■ゾンビは大変だ
いよいよこの記事のタイトルに迫る話題だが、ゾンビになって歩いてみると色々大変な事があることが判った。まず、電柱の存在だ。
電柱に手が引っかかると、もう動けないのだ。横に動くことも、当然前に進むこともかなわない。後ろに戻ればいいのだが、ゾンビは基本的に前進あるのみなので、後ろには戻れない。
とりあえず、我に返って(人間に戻って)一歩後ろに戻ってから移動を再開したので事なきを得た。しかし、本当にゾンビになった時、果たして僕はこの状態から抜け出す事が出来るだろうか。自信がない。
更に、電柱問題よりも更に深刻な問題があることに気が付いた。それは、手の問題だ。
ずっと手を垂直に上げて歩くのだが、これが信じられないくらいしんどい。10分ともたない。
ゾンビがこんなに疲れる物だとは思わなかった。これじゃあ実際にゾンビになった時に大変だ。困ったなぁと思っていたのだが、手が楽な位置を編み出すことに成功した。
■肘を曲げると楽なことを発見
腕全体を前に出すのではなく、肘を曲げて肘から先だけ前に出せば楽なことを発見した。うぉー!これは楽だぜー!
スターウォーズでいうと、カーボンフリーズされたハン・ソロのポーズ。おー、これならいくらでも耐えられそうな気がする。ゾンビも安心の構え方だ。
しかしこれはちょっとゾンビとは違う気もする。ゾンビってのは死後硬直で固まった肘と膝がポイントなのだ。これじゃあ、ちょっとした怪人っていう風情で、ゾンビとは違う。
そこで、手全体を伸ばしつつ、楽なポーズを考えた。その答えが、コレだ。
■体を反らせると楽なことを発見
腕を伸ばし、体を後ろの反らせるのだ。そういうえば、こんな感じでゾンビが歩くのを映画で見たことがあるような気がする。なるほど、あれは腕が疲れて、どうにか腕への負担を減らそうと言う魂胆だったのだ。
実際に自分でやってみて、初めて判る事実もあるものだ。
■いかに手が疲れるか、インタビューです
手が疲れてしんどい様子をムービーでご覧下さい。
※公開当時ここには動画がありましたが、@niftyビデオ共有のサービス終了にともない消えてしまいました。すみません…
「帰りは生き返るんですか?」との問いに「ダメだな」と答えたゾンビ。その意味不明さに「え?」とキレかけるインタビュアー。ゾンビにまともな答えを期待されても困る。
■小休止で花の写真をどうぞ
見苦しい写真が続きましたので、この辺で花の写真をどうぞ。3枚花の写真を見たら、またゾンビの世界に戻りましょう。
では、またゾンビの世界に戻りましょう。
■他にも大変な事がたくさんあった
体に重りを付けたりぼやけるメガネを掛けたりして、高齢者の気持ちを知ろうなんてイベントが敬老の日によく行われている。今回のコレはソレに大分近い気がする。
他にも大変だったので、その辺をご覧いただきたい。
■やっとスーパーに着いた
ゾンビとして歩き始めて1時間。普通に歩けば15分、自転車なら5分程のスーパーがやっと見えてきた。もうすっかり疲れ切っていたのだが、ラストスパート、頑張った。
あんまり嬉しくて、撮影を頼んでいた同行者に「記念写真撮って!」とお願いして撮ったのが上の写真。その後、当初の目的を果たすために買い物をして帰ってきた。
■ゾンビは重労働だ
実際に自分でゾンビをやってみて、色んな事がわかった。
1.歩くのが遅い
一部ゾンビを除くと、大体ゾンビってのは歩くのが遅い。大体時速1kmなので、もしゾンビに追われても普通に歩いているだけで追いつかれることはない。ただし、ドーン・オブ・ザ・デッドのゾンビみたいに、走ることが出来るゾンビもいるので、くれぐれも油断は禁物だ。
2.手がしんどい
ゾンビは手を前に突きだして歩いているので手が非常に疲れる。ゾンビに立ち向かう時は、ゾンビの手に重りをぶら下げてしまうと負担になって良いかもしれない。
3.案外みんな無関心
まぁ、東京だからかもしれないが、ゾンビがその辺を歩いていても割りとみんな無関心だった。そんなんじゃ本当にゾンビが出た時に危ないぞ!と思ったので、みなさんはゾンビを見かけたら、少なくとも危ないゾンビか安全なゾンビなのかを見極めて、安全なゾンビの場合だけ無関心を決め込むようにしていただきたいと思う。
撮影中、巡回中の警官とすれ違ったのだが、特になにも言われなかった。きっと彼は、僕が安全なゾンビだって判ったから声を掛けなかったのだろう。
以上、ゾンビになってみて判ったことだ。これらはやってみなければ判らなかったわけなので、今回の企画は十分に意義があったものと思いたい。思いたいんだ、僕は。
■オマケ