まとめ
日本亭よ元気かい?と20年振りに食べた日本亭は、私は心配するまでもなくとても元気であった。
それよりお前は元気なのか?と日本亭から聞かれても元気であると答えられるように生きていこうと思った。
往年のドラマ「金曜日の妻たちへ」のパートⅡのサブタイトルは、「男たちよ元気かい?」である。
内容は観たことがないのでわからないが、今私は、男たちが元気かどうかよりも、昔よく食べた日本亭が元気であるかどうかが気になっている。
日本亭よ元気かい?
日本亭とは、関東圏を中心に全国展開するお弁当屋さんチェーンである。
だからもっと家に近いところにも日本亭はあるのだが、今回は、20年ほど前まで通っていた東京の府中市にある日本亭が元気であるかどうかを観に行くことにした。
久々の京王線で特急に乗ったのだが、途中で千歳烏山の駅で停まったので特急と快速を乗り間違えたかと焦る。調べると2022年から千歳烏山も特急が停まるようにダイヤ改正されたらしい。
到着した府中駅は20年前とガラリと変わっており、突然ここに降ろされたら府中とわかるまで時間を要するほどである。さて、日本亭の開店まで時間があったので少し散歩してみることにしよう。
駅ビルの中に入るショッピングモールは「ぷらりと」という名前で、スープストックやらスタバやらが入るおしゃれ空間に変貌していた。
また大型書店は姿を消し、スーパーに変わっていた。
ここにあった本屋さんで、雑誌「Smart」のモテ部屋特集を買い、真似して部屋を改造したものである。モテなかったが。
府中といえば大國魂神社へとつづくけやき並木。両側にならぶビルもお店もほとんどが変わっている。
無印もなくなり、その隣あたりにあった昭和の吉本新喜劇に出てくる、芝居の冒頭でお客が「おっちゃんここ置いとくでー」言いそうな大衆食堂もなくなっておった。
少し歩いたところにあった当時住んでいたマンションを見に行った。
二か月遅れで支払っていた家賃があだとなり、契約更新を断られ追い出されたこのマンションは、建物ごと建て替わっており跡形もなかった。
さて、開店時間が迫ったので日本亭へ行く。
そうそう、日本亭といえばこの看板!
日本亭は大きいからあげで有名である。
そのため、ほかのおかずとからあげのセットメニューも豊富である。
当時よくたべたのは、からあげとハンバーグのセット、通称「ハンから弁当」。
〝&シリーズ〟なる、弁当を二つ組み合わせたシリーズは、食欲の落ちた今の私には食べきれそうにない。
日本亭は手作りにつき、出来上がりまで少し時間を要する。
私の後に入ってきた若者はお弁当を注文してから「ちょっとコンビニ行ってきます」と言い残して出ていったほどである。
ので、ここのお店では、待ち時間に時間を潰せるように漫画本が並べられている。
どこか食べられるところを探して歩く。途中でさっき「ちょっとコンビニ行ってきます」と言って出て行った若者とすれ違い、お互いに少し意識する場面があった。
駅の近くにベンチがあったのでそこで食べることにする。
ベンチが前日の大雨でベタベタに濡れているので、下にビニール袋を敷いていることを許して欲しい。
弁当にかぶせてある紙をよくみれば可愛いイラストが描いてある。
さて、座って食べよう。先述のようにベンチはベタベタに濡れているので、ズボンもベタベタに濡れました。
ハンバーグがデミグラスソースというのか、ドミグラスソースというのか、とにかくそういう味で味に深みがある。
このハンバーグのソースは、個人的にはドミグラスソースと呼びたい。
うまい!んで懐かしい!そうそうこの味だよう、と涙が出そうになる。前日に「二十四の瞳」を観たので、それを思い出すだけで泣ける状態であったためでもある。
さて、懐かしのハンから弁当を食べた。
実は、注文の際、どうしてもひとつに絞り切れず、もうひとつ買ってあった弁当を開封する。〝&シリーズ〟で弁当二つは食べきれないと書いておいてなんだが、それくらいひとつに絞り切れなかったのである。
もうひとつの弁当、それが〝のりから白身明太弁当〟である。
しつこいようですが、ベンチが雨でベタベタなのでビニール袋を敷いていて見苦しいことをお詫びします。
これが、通称「のりから白身明太弁当」である。
ゲンコツ大のからあげ二つに白身魚フライ、ちくわ天、それに加えて明太子を塗ったうえに海苔を敷いたご飯とくる。こんなものは若者なら喜ばない訳がない。
そして脇に添えられた切り干し大根と、ピンクの漬物が油まみれになった口の中に清涼感をもたらしてくれてうれしい。思わず「私ピンクの漬物~」とピンクレディーのサウスポーの替え歌を歌いたくなる。
ちなみにピンクの漬物は桜漬というらしい。
日本亭よ元気かい?と20年振りに食べた日本亭は、私は心配するまでもなくとても元気であった。
それよりお前は元気なのか?と日本亭から聞かれても元気であると答えられるように生きていこうと思った。
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