグラスフェッドといって珍重されたりしますが、モンゴルは基本的に全部そうなので、食べた草の香りがダイレクトに残るんですね。
スパイスの文化はないので味付けは塩のみの蒸し肉でしたが、十分なインパクトです。解体した当日に食べたので、新鮮なのもよかったのかも。
羊を経由して草原を食べている感じがして、さわやかな気分になりました。
直球の「肉」で締めたいと思います。同じ肉でも場所が変わるとこんなに違うんだ…!
思った以上に聞いたことのない料理が集まって驚きましたが、どれもおいしそう…!
ところで、いつも記事ではビシッと決めてくるカメラのうまいライターさんでも、うっかり写真がブレていたりするのが印象的でした。旅先でのうまいものには人の手先を狂わせる魔力があります。
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