特集 2022年6月19日

標高の高い国だけを集めて頂上会議を開きたい

こんにちは。Satoruです。

旅行作家の岡田悠さんが、ある日、私にアイデアを持ちかけました。

それは奇妙なアイデアでした。現代の国際情勢に一石を投じるアイデアでした。

世界の偉いひとに読んでもらうため、ここに記録を残します。DPZ, ideas worth spreading.

※編集部より:毎週木曜公開のPodcast「旅のラジオ」のSatoruさんと岡田悠さんによる対談記事です!

世界のあちこちを歩いてきたふたりが、「ここではないどこか」について語ります。


> 個人サイト 旅のラジオ

岡田:「サミット」ってありますよね。

Satoru:はい。

岡田:あれを、やりたいんです。

Satoru:

岡田:各国の代表が集まる頂上会議を。

Satoru:頂上会議。カッコいい響きだ。

岡田:世界の頂上(summit)の国が集まるから、そう呼ばれるらしいのですが。

Satoru:国力の高い国が集まるから。

岡田:でも、それはどうなの、と思わなくもない。かってに頂上を名乗って良いのか、と。

Satoru:僭越ではないか、と。

岡田:僕は、「物理的に高いところに住んでいる人たち」を集めた、真の頂上会議を開きたい。

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岡田:世界最高峰の山はエベレストですが、標高の高い首都といえば、まず南米ですよね。

Satoru:そうですね。

岡田:ボリビアとか、エクアドルとか。ときには富士山よりも高いところに都市がある。

Satoru:アフリカのレソト王国も、かなりの標高だったかな。

岡田:エチオピアも高い。

Satoru:ブータンのあたりも。

岡田:アフリカ、南米、アジア。多様性がありますね。

Satoru:レソト、ボリビア、ブータンが選出される国際会議か。聞いたことないな。おもしろいな。

岡田:イランも、首都のテヘランは高度1,800mらしいです。

Satoru:イランは山が多いから。

岡田:それぞれの国は、文化圏も言語もまったく違うけれど、「家が高いところにある」という共通点で、意外と話が盛り上がりそう。

Satoru:「親戚を招いたら高山病になっちゃったよ、ha-ha-ha!」みたいなあるあるトークが展開されるのか。でもそれは平和的ではあるな。平和の会議だ。

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Satoru:このサミットは、どこで開催しますか。やっぱり高いところ?

岡田:低いところかな、逆に。みんなが下りてきて、関東平野とかの平地に集まって。

Satoru:東京に来てほしいですね。

岡田:かつて旅したコロンビアは、一年を通して、春のような気候でした。赤道に近いけれど、標高が高い。それらが打ち消し合って、春みたいになるんです。

Satoru:ほほう。

岡田:高いところにある都市は、そういう場所が多くて、全体的に住みやすい。

Satoru:害虫も少ないのかな。

岡田:いないと思います。

Satoru:それはいいなあ。

コロンビアの画像

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Satoru:サミットでは、どんな議論をしますか。

岡田:「じゃが芋ぐらいしか育たない」「じゃが芋ばっかりだよな」とか。そういう愚痴かな。

Satoru:議題、じゃが芋。

岡田:「最近おすすめのじゃが芋」。

Satoru:「おらが国のじゃが芋選手権」。

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岡田:リャマやアルパカの放牧も多い。

Satoru:住んでる生き物も似てくるでしょうね。「環境が生活を規定する」と言いますが、高山はそれが特に顕著なのかも。

岡田:電話線を引くのが難しいから、携帯電話がすごく普及しているらしいです。

Satoru:そうすると、T-Mobileとかの通信会社がスポンサーになりそうですね。

岡田:どこのWi-Fiがいいか、みたいな話をして。

Satoru:まとめて契約するから安くしてよ、と。サミット名物「電話線交渉」が始まるのか。

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岡田:いまさらですが、元々のサミットって、何をしているのでしたっけ。

Satoru:「核兵器を縮減する」とか、「経済的な障壁を減らす」とか、時代に応じた重要テーマを、要人たちがひざ詰めで議論するイメージですね。

岡田:なるほど。

Satoru:でも、そうした会議体も形骸化しているとの批判もあります。世界が多極化して、かつて新興国だった勢力が成長してくると、主要国で合意できることは少なくなるから。

岡田:その点、標高は変わりませんから。

Satoru:たしかに。しかも「標高サミット」では、問題解決を目指しているわけではないから。

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Satoru:「標高サミット」を開催したらどうなるかな。たぶん、最初はお互いに無関心かも。

岡田:はい。

Satoru:「ボリビア? そんなの聞いたことねえな」「失礼な!」みたいなところから始まって。でも話してみると、わりに類似点がみつかるかも。「あれアルパカじゃね?」って。

岡田:「アルパカいるじゃん!」って。

Satoru:そうやって少しずつ仲良くなるプロセスを傍目で見ているのは、もしかしたら新しいエンターテイメントかもしれないですね。 

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岡田:高山では太陽が近いので、よく帽子をかぶるらしいのですが。

Satoru:あのツバの広い帽子ですね。「あれ、家の置き場所に困るよね」「立てかけるの面倒なんだよね」と話が弾むかも。

岡田:たしかに。

Satoru:逆に、あんな帽子の存在しない文化圏があったら、「その帽子いいわア」って盛り上がるかも。

岡田:「帽子ね!」って。

Satoru:「その発想はなかったわ」「それ輸入してくれない?」なんて、ビジネスの交流も生まれてくる。これはもう、いい話しかないですね。

岡田:そうして最後に、日本からお土産にポテトチップスを持って帰って、それが家で爆発する。

Satoru:「高山にポテチ袋を持っていくと破裂しがちだよね」とか話してほしい。

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おわりに

こういう話が好きな人。よかったら旅のラジオを聞いてみてください。すでに愛聴しているよ、というあなた。Satoruと岡田悠から、ささやかな感謝と敬礼を。あなたの人生に祝福を。

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