特集 2020年6月2日

インスタのエフェクトSUPERZOOMをバネで作って持ち歩く

これがインスタグラマーだ!

インスタグラマーという称号を手に入れたいと常々思っている。

「ブロガー…だっけ? やってるんだよね?」という友人に「ブロガーじゃなくてライター!」と訂正するのが様式美となりつつある僕である。現状はインスタグラマーとは程遠い。

なので、インスタグラムの機能のひとつである「SUPERZOOM」を作ってみることにした。SUPERZOOMを持ち歩いたら、インスタグラマーに近づけるだろうか。

北海道在住の大学生。演劇サークルに所属していますが、やったことがあるのは音響担当・舞台装置担当・当日宣伝担当で、一度も演技をしたことがありません。好物はパステルのなめらかプリン。

前の記事:春に線香花火をする


インスタグラマー御用達のSUPERZOOMとは

SUPERZOOM、それはインスタグラマー御用達のカメラエフェクトのことである。
その名の通り、主にズームをメインとしたエフェクトで、注目したい被写体にぐぐっと寄ることでかなりコミカルなミニ動画が作れるのだ。

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こんな感じのエフェクトです。ぼよよ~ん。
(居酒屋に行けない中、牛すじ煮が無性に食べたくなってコンビニで買っちゃいました)

このような感じで、ぼよよ~ん!とズームするエフェクトもあれば…

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牛すじ煮に責任を追及するパパラッチかのようなズームや

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牛すじ煮への愛が溢れてしまうようなズームもあったりして面白い。

こういったコミカルなミニ動画をアップロードして楽しむのが、インスタグラマーとしての営みだ。

一方で、僕はそこに大喜利のお題をアップロードして友人たちと楽しんでいる。僕も友人たちも、インスタグラマーとはかなり程遠いところにいる。なんならSUPERZOOMは、見たことがあるだけで使ったことがない。

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アンケートのように回答を募る機能もある(便利!)ので、僕はそれで大喜利をしてます

Instagramの使い方を根本的に間違っている僕だが、曲がりなりにも22歳。若者である。
少しでも同世代のインスタグラマーに近づきたい。

このSUPERZOOMを具現化して、僕もインスタグラマーになりたいと思う。

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SUPERZOOMをハードウェア化しました

というわけで、SUPERZOOMをハードウェア化してみた。それがこれだ。

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これがSUPERZOOM(長さ0.9メートル)だ!

これでどうズームするんだよ。そういった声がいま聞こえてきました。お答えしましょう。

まず、黒いクリップにスマホを取り付けます。で、前後にバネが見えますね。
そういうことです。

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スイッチを押すと、ぼよよ~ん

スマホが被写体に勢いよく近づくことによって、ぼよよ~んとズームする。光学ズームならぬ、物理学ズームなのだ。

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ちなみに、仕組みはこうなってます
スイッチを押すと、サーボモーターがストッパーをはじいて外す仕組みです

このバネの動きで、先ほどの「ぼよよ~ん」というSUPERZOOMのエフェクトが物理的に再現できるはずである。まさにSUPERZOOM(物理)だ。

さて、スマホを取り付けて、さきほどと同じように牛すじ煮を撮ってみよう。

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ガシャッ…ボヨンボヨン
[撮影:SUPERZOOM(バネ動力)]

お~、ズームした!
本家SUPERZOOMより躍動感というかスピード感というか…なんというか勢いがあるズームだ!

これで僕もインスタグラマーの仲間入りだ。軽く外に出て、いろいろ写真を撮ってみよう。

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これがインスタグラマーだ

SUPERZOOM(けっこう重い)を持って散歩してみた。

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インスタグラマーだ!

本当は街に出て、いろんな店に突撃したいところだったが、こんなご時世である。音訓ともに「人気のない」公園に来た。ここでSUPERZOOM(配線がもじゃもじゃ)を試すことにする。

公園はたんぽぽが綺麗に咲いている。よし、これをインスタに載せよう!

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きれい
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SUPERZOOM(バネの音がでかい)で撮影!
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ストーリーにアップしちゃおう!

躍動感のあるたんぽぽが撮れた!

ブレを度外視すると、接写だとまずまず良い感じに撮れて面白い。
ちょっと笑ってしまった。

よし、次はタピオカだ!
SUPERZOOM(木製)でもっと映えよう!

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インスタ映えの代表格。とはいえコンビニのタピオカだ。ちゃんと映えるだろうか。
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これもインスタに載せちゃえ~
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ぼよんぼよんしてる!

タピオカがぼよよ~んとズームした!かなりの再現度なのでは!

興奮して声が出た。でもあんまり映えてないのはなぜだろう。
アスファルトに直置きだからだろうか。たぶんそうだな…。

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そしてタピりました

SUPERZOOM(物理)を使いこなして、もはや完全にインスタグラマー気分だ!

撮影したものは全部Instagramにアップした。が、友人からのリアクションは今のところ全くない。なぜだ。
 

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ソフトウェアはすごい

最後に、同じものを本家SUPERZOOMで撮ってみたので比較してみよう。

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 あぁ…。完敗である。本家は超コミカル。

しかも本家はエフェクトがいっぱい入っているし、動作的にも物理的にも重くない。

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こうやって3段階でズームしていくエフェクトも再現してハードウェアを作ろうと思いましたが、あきらめました

このSUPERZOOM(物理)、撮れる画は面白いっちゃ面白いが、「ぼよよ~ん」のエフェクトしか再現できないし、持ち歩くとなんたって腕が非常に疲れるのだ。

ソフトウェア万歳!

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でも、原宿がこういう人だらけになったら面白いと思います

スマホが飛ばなくてよかった

打ち合わせで、林編集長が「スマホが飛んでいったら面白いんですけどね」とニコニコしながら言っていた。たぶんちょっと期待していたと思うんですが、飛びませんでした。

さんざんフラグを立てられ「これ本当にスマホ飛ぶパターンなんじゃないか」なんて思ってましたが、無事でよかった…。

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「スマホ専用カタパルト」の記事にならなくて僕は一安心
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