風車はたぶん“発電”の世界で、いちばん素直なやつなんだと思う。
誰の目にもあきらかに、エネルギーを作り出す。
そのシンプルさがやけに心に残るのだ。
人の思惑を知ってか知らでか、今日もただ回り続けている。
秋田では、風車の下まで行く時間がなかった。
この巨大な風車を真下から見たら、どんな景色だろうか。
都内から一番近い場所は、茨城県神栖市の波崎海水浴場にある「市民風車なみまる」である。
東京からはまず銚子に行く必要がある。
電車とバスと自転車を乗り継ぎ、行ってきた。
ここ銚子も、日常の中に風車が溶け込んでいるのだ。
さて、「なみまる」に会いにいくには、利根川を渡って茨城県に入らなければならない。レンタサイクルを借りて、銚子大橋を渡ろう。
3kmほど漕いだあと、ついに対面することができた。
いやあ、デカい。見上げてしまう。感無量だ。
空に伸びる風車が、独特の低い風切り音を立てながら、回り続けている。
風車は、風向きに合わせて頭の向きを自動で調整するそうだ。また、羽根の角度(抵抗)も風速に合わせて変化させ、風速25メートル以上で自動停止するように制御されている。ただ同じ方向を向いて回ってるわけじゃなかったんだな。賢い。
2007年に市民が共同で出資してつくられたなみまるは、2011年3月の東日本大震災でも被害を受けず、5日後には運転を再開したというという。頼もしいヤツだ。
風車の向こうは海水浴場になっている。
10月のはじめでも、サーファーの車でいっぱいだ。
ほとんどの人は素通りしていくが、たまに風車の根元まで来て、上を見上げて口をあんぐり開けているサーファーもいる。
風を読む者同士、ひそかにシンパシーを感じるのかも。
風車はたぶん“発電”の世界で、いちばん素直なやつなんだと思う。
誰の目にもあきらかに、エネルギーを作り出す。
そのシンプルさがやけに心に残るのだ。
人の思惑を知ってか知らでか、今日もただ回り続けている。
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