ふつうが好きだ
遠くに行くと変わったものを見たり食べたりしなければ!というプレッシャーがある。交通費に見合うだけの見聞をしたいと思うのだ。
しかし、はじめからふつうを見に行くのであればふつうであればあるほど嬉しいわけで、こんなに成功率の高い観光はないのではないか。もちろん諦めているわけではなくて、ふつうに楽しいのだ。
そして見てきてた感想は「うん、ふつうだった」と言えばいいのだから気が楽です。
ふつうの町は空気も澄んでいていいところだ。ずっと前からここに住んでいるような気にすらなる。さすがふつうの町。
しかし我々はけさ飛行機に乗ってやってきた旅行者。無意識のうちに飛行機に乗ってもおかしくない服装をしていないだろうか。なぜ横山店長はパンクなのか。
住んでいるからにはもっと自然な服装をするべきである。ちょっとコンビニまで、ぐらいの雰囲気の服装に着替えた。
すごくふつうだ。ふつうの町の一部になれた、気がする。
ふつうの服はとても着やすい。着やすいどころか肌触りがいいので眠くなる。ふつうの町でふつうの服を買うのはわざわざ南アフリカまで行ってダイヤモンドを買うぐらいの贅沢をした気分だ。
ふつうの町を歩いていたら、特にやることがなくなったのでタクシーでホテルに向かった。
タクシーから目に入ってくる景色はどれもふつうで愛おしく、飛行機に乗って来たかいがあったとしみじみ思った(住さんはそう思ったか不明)。ふつうの町なので特に驚くようなこともなかった。それもまた「ふつうだー」と唸った次第である。
遠くに行くと変わったものを見たり食べたりしなければ!というプレッシャーがある。交通費に見合うだけの見聞をしたいと思うのだ。
しかし、はじめからふつうを見に行くのであればふつうであればあるほど嬉しいわけで、こんなに成功率の高い観光はないのではないか。もちろん諦めているわけではなくて、ふつうに楽しいのだ。
そして見てきてた感想は「うん、ふつうだった」と言えばいいのだから気が楽です。
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