● 愛野展望台
というわけで、かなりおすすめのビュースポットです。
場所:地図
先日飲み会の席で、
「人が妙に小さく見える展望台があるんですよ。」
と教えてもらった。
高いところから下を見下ろせば、人が小さく見るのは当然の理だ。が、そこは実際の距離感よりもずいぶん小さく見えるという。目の錯覚なんだとか。
面白そうだったので、さっそく行って写真におさめて来た。
それが以下である。
※2006年4月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
上の写真、人形ではないし、写真を加工したのでもない。ただ普通に、海岸に立って携帯電話をかけてるところを上から撮っただけである。
なのに、この小ささ加減は一体なんだろうか?
まるで小人がそこに立ってるようではないか。
なぜこんなふうに見えるのか、ことの次第を順を追って説明していきたい。
やって来たのは、長崎は島原半島にある愛野展望台。
眺望の良いところとして昔から有名だったのだろう、天皇陛下もここでご展望された、と看板にでかでかと書いてあった。
が、私が訪れた時はあいにくの曇り空。目の前には真っ白な空と海がコントラストも低く広がっているばかり。
「眺めの良さで有名なところに行くと、空は曇っている。」
まるでマーフィーの法則だ。
展望台といえばおなじみの双眼鏡。その横に、
「ここで写真を撮ると何かいいことがあるよ。」
と教えてくれてる感じのマークがあった。
これはなんだろう?
マークには「42-0001-01」という番号が書かれている。
42というのは、長崎県の都道府県コードだ。
0001-01 ということは、これを作った人がまず最初に長崎で思い浮かんだ撮影スポットということだろうか。
ここから下を見下ろす。
展望台は崖っぷちにあり、そのすぐ下は海になっている。
下の写真が見下ろした様子。
一見、何の変哲も無い、普通の海岸の写真だ。
上の写真の感じをよく目に焼き付けてから、次に進んで頂きたい。
動いた、というか、あの黒くて小さいのは私だ。
が、しかし、どうだ。
なんだか妙に小さく見えないだろうか?
不思議なことに、キャプションの文字まで小人が喋ってるような感じになってしまう。
なぜそのような錯覚を起してしまうのか?
こういうのを心理学の世界では「知覚認知」とか「認知距離」の問題というらしい。人間は、間にある障害物や日頃の経験からなんとなく距離感というものを認識してるが、月や上空の飛行機みたいに間に何もないものだと経験則が使えず、具体的な距離感が掴めないという。つまり、人間の距離感覚というのもは案外いい加減なものらしい。
ちなみに写真は、同行したかみさんにシャッターを押してもらった。展望台にカメラをセットして、下を指差しながら、
「車であそこまで行くから、ここで写真撮って。」
と言ったら、
「え!?車が通れるような道路ある??」
と聞き返していた。すっかり現象にハマっていたのだ。
その直後、車がそこを通ったのを見て
「アッ!!」
と声を上げていた。
あともう一つ大きな要因は、“石がでかい”ことだ。
上から見たら石ころみたいに見えたものは、実は巨石だった。正直、下まで行ってみた時「ええッ!?」と思った。
実はこれが一番の理由なのかも。
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