新春 短い記事まつり2022 2022年1月2日

正月のいきおいで超高級フルーツ食べる

正月にはなんとなく高級なものを食べてもいい雰囲気がある。
どさくさにまぎれて普段ぜったい買わない超高級フルーツを3つ食べた。
 

1978年、東京都出身。漂泊の理科教員。名前の漢字は、正しい行いと書いて『正行』なのだが、「不正行為」という語にも名前が含まれてるのに気付いたので、次からそれで説明しようと思う。

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2粒で900円の紅白イチゴ

正月ぽくって縁起がいい

白いイチゴが500円、赤い方は400円である。
店では一つずつケースに入って陳列されていた。
イチゴとしては異例のVIP待遇だ。

 「白いちご」なんて、店で眺めて楽しむ物の代表のような存在だ。
ケースを開けてみると、綿あめのような強く甘い香りがたちのぼり、正月ボケの頬を打ちつけてきて、「あっ、これは高級品だ」と気付かされる。
さっそくすばらしい。

食べるともちろんうまい。
紅白が目にもうるわしく、正月を彩るぜいたくがいきなりやってきた。

1個で1000円のデコポン

デコポンは最愛のくだものだ。
デコの張り出しと甘みに関係は無いと聞いてはいるが、それでもデコが大きいものを選んでしまうのは人の性だろう。 

デコだけで指よりもはるかにでかい

 あまりの大きさなので、いったい何グラムあるのかと思って重さを測ったら、測ってびっくり、ぴったり365グラムだったのだ。
正月企画のために生まれてきた奇跡の一個かもしれない。

1年の歩み初めにふさわしい数値
はがれた薄皮から弾け出る果肉がやばい

薄皮のやわらかさ、果肉のみずみずしさがすばらしい。
生ジュースを一房ごとに、魔法でぷるっと閉じ込めたかのような味わいだ。思わず涙ぐむ。 

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りんご1個で1500円。「冬恋」

ここまでくるともう想像がつかない。
知ってる日本とは別の国に来たんじゃないかという価格だ。

「冬恋」は、「はるか」という品種のなかで最高品質のものだけに許されるブランドらしい。
よってこのシールは大変な貴重品だが、わが家の幼児の果物シールコレクションへと無造作に収蔵されていった。

半分に割ってみて驚いた。
中央から全体へ稲妻のようにミツが広がっているのだ。
これはすごい。見たことのない光景だ。

そして食べてみて、今度は僕の舌から全身に稲妻が走った。
甘いのだ。これまで食べたどのリンゴよりも甘く、歯触り・香り、全ての調和が完璧なのである。
「サンふじ」・「つがる」しか知らない僕には味わったことの無い、未知の地平がここにあった。

正月は高級フルーツで

どのフルーツにも「これから1年365日、しっかり過ごして来年また食べよう」という気持ちにさせる、すばらしい魅力があった。
こうして人は、あらたなる一年を乗り越えていくのだろう。正月に美味しいものを食べる理由がやっとわかった気がする。 

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