子供達の人気者にはなれなかったが、野菜を装備する楽しさを知ることができた。それだけで、大きな収穫だったのではないか？そう言い聞かせて自分を納得させることにした。
意外と鈍器のように硬いし、重さもある。形状も鋭いものから投げやすいものまで様々だ。これらを組み合わせれば超強い装備ができそうじゃないか。
野菜を装備してみたらもしかしたら今より強く、かっこよくなれるのではないか...？
あわよくばヒーロー並みに地元の子供達の人気者になれるのではないか...！？
思い立ったが吉日！！やってみる。
野菜で装備する武器を作ってみる
まず近所のスーパーで手当たり次第野菜を買ってみる。
めちゃくちゃ強そうに見える武器といえば「銃」！！
グランドセフトオートをひたすらやる兄の背中をみて育った私にとっては銃は必須アイテムなのである。
まずは野菜で超強そうな銃を作ることを試みる。とにかく強そうな、見ただけで相手が怯むような銃がつくりたい。
大根を軸にして、他の野菜を装飾していく戦法でやってみる。
まず大根の先端にブロッコリーを装着し、特徴的な銃口をつくる。
ブロッコリーと大根の接続部分をピーマンで隠すことに。
理想的な形にするには時間がかかる。
作業すること2年.....嘘です2時間.....
できた！！！！！！！
なんか強そう.....！！しかもかなり重量がある。敵にこれを構えられたらおしっこちびっちゃうかもしれない。
スナイパーが持っている狙撃銃をイメージして作ったが、なかなかうまく作れてしまった。自分がちゃんと元美大生だったと実感できて嬉しい。
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装備してみる
こんな素晴らしい武器を作り上げてしまったので、早く装備したい。
だが敵を怯ませる強力な武器を作り上げただけで満足する私ではない。
野菜で全身装備をし、もっとかっこよくなるのだ！！
そう、己の力で.....もっと強くなると決めた......
こうして私は3年間の修行を経て（嘘です）.....
野菜戦士となった....！！！！！！
めちゃくちゃかっこいい....！！！！！結婚したい....
青々とした装備が眩しい...
さて、装備の説明をしよう。
オクラで作った弾の装備だ。これが胸にかけてあるだけで強烈に強そうな雰囲気が漂ってしまう。
キャベツの肩防具。やわらかいが見た目がイケてるので良いことにする。
小松菜の帽子でカモフラージュ能力があがった。
パプリカのカラフルさがポイントになっている。やっぱり可愛さも必要！！
100円ショップの笛をアボカドにぶっ刺しただけなのにかなり危険な物体に見えてしまうのが面白い。今すぐに投げたい気持ちだ。
この装備でいざ、世界の平和を守るぞ！！
実際に何かと戦ってみる
せっかく野菜戦士になったので、どんな風に戦うのかを想定して動いてみる。
野菜をまとっているせいか、草原の中では妙に馴染んでしまっている。
武器はただの野菜だが見た目はめちゃくちゃかっこいい。
まさか俺がみつかるわけないのに....！と思っていそうな表情である。
撮れた写真が思いの外かっこよかったのでこれでもかと載せてしまっている。
さぁ皆、かっこいい私を見てくれ。
子供の人気者になりたい
せっかくこんなにかっこいい野菜戦士になったのだから、ちびっ子の人気を獲得したい。正義の味方はちびっ子の大好物！
普段は残念ながら近所の子供にも無視され、声をかけると必ず逃げられてしまう私。その屈辱をここで晴らすのだ。
近所の子供に野菜戦士になった私を見てもらうことにした。
公園にきてもらって、ご対面することに。
あれ？なんか思ってた反応と違うんだけど....
よく見えないのかな？と思って近づいてみる。
・・・・・・あれ？？？？？？？？
かっこいい野菜戦士になったら勝手に子供に人気者になるかと思っていたがそんなこともないらしい。奇しくも世の中の厳しさを知ってしまった。
2020/10/8 22:40 編集部 林より追記
この記事を担当した林です。
ほしさんのこの作品、ほかのライターから小沢剛さんの作品「ベジタブル・ウェポン」に似ているとの指摘がありました。（小沢さんの作品はこちらです）
似ていました。似ていますが制作にあたって小沢さんの作品は参考にしておりません。
ほしさんから野菜は武器っぽいから装備したら楽しそうというアイデアをもらい、執筆を依頼しました。野菜を身につけ、いきいきとしているほしさんが面白いのでお楽しみいただければ幸いです。
