手押し車がはぐくむ出羽島の文化
重伝建に選定されている町並みを見に行ったら、独自の手押し車にすっかり魅了されてしまった。自転車と手押し車で事足りる範囲にまとまっている島だからこそのユニークな文化である。
最盛期には約800人が暮らしていたという出羽島であるが、現在の人口は90人ほど。その多くが高齢者であるらしい。
だが最近は若い世代の移住者もおり、「ねこぐるま」を作るワークショップなども開かれているという。この島特有の手押し車が集落にさらなる活気をもたらし、未来へ継承されていくと良いですな。
さて、ここからが本題である。前述の通り出羽島には自動車が存在しないのだが、代わりに荷物を運ぶ手段として普及しているのが「ねこぐるま」と呼ばれる手押し車だ。
一般的に「猫車」というと工事現場などで使われる一輪の手押し車のことを指すが、出羽島では車輪の数は問わず手押し車全般を「ねこぐるま」と呼んでいるようだ。
木材で作った本体に長い取手を付けた二輪車という基本形はあるものの、モノによって素材や形状、サイズは様々だ。所有者のニーズに合わせて一台一台手作りしているのだろう。
これらの「ねこぐるま」は昭和30年代から使われ始め、島内の輸送手段として定着したようである。
荷物を運ぶという性質上、「ねこぐるま」がもっとも活躍する場所は港である。連絡船が発着する港の周囲には、数多くの手押し車が集まっていた。
その数の多さから、島での生活に必要不可欠だということがひしひしと感じられる手押し車であるが、手製であるが故にシンプルな構造でタイヤロックなど複雑な機構はない(と思う)。
なので手押し車が勝手に動いたりしないよう、停め方には各自の工夫があるようだ。
重伝建に選定されている町並みを見に行ったら、独自の手押し車にすっかり魅了されてしまった。自転車と手押し車で事足りる範囲にまとまっている島だからこそのユニークな文化である。
最盛期には約800人が暮らしていたという出羽島であるが、現在の人口は90人ほど。その多くが高齢者であるらしい。
だが最近は若い世代の移住者もおり、「ねこぐるま」を作るワークショップなども開かれているという。この島特有の手押し車が集落にさらなる活気をもたらし、未来へ継承されていくと良いですな。
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