特集 2018年1月9日

日常を、ガイドブック風ポーズで華やかに!

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たまには遠くへ旅行などして非日常を味わいたいけれど、時間もお金も用意するのは大変だ。ふとガイドブックを開いて思いついた。”キラキラしたガイドブックっぽいポーズで写真を撮れば、なんでもない日常も輝きはじめるのでは!?”

結論から言うと、なんでもない日常も輝きはじめます。
埼玉生まれ、神奈川育ち、東京在住。会社員。好きなキリンはアミメキリンです。右足ばかり靴のかかとがすり減ります。(インタビュー動画)

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非日常はガイドブックにあり

昼は日高屋で済ませ、夜はサイゼリヤへ行き、ジャンボな夢を見て宝くじの列に並ぶ。もちろん悪くない日常だ。ただ、それは果たして華やかだろうか。もっと、こう、ガイドブックみたいにワクワクする非日常を手に入れたい!

そんなわけでガイドブックを読みこみ、ガイドブック編集者からアドバイスをいただいたりした研究の成果を見てほしい。

サイゼリヤでキラキラな昼食を

では手始めに日常の代表格、サイゼリヤに行ってみよう。

はじめに伝えておくと、独身男性のキャピキャピした写真がいっぱい出てきます。つらくなったら少し目を休めながら読んでください。

ポイント1:背景に気を配る

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サイゼリヤの場合は壁側の席は避けよう。上の写真のとおり背景も単調でキラキラしづらいし、何より椅子がカラオケっぽい。
表情も相まって三次会のカラオケに無理やり付き合わされ、かろうじて口だけ笑えている部下に見えてしまう。

ポイント2:自分の思っている2倍は表情を大げさに

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背景もポーズも整えたらそれらしくなってきた。なってきたが、写真を見返すと目が笑っていない。

ガイドブックを制作している人が実際に撮影時に伝えているのが「自分の思っている2倍は表情を大げさに!」ということらしい。もっとだ!もっとサイゼリヤへの日頃の感謝の気持ちを表情に乗せるんだ!

ポイント3:どうにか撮れたらフキダシや文字でフォローしよう

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と言うわけで感謝の気持ちが現れた写真が上のものだ。何枚か撮ったらいい具合に吹っ切れてきた。日常色の強い我らがサイゼリヤが少しずつ本格派イタリアンに見えてきたのではないだろうか。

ここまで来たらあともう一息。文字やフキダシをそれらしく添えてガイドブック感をドーピングしていく。出来上がったものがこちら。
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いいぞいいぞ。笑顔のパターンが少な過ぎるのが気になるけど、この調子でどんどん日常をキラキラさせていくのだ。
悪戦苦闘しながらレイアウト。小さい自分(小さい自分?)を右下に添えたら完成だ
悪戦苦闘しながらレイアウト。小さい自分(小さい自分?)を右下に添えたら完成だ
天井に向かって手を伸ばすポーズをとった瞬間、店内の目線が一斉におれに集中して大変恥ずかしかった。そりゃあおれだってこんな男がいたら思わず二度見する。

この逆境を乗り越えた自分にもう怖いものなどない。さっそく街へ繰り出そう!具体的には、新宿および総武線の東中野駅へ繰り出そう。
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磯丸水産はフォトジェニックの切り札

あれこれ歩き回りながらガイドブックになりきれそうなスポットを探す。さぁなんでもない日常が輝きはじめるぞ!
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どうだろう、いい具合にぼかしたら背景が磯丸水産だということなど気にならなくなってきた。からあげクンも段々と食べ歩きには欠かせない定番アイテムに見えてくる。

みんなにもこの熱量が伝わってる、そう信じてどんどん行こう。こういう記事ではたぶん何より強い気持ちが大事なのだ。
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あ、台湾みたい!出来上がった写真を見てそう思ったので勝手にセリフを付け足した。

よくよく見たらカタカナで「チゲ」と書かれているなど何が台湾だという具合だけど、勝手なふきだしをつければそこはもう小さな台湾なのだ。
引きの写真。冷静に考えたらそもそもなんで中華食堂でチゲを売っているんだ
引きの写真。冷静に考えたらそもそもなんで中華食堂でチゲを売っているんだ

都会のオアシスに癒される

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いきなり水族館が目の前に現れたので大はしゃぎで撮影した。アミューズメントはガイドブックになくてはならない存在だ。ドンキってなんで水槽があるんだろうといつも不思議に思っていたけど、きっと今日という日の為だったのだ。

実はサイゼリヤさえ撮れれば新宿はほぼクリアだったのだけど思わぬ収穫があって良かった。意気揚々と"ザ・普通の街"こと東中野へ向かうべく電車に乗ろう。

と、その前に駅のロッカーで余分な荷物を預けることも忘れずに…
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茶番、もう少し続きます。
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ホットワード、”最旬”

いざ東中野!
いざ東中野!
ところでガイドブックを見ていて気付いたのは”最旬”というワードの頻出っぷり。というか、ガイドブック以外でほぼ見かけない言葉に思う。確かに「今これキテるよ!」を2文字で伝えるには便利な言葉だ。

ほかには必食、初上陸、定番、知る人ぞ知る、フォトジェニック、インスタ映えといったワードが多く目についた。SNSを意識した言葉選びは時流だなあと感じる。
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歩き疲れたのでドトールで休憩しよう。
今まで自分の写真をインターネットに公開するのに少し躊躇があったので今回は静かに緊張している。何せ全写真がキラキラした自分なのだ。
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そんな躊躇を微塵も感じさせない、一番の笑顔が撮れたのがこの写真。

テーマパークのようにキャラクターと一緒に撮れたらなぁ、とはいえなんの変哲もない街にキャラクターなんていないよなぁと思っていた矢先、ファミリーマートの店頭でスノーマンを発見した。クリスマスシーズンで良かった!
なんの思い入れもないキャラクターにこんなに笑顔で抱きつけるんだ、おれ…
なんの思い入れもないキャラクターにこんなに笑顔で抱きつけるんだ、おれ…
新宿ではバシバシとカメラを撮る外国人観光客に紛れこめるのでわりと撮影しやすかったのだけど、この東中野という普通の街には観光客というものがまったくいない。
このスノーマンを撮ってる時も少なくとも7、8人の通行人に凝視されていた。この記事を通じてハートが強くなったと思う。

自分だけの1枚をゲットしよう!

次は「キラキラした非日常」の一歩手前、海外旅行に必須な工程にチャレンジしよう。
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これがやりた過ぎてまったく必要のない証明写真を撮ってしまった。6枚も余っているので誰かに会うたびにプレゼントしていこうと思う。

1日の過ごし方だったり、体験の手順だったり(参拝の作法とか)矢印を使って時系列で紹介していくとガイドブックらしさが出てくる。
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カルチャー的な写真も撮りたい!と訪れたブックオフ。昼に撮ったらガラスが反射してまったく映らなかったため、日が暮れてから再挑戦した思い入れの深いカットだ。

手前のマークと同じポーズなのがポイントである。読んでいるのは『やってはいけないマンション選び』。マンション選びは慎重にしたい。

目指せ6億!!

さて、ぐるぐる街を巡って浪費してしまったので最後に一攫千金で帳尻を合わせたいと思う。
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実際のところスクラッチで6億円なんて当たらないのだけど「目指せ6億!」とか言わせてしまった。6億を目指さない人間はいないと思ったのだ。

と言うわけで一通り紹介は終わったのだけど、他にも写真を撮ったので良かったらもう少し見ていってください。
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おまけ写真(という名の写真供養)

そんなわけで未公開写真の公開です。NGシーンを見るときと同じようなあたたかい気持ちでご覧ください。
どうしてもキラキラになりきれなかった場所、富士そば
どうしてもキラキラになりきれなかった場所、富士そば
リンガーハットも一筋縄ではいかない
リンガーハットも一筋縄ではいかない
一方ですぐキラキラする場所、磯丸水産
一方ですぐキラキラする場所、磯丸水産
からあげクンに関してはいろんな場所で食べてました
からあげクンに関してはいろんな場所で食べてました
撮影を気心知れた友人にお願いできたのは良かった。趣旨を一瞬で理解してくれたので頼もしかった。
ガイドブック風 部屋探し、というのはありだと思う
ガイドブック風 部屋探し、というのはありだと思う
なんでもいけるんじゃない!?と工事案内の前で撮ったもの。どうにもならなかった
なんでもいけるんじゃない!?と工事案内の前で撮ったもの。どうにもならなかった
これに至ってはまったく意味がわからない
これに至ってはまったく意味がわからない
すしざんまいの社長人形がいたら絶対同じポーズで撮りたかった(そもそも夜すぎる)
すしざんまいの社長人形がいたら絶対同じポーズで撮りたかった(そもそも夜すぎる)
このあと証明写真機のなかに財布を置き忘れて冷や汗をかきます
このあと証明写真機のなかに財布を置き忘れて冷や汗をかきます
えー、以上です。ありがとうございました。

日常が華やかになった

撮影は思いのほか順調に進んだのだけど"ガイドブックらしさ"という慣れない画像編集に手こずり、貴重な年末年始のほとんどを費やしてしまった。冒頭で「時間もかかるから旅行は大変だ」とまくし立てたのは何だったのか。

とは言え悪戦苦闘を続けたら少しはコツを掴んだ気がするので、また焼き増しのような日常に擦り切れてしまった時はキラキラと自分を輝かせたいと思う。
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