勝手にトップ3を選出
というわけで早速、書き初めで書くとそれっぽく見える中国の企業名トップ3を発表しよう。「それっぽい」というのは、中国語を全く知らない人が見た時に「なんかいいこと言ってそうだな」と思わせそう、という基準で選定した。
姿勢が良くなるだけでなく、一筆ごとに集中するために呼吸も整うので、気持ちを新たにする新年のアクティビティとしてはかなり優秀だ。さすがは平安時代から続いているだけあるな、書き初め。
あと字が汚いのはどうにもならなかったのでご容赦ください。
第3位:螞蟻金服
第3位は中国No.1の決済サービスAlipay(アリペイ)を運営する「アントフィナンシャル」の中国語表記、螞蟻金服だ。※アントフィナンシャルは2020年にアントグループに社名変更
2022年は36年に一度の「五黄の寅」と呼ばれる年で、最強金運の年と言われている。そんな年であっても、「アリとキリギリス」のアリのようにコツコツと働いたものにお金はついてくるんですよ、というような意味の四字熟語だと言われたら納得してしまいそうなので見事3位にランクイン。
第2位:字节跳动
第2位はTikTokを運営するByteDance(バイトダンス)の中国語表記、字节跳动。あまり馴染みのない文字が入っていた方がそれっぽい気がしたので簡体字で書いたが、略さず書くと「字節跳動」だ。
「跳」という字が入ることで一気に新年に相応しい言葉になる。「タイミングを逃さず跳ねて動く、字节跳动の一年にします!」という文言と一緒にSNSに書き初めの写真を上げれば、フォロワー全員が「難しい言葉を知っていてすごいな」と思うだろうしいいねを付けてくれる。
ユニコーン企業(評価額が10億ドル以上の未上場のスタートアップ企業)として企業価値世界1位の同社の勢いも相まって、縁起の良さで2位の座を射止めた。
第1位:騰訊控股
映えある第1位に輝いたのは売上高世界最大のゲーム会社であるテンセントホールディングスの中国語表記、騰訊控股である。
ここまでの2つは「金」や「跳」などキャッチャーな漢字があり、そこからなんとなくの意味を妄想できたが、騰訊控股に関してはひとつひとつの漢字を切り取ってもよく分からない。けれど全体としてみると「なんか良いこと言ってそう感」がめちゃくちゃある。タイプとしては「臥薪嘗胆」と同じだ。
書き初めに留まらず、横書きで社長室に飾ってあってもよい。圧倒的な「総合力によるそれっぽさ」で文句なしの1位に輝いた。
番外編:日本企業の中国名も負けてない!
トップ3を発表したが、最後に番外編として書き初めで書きたい日本企業の中国名も紹介しておこう。
世界各国の企業が中国進出する際に、現地の人たちに慣れ親しんでもらえるように中国名を付けるが、縁起の良い漢字を当て字で用いることが多い。そのため前向きなことを書く書き初めとは相性がよいのだ。一気に選りすぐりの3企業をご紹介。
左から、
・エプソン
・グリコ
・サントリー
である。どの企業もポジティブな漢字が多用されており、3つならべると胸やけを起こしそうな勢いだ。個人的にはエプソンが特に良い。戒名に入れたい。
書き初めで書く内容に困ったらぜひ中国語の企業名を書いてそれっぽく仕上げてほしい。