町に出るとドラマになった
いつもは数分走っただけで足を止めてしまうのだが、今回は順調に走り続けられている。脳が狩りだと錯覚しているおかげだろうか。
同じ場所ばかり回っていても面白くないので境内から外に出たが、鳥居を出た途端にコスプレランナーみたいになってしまった。
「家電を使ってオリジナルのヨガをする」くらい振り切っていれば冗談だと開き直れるが、作務衣で走るという行為は異常と正常のちょうど真ん中にある感じがして、なんだか照れくさい。
そして白い作務衣は町でとても目立つ。たまたますれ違った知人たちに気づかれて声をかけられた。
「え?!何してるんですかー?!笑」
「なんやお前、女に置いていかれたとか!」
「昨日白い服で走っとったやろ(後日)」
こち亀の両さんが実家帰ったときくらい町の人から暖かく受け入れられている。人情ドラマの登場人物になれたようで楽しいぞ。
痩せられる上に身近な人を笑わせて幸せにもできるのだ。素晴らしい取り組みじゃないか。
運動して家帰ってシャワー浴びてまだ6時、勝利
走り続けていると自分の服装など気にならなくなってきた。一人称視点だと自分の全身姿が見えるわけでもないし、何を着ていても同じなのだ。普段身につけているものなので特別動きにくいということもない。
せっかくなので高千穂峡を見に行くことにした。
目的地にたどり着いてタイマーストップ。約3km走っていた。気分はこれ以上ないほどにスッキリだ。労働からの解放感と運動の爽快感が同時にやってきて幸せなのである。
家に帰ってすぐに仕事着を洗濯機に放り込んだ。洗濯物が増えないというのも大きなメリットである。そのぶん洗濯物干しも早く済むのだろう。
シャワーを浴び終わってから時計を見たらまだ6時過ぎだった。運動と洗濯と風呂が終わっている状態で6時。最強である。資格の勉強から屏風の虎退治までなんでもござれだ。
時間に余裕ができたので晩ごはんを食べてからいつものように居眠りをしたら、普段の数倍気持ちよかった。これならぐうたらな自分でも続けられそうだ。