特集 2019年3月5日

広いホールを借りて一人でダラダラするのは最高

一人で家でダラダラするのが好きだ。

漫画や小説を読んだり、映画やバラエティ番組を見たり、なにも考えないでダラダラ過ごせる時間があるというのは幸せなことだと思う。

家で怠惰に過ごすのが幸せなら、広い場所を一人で自由に使えたらもっと幸福度が増すんじゃないかと思ったので、実際に借りて過ごしてみた。

大声をだしたり、歌ったり、踊ったり、おもちゃで遊んだり、プロジェクターで映画を見たり……と自由すぎる最高な時間だった。
 

大学中退→ニート→ママチャリ日本一周→webプログラマという経歴で、趣味でブログをやっていたら「おもしろ記事大賞」で賞をいただき、デイリーポータルZで記事を書かせてもらえるようになりました。嫌いな食べ物はプラスチック。(動画インタビュー

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広い場所を一人で借りるとほぼ無人

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下北沢の住宅地のど真ん中にある民家に入っていき…
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地下に降りていくと…
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半円状のホールにたどり着く。地下2階なので住宅街のど真ん中にあるとは思えないほどの静かさ。30人くらいがちょうどいいくらい広さがある。
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自由だ!!今日はこのホールのすべてがおれのもの!!
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地下1階からホールを見下ろせるようになっている。この地下1階スペースも自由に使うことができる。

この場所には自分以外は誰もいない。大声で叫んでもいいし、映画を見てもいいし、なにもせずに過ごしてもいい。なんでもできる。自分だけの世界であり王国なのだ。

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このホールは演劇やダンス、クラシックやジャズのコンサートなどにも利用されるため、防音もしっかりしている。好きなだけ大声がだせる環境だ。

今回は下北沢にある「Half Moon Hall」という場所を借りた。

グランドピアノやドラムも用意されているし、プロジェクターもあって映像も見れる。さらに天井にはミラーボールも吊るされている。そのうえキッチンまで常備されていて飲食も可能だ。世界のすべてがここにはある。

しかも1時間5千円で借りることができる。駅から10分くらいで行けて、これだけ設備が揃っているレンタルスペースではかなり安価な方だ。今日はここを3時間借りた。(いくら安いといってもさすがに一人だとけっこうな値段だ)

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自由だ!!!!!!!!

広い空間に一人でいると「無人島に行ったときに普段はやらないようなことをしたくなる」という気持ちがよくわかる。解放感が半端ない。

いっそ全裸になりたくなってくる。誰もいない空間にいるとなぜだか服を身に着けているのがバカらしくなってくるのだ。広い場所に一人という状況は人間として原点に戻りたくなる気持ちになるのかもしれない。

一人でホールを貸し切るとそこはもはや無人島になる。

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ただし、大声をだすのは微妙な恥ずかしさがあった。「誰かに見られてるかもしれない」という気持ちがまだ抜けきっていないし、ホールに自分の声が反響してむず痒くなる。
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あと「ホールを一人で借りる」と考えたときに、やりたいことが色々あって荷物が多くなってしまった。友達にこの画像を見せたら「中国の爆買い客」と笑われた。

音量を気にしなくていいというのは最高な環境

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クイーンのフレディー・マーキュリーのような感じでノリノリでマイクを持っているが、歌っているのは星野源の「恋」だ。

「一人で大声を出すのが恥ずかしい」という気持ちも最初はあったのだが、その感情はすぐに消えた。

大音量で音楽をガンガンに流して、ミラーボールを回して、マイクを持って歌い、スポットライトを浴びればテンションアゲアゲでマジ卍のウェイウェイパーリナイ。気持ちいい…スポットライトを浴びて歌うというのはこんなに気持ちいいのか…!!

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もっとリラックスするためにスウェットに着替えた
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グランドピアノももちろん音量を気にせず弾ける。僕はピアノの知識はまったくないが、女の子にモテると思って星野源の『恋』だけは練習したので弾くことができる。

家でテレビを見たり、音楽を聴いたりするときは隣人の迷惑にならないかという点はどうしても考えてしまう。「音量を気にしなくていい」というだけでこんなに心が軽くなるものなんだなと知った。

なによりも爆音で聴くオードリーのオールナイトニッポンは最高だ。ホールに反響するオードリーの声に全身を包まれてトゥースで絶頂したい。

 

広いスペースだから懐かしおもちゃで遊び放題

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いけーー!!俺のソニック!!!

ホールが広いからこそ子供の頃に遊んだ懐かしいおもちゃで自由に遊べる。ミニ四駆とかビーダマンとか懐かしおもちゃをみんなで持ち寄って遊びたい。

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ただし広い場所でも家と同じような問題が起きることはある。狭い隙間にミニ四駆が入っていってしまった。
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ミニ四駆の他にプラレールも持っていっていた。本当は甥っ子のために買ったものなのだが、懐かしさに感動して遊びたくなってしまい開けてしまった。
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小さい頃は少ないパーツで無限に遊んでいたのを思い出す。短い線路の使い勝手が良いのは変わらない。昔からほとんど形が変わらずにこれだけおもしろいので「作った当時の初期設計が優秀すぎるだろ…」と感動した。
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いけーー!!俺のトーマス!!

自分が作ったコースを電車が走っているだけでなぜこんなにおもしろいのだろうか。電車が好きというわけでもないのにずっと見ていたくなる魅力がある。

焚き火みたいにみんなでプラレールを囲んでボーッと眺めながら酒が飲みたい。

 

映画を見て漫画を読んで最高のダラダラを満喫する

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広いホールでプロジェクターを使って大音量で映像を見るのは最高。なにも考えずにダラダラとバラエティ番組を見ているのは至福の一時だ。
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漫画を読んでダラダラするのも良い
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大画面でゲームをやるのも楽しいだろう。いけーー!!俺のマグナム!!

プロジェクターを使って見た動画で一番良かったのは音楽のライブ映像だ。

周りを気にせず爆音で流して大声で歌うと没入感がすごい。ライブビューイングを見ているような気分になれる。

お酒を飲みながらブルーハーツの『人にやさしく』のライブ映像を見て「ガンバレー!!」と大声で叫んだときはなぜか涙腺にグッとくるものがあった。明日から頑張ろう。

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キッチンがあるので、遊んでいる時間を利用してローストビーフを仕込んでおいた。
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50年に1度の出来栄え
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ローストビーフをつまみにビールを飲みながらプロジェクターで映像を見る。これ以上の贅沢がこの世にあるのだろうか。やっぱり「逃げるは恥だが役に立つ」はいつ見てもおもしろい。

「ダラダラするならわざわざ広い場所借りる必要なくない?」と思うかもしれないが、広いホールでごろ寝しているときの快感は家とはまったく違う。

「この広いホールは俺のものだ」という征服感のようなものがプラスされているのかもしれない。

金持ちが広い家に住みたくなる気持ちが少しわかった。広いスペースにいるときの解放感はワンルームの家にいるときとは段違いだ。ゆったりとした時間を味わうことができる。

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「ブリッジしながら大声をだす」とか無意味なことが急にしたくなる。

自宅にいるときは「気づいたらダラダラしていた」という怠惰のダラダラになってしまうが、ホールを借りると「よっしゃ!!ダラダラするぞ!!!」と気合の入ったダラダラになる。罪悪感がまったくない。ダラダラの最上級だ。ダラダラ、ダラー、ダラダエスト。

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この写真にいたってはもはや何をしていたのかすら思い出せない。前衛的な作品を作ろうとしている美大生ぽさはある。

3時間も一人でいるのはちょっと長いかもしれないな……と最初は思っていたのだが、あっという間に過ぎてしまった。というより予想以上に時間が足りなくて片付けに焦ったくらいだ。あと7時間はいたかった。

1人で過ごすのもいいけれど5〜6人くらいでホールを借りて、映画を見たり大声で歌ったりしてダラダラするのもよさそう。なによりも大人数で来て次は会場代を割り勘したい、切実に。

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ああ、楽しかった。帰ろう。

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END
 

最後は広いホールを活かした終わり方にしたくて「END」という文字を作ってみた。この文字を作っているときは文化祭の準備しているみたいでおもしろかった。

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撮影も一人でやっていたので三脚とカメラは2台ずつ持っていった。片付けとか準備はさすがに大変だった。
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姿見もあるのでダンスの練習などもできる。僕は踊りの知識はまったくないが、盛り上がると思って星野源の『恋』だけは踊ることができる。
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