しゃぶしゃぶのハードルは高い
結局、外では肉を生肉に戻す作業になってしまいました。夏はお湯を用意するのではなく、冷水を用意することで生肉に戻すことができる、ということがわかりました。方向は逆ですが材料の色が変わることにはなるので、これはこれで一件落着な気がします。
お店でしゃぶしゃぶが食べたい。しかし今は緊急事態措置でお店が閉まっています。
しゃぶしゃぶの最高潮は、具材の色が変わる瞬間ではないでしょうか。肉や野菜の色が変わるだけで私のテンションが上がるのです。
その最高潮を何度も体験するべく、シリコン粘土でしゃぶしゃぶ一式をつくりました。
肉・レタス・にんじん・えのきをつくりました。この4つさえあれば、しゃぶしゃぶだ!
さっそくしゃぶしゃぶ一式の色を変えます。お湯に入れるだけです。お店のしゃぶしゃぶは出汁で肉や野菜をしゃぶしゃぶしますが、説明しやすいようにお湯です。
箸を使うとうまく撮影できなかったので手掴みで失礼します。おもちゃなので手掴みでも大丈夫です。
お湯に通すと色が変わり、水に通すと色が戻ります。
私のテンションが最高潮に達したところで、いったん落ち着いて作り方を説明します。
しゃぶしゃぶ一式の材料は、温度で色が変わるシリコン粘土です。
おうち時間の暇つぶしに。と考えて購入したのですが、色の変わり方説明を見た瞬間「しゃぶしゃぶを作るしかないな」とひらめきました。
粘土は『チェリー↔︎ピーチ』『グレープ↔︎ソーダ』『オレンジ↔︎マンゴー』『バナナ↔︎ミルク』『グリーンティー↔︎メロン』『ブルーハワイ↔︎ミント』『ブラック』と全部で7色入っています。文字にするとわかりにくい。要するに、赤・紫・橙・白・緑・青・黒です。
お肉は筋(白いところ)の再現に情熱を注ぎました。筋があった方が肉っぽいです。本来なら『霜降り』と表記するべきですが、私の作った肉は「筋」の方がしっくりきます。
肉の部分(チェリー↔︎ピーチ粘土)と筋の部分(バナナ↔︎ミルク粘土)を段々に重ね、付属の麺棒で伸ばします。
筋の部分をもっとこまかく重ねればいいのですが、重ねすぎると色が変わらなくなる。という罠がありました。一定の面積がないと温度で色が変わらないようです。
手でこねていると手の温度で色が変わってしまい、出来上がりが想像しにくいですが頑張ります。
次にレタスです。白い粘土(バナナ↔︎ミルク)がキモです。芯に向かって白くなる葉っぱを再現したいので、グラデーションになるようにいい感じにこねて麺棒で伸ばします。
人参は輪切りにして断面を見たときの真ん中に向かって白くなる部分を再現したかったので、白い粘土を赤い粘土で包みました。最後に付属の粘土切りで形を四角にします。
最後に付属の粘土専用焼きシートに置いてトースターで10分焼いたら完成です。
しゃぶしゃぶは一般的に部屋でやるものですが、おもちゃだったらどこでもできます。しかし、しゃぶしゃぶ一式を持って出かけるのは荷物になるのでアクセサリーにしました。
私の住む群馬県は、キャベツ生産率が日本一(2019年8月時点)。群馬でこのイヤリングをつけていても恥ずかしくはありません。ただ、イヤリングはキャベツではなくレタスです。
お湯に入れないと粘土の色が変わらないので、水筒にお湯を入れて外に行きます。盲点だった。お湯を持ち歩かないといけないのか…。
近所の公園にきました。「撮影するか」とカメラをセットしていて気づいたことがあります。
粘土は22度で色がかわる仕組みです。はっ!としてスマホで気温を見ると29度!真夏日です。公園に着くまでに気温で色が変わっていました。
「外でしゃぶしゃぶをする!」と気持ちだけ先走り、粘土の色が変わる温度条件を忘却。「快晴だ。撮影日和だ」とすら思っていました。
考えた結果、いつも持ち歩いている飲む用の水筒の水(常温)で生肉に戻します。
おもちゃのしゃぶしゃぶ肉はどこでもしゃぶしゃぶできないことを知りました。
結局、外では肉を生肉に戻す作業になってしまいました。夏はお湯を用意するのではなく、冷水を用意することで生肉に戻すことができる、ということがわかりました。方向は逆ですが材料の色が変わることにはなるので、これはこれで一件落着な気がします。
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