- ソリティアの要領でカードを重ねてください
- ただし、色を交互にする、数字を順番通りにするといった制限はありません
- 自由に重ねてゲームクリアを目指してください
かいせつ
林:
ゲームありがとうございます。
荻原:
もう作ってくれないと思ってましたよね。
林:
ちょっとね。さすがに連絡するのちょっとしつこいかなとは思ってました。なにせただなんで。
注)2023年末、デイリーポータルZが独立することを荻原さんに伝える打ち合わせのさなか、荻原さんが独立祝いでただ1本ゲームを作りますよと発言。半年かけて納品されたスーパーソリティアがそのゲームです。
このゲームの苦労した点
林:
このゲームは苦労しました?
荻原:
すごくしましたね
林:
それはなぜ?
荻原:
まずあれですね。ソリティアを僕やったことがなかったんです。
林:
それは申し訳ない。
荻原:
ミーティングの時に。スーパーソリティアがいいんじゃない?みたいな感じになってたじゃないですか。
林:
はい、なってました。
注)打ち合わせの場で、どうにでもカードを重ねられるソリティアを作ろう。名付けてスーパーソリティアだと盛り上がった。
荻原:
話合わせてましたけど、やったことなかった
林:
全然気づかなかったですね。分かってない素振りはひとつもなかったですよ
荻原:
良くないなと思ったけど、まだ残ってましたね。見えっぱりな部分が
オープンワールドのソリティア
林:
今回の苦労した点は、ソリティアを理解するところから始まってたからなんですね
荻原:
そうです。携帯にソリティアを入れてハマるところから。延々とやっちゃいますよね。
林:
面白いですよね
荻原:
運と技術のバランスがまだよくわかんないですね。
林:
ソリティアっておもしろいですよね
注)みんな知ってる
荻原:
一応作ったんですけど、これで合ってるのかどうかもよくわかってない。でもスーパーソリティアだからなんでもいいんですよね
林:
っていうかこれ、トランプ移動するだけのゲームですよね?
荻原:
そうそうそう。でも自分でソリティアをやろうと思えばできるじゃないですか。
林:
できる!
荻原:
ルールにのっとってって自分次第で。
林:
もしトランプで本当にソリティアやろうとしたらこうなりますもんね。
荻原:
そうそう
林:
現実世界に近いわけですね。オープンワールドのソリティアだ。
林:
ただ、難易度低くしたソリティアってこれか、という気持ちはぬぐえない
荻原:
僕も感じてました。本当にゲーム性があまりにもゼロすぎて。
林:
プレイした人はこれでいいのかなって多分全員思うから。この対談でそれでいいんだよってところを伝えられれば
注)この対談の目的はふざけたゲームなんですってことを伝えることです。
不安で顔を入れた
林:
あとみんな思ってると思うんですが、なんで顔が出るんですか?
荻原:
あれはさっきの話とつながってて、これでいいのかな?がもうあまり強すぎて。不安だからピカーンとか音をつけてスーパー感を演出しました。
林:
なるほどね。でも一層わかんないものになりましたね。
荻原:
そうですね。でも顔は入れたときにこれだって思いましたね。
林:
最後にバニーガール出てくるじゃないですか。
荻原:
あれは一番最初に書きました。やっぱ味気ないじゃないですか。カードだけだと。
林:
これも不安がきっかけだ
荻原:
わかんないですけど、バニーガールっぽくないですか? ポーカーとかとごっちゃになってるかもしれないです。
林:
そのニュアンスは、ポーカーと一緒になってるような気はしますね。
荻原:
というところで入れてみたんです。
林:
最近お色気要素に敏感になっていたので、ちょっとその、躊躇しました
荻原:
さすがにあのバニーカールのドット絵でお色気を感じる人も少ないと思いますけどね
林:
自分の顔の写真は撮り下ろしですか。
荻原:
使い回しです。
林:
でもあれこそね、おぎわら遊戯場だなっていう思いがありました。
荻原:
懐かしかったですか。
林:
懐かしかった。
リアルおぎわら遊技場を作りたい
林:
今年は展示の仕事してたんですか
荻原:
やってたんですよ。面白いやつ。「人生の大切なことをゲームから学ぶ展」。
荻原:
企画はやってないんですけど、あれのゲームを3本ぐらい。アーケードゲーム機みたいなので。できて嬉しかったですね。
林:
昔の筐体に液晶はめてみたいな
荻原:
ガワを作ると魅力がもう何十倍にもなっちゃうから、おぎわら遊技場のゲームでリアルなゲーセンみたいの作ったら良くないですか?
林:
すごいいいですね。
荻原:
いいですよね。展示会じゃないですか
林:
荻原さん。そこで両替とかしてるおじさんになるわけですよね。
荻原:
そうそう、いいじゃないですか。
林:
まさか作者だとは思わない
林:
なんかひとつぐらいハングオンみたいなゲームあるといいですね
注)1980年代にゲームセンターにあったバイクゲーム。コントローラーが実際のバイクの形をしていた
荻原:
動くやつとかあったらいいです。
林:
きっといろんな人が来てガンガンやるからすぐ壊れるでしょうね
荻原:
つきっきりで修理して。
林:
インベーダーゲームの筐体って毛のはえたインベーダー描いてあるじゃないですか
荻原:
僕には描けないけど、リアルなタッチの方が絶対映える。
林:
おぎわら遊戯場リアル化計画
荻原:
ずっと思ってるだけなんですけどね。何年も。まあやらないんだろうな。
注)荻原さんはとてもネガティブな人です
林:
やらないうちにね、病気になっちゃったりするとあれだからやった方がいいんでしょうね。
荻原:
やった方がいいんだろうけどね
林:
おれも、独立したときにイベントやるぞって思ったんですけど、今元気がないですね。
荻原:
あははは。
林:
日々の更新に追われて
荻原:
イラストレーターさんとかってやっぱ絵を壁に貼るじゃないですか。
林:
はい
荻原:
あんな感じでドット絵の展示したいんですよ。触ると遊べるみたいな。
林:
いいですね。
荻原:
iPadに木枠をつけて絵画っぽく飾っておいて、実は一個一個がゲームになってる
林:
トーキョーピクセルですぐやらせてもらえるんじゃないですか
荻原:
カニテンググッズとかTシャツとか作りたいな。
注)荻原さんのゲームに登場するキャラクター
みんな荻原さんがすねないように喜びの声をツイートして
林:
今回、ゲームが復活したらかつてデイリーのゲームで遊んでた30代がざわつきますよ。
荻原:
いやー、そんな反応ないですよ。
林:
ご祝儀だっていうのが嬉しいですね。
荻原:
もうお安いもんですよ。ずいぶん待たせちゃいましたけど。
林:
さっきね。石川くんから新しい環境でも動作したって報告がありました
荻原:
本当ですか。
林:
動作確認できました。
荻原:
リアクションしてなかったですか?それだけ?
林:
いや、動きましたってだけで
荻原:
僕に飽きてんです。あの人そういうところあるから。
注)ネガティブな発言で終わります