特集 2017年8月22日

本当に効果のある痛い健康サンダルを作りたい

将来的にはこの健康サンダルで5000兆円稼ごうと思っています。
将来的にはこの健康サンダルで5000兆円稼ごうと思っています。
健康になりたいという気持ちは誰でも持っているだろう。そんな気持ちを助けてくれるのが健康サンダルだ。履くだけでつぼを刺激されて、健康になれるのだからいい世の中になったものである。しかし、1個だけ不満がある。あれ、効いていますか?
1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

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健康サンダルはもっと痛くていいのでは?

足の裏にあるつぼを刺激することで歩きながら健康になってしまう魔法の靴こと健康サンダル。イボイボが気持ちいい。
近所で売っていた健康サンダルかわからないサンダル。でもこういう感じのやつ。
近所で売っていた健康サンダルかわからないサンダル。でもこういう感じのやつ。
ただ、不満がある。人に足つぼを押されると耐えられないほど痛いが、健康サンダルを履いても痛くない。本当に効いているのか。ちゃんと痛くて効果のあるサンダルは作れないものか。

そんなことを考えながら家の中を探していたら、いいものを見つけた。
まるで今、置いたような浮き具合だが前に買ったらしいです。裏返っている。
まるで今、置いたような浮き具合だが前に買ったらしいです。裏返っている。
実家にいる母親は常に青竹踏みを持っており、壊れるたびに買ってくる。しょうゆぐらい切らしたことがない。

「これだ!」と思った。確かに踏むと痛い。これをサンダルにすればいいのではないか。どうにかしてサンダルにしてみよう。

青竹踏みサンダル化計画

先日、ライターの井口さん、トルーさんと撮影をする機会があり、そこで工作をすることにした。果たしてできるのか。できなかったら何もなかったことにして、みんなで飲みに行こうと思う。
100円ショップで買った。100円で健康になれる時代。
100円ショップで買った。100円で健康になれる時代。
これにひもをつけてサンダルにしていこうと思う。
足の長さを合わせて切ろうとして気づいた。これ切れないな。
足の長さを合わせて切ろうとして気づいた。これ切れないな。
カバンの中にははさみとカッターしかない。腕っぷしの力で折ろうとしたが無理だったので仕方ない、このまま使おう。これにひもをつけていく。
トルーさんにひもを持ってもらった。感情がないときの顔だ。
トルーさんにひもを持ってもらった。感情がないときの顔だ。
(なんでひもを持たされているのか?)と疑問を感じているのが顔に出ている。この写真を見て、こちらも(なんで持ってもらったのか)と疑問を持っているので今回は引き分けということで。今度、早食いで決着をつけよう。

今回、ちょうどいいひもを探していたところ、ネットストラップが太さ、やわらかさなどちょうどよかった。
ちょうどいいと思ったが、この写真から失敗しそうな悲しさがただよう。
ちょうどいいと思ったが、この写真から失敗しそうな悲しさがただよう。
両面テープでひもをはりつける。ガムテープは家に忘れてきた。もっと言えば、あると思っていたはさみもなかった。
両面テープでひもをはりつける。ガムテープは家に忘れてきた。もっと言えば、あると思っていたはさみもなかった。
できた。健康になれる健康サンダルプロトタイプ。
できた。健康になれる健康サンダルプロトタイプ。
良いものができてしまった。これを履けば健康になれるし、お金持ちになってモテモテだ。今なら高枝切りはさみもついてきます。早速履いてみよう。
玄関に置いてみたが、サンダルっぽさがない。どちらかと言えば出し忘れた不燃ごみに近い。
玄関に置いてみたが、サンダルっぽさがない。どちらかと言えば出し忘れた不燃ごみに近い。
これをサンダルだと言い切る気持ちが必要である。もし、これを履いているときに声をかけられたら何か言われる前に「サンダルを履いて散歩しているだけです」と言おうと思う。
妖怪すり足と呼ばれるぐらい、サンダルがすれる音が聞こえる。来たらすぐにわかる。
妖怪すり足と呼ばれるぐらい、サンダルがすれる音が聞こえる。来たらすぐにわかる。
すり足でしか移動できないが、足がマッサージされている心地よい感覚がある。しかし問題が発生した。強度があまりにもなくて壊れた。
かかとに全体重が乗ったとき大きな音と共に割れた。体重がりんご3個分だったら割れなかったのにな。
かかとに全体重が乗ったとき大きな音と共に割れた。体重がりんご3個分だったら割れなかったのにな。
自作したものが壊れるのって悲しい。家だったらふて寝していた。
自作したものが壊れるのって悲しい。家だったらふて寝していた。
ふと視線を横にずらすとトルーさんはゲームをしていた。
ふと視線を横にずらすとトルーさんはゲームをしていた。
壊れたものは仕方ない。まだ、秘密兵器があるのだ。
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足つぼマットでサンダルを作る

足つぼマットである。
足つぼマットである。
サンダルの下敷きとしてこれを使えば、きっと痛くて効くものができると思い買ってみたが、見た目がカラフルでかわいすぎやしないか。本当に痛いのか確かめる必要がある。本当はちょっと使いたかっただけ。
リアクションも無しに普通に歩くトルーさん。
リアクションも無しに普通に歩くトルーさん。
普通に歩くだけではなく、その場でジャンプをし始める井口さん
普通に歩くだけではなく、その場でジャンプをし始める井口さん
2人とも健康なのか普通に歩いている。多分、家でグリーンスムージーとか水素水とか飲んでいるのだろう。もしくはこのマットが痛くないだけかもしれない。そう思い、自分も歩いてみた。
あまりの痛さに最初の一歩で引き返す不健康。
あまりの痛さに最初の一歩で引き返す不健康。
最近、ダイエットを始めて5キロほどやせた。階段をのぼる足がとても軽くなった気がする。(健康になってしまった)とうぬぼれていたのかもしれない。ちゃんと痛かった。「お前はまだ全然健康じゃないよ」と世界が言ってくるような気がした。よし、これで作ってみよう。
マットが切れなかったが、足つぼのパーツが取れたのでサンダルに貼ってみた。
マットが切れなかったが、足つぼのパーツが取れたのでサンダルに貼ってみた。
おしゃれな健康サンダルができた。これなら渋谷も歩ける。
おしゃれな健康サンダルができた。これなら渋谷も歩ける。
ちゃんとしたものができた喜び、そして工作に成功したという自分の歴史が動いた瞬間だった。しかし、いつでも真実の歴史とは残酷なものである。

このサンダルの素材はクッションが良すぎる。足を乗せると足つぼパーツも沈み込んでしまい、全然痛くない。100円ショップの製品はいいものですね。
歴史、動かなかった。
歴史、動かなかった。
横を見ると、
横を見ると、
井口さんがパンを食べていた。
井口さんがパンを食べていた。
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正解は石でした

どうすればいいのか。このあいだ歩いた足つぼの道を思い出した。
ここでも悶絶している。
ここでも悶絶している。
そういえば、あの足つぼのやつ、石みたいだと思った記憶がある。そうだ、石にしてみよう。
石。
石。
協力してもらい石を集める。熱心に石を集める夏。
協力してもらい石を集める。熱心に石を集める夏。
光景としては甲子園の土を持って帰ろうとしているのに近いと思った。夏ですね。そうして集まった石は一度洗い、乾燥させてから瞬間接着剤でサンダルに直接貼る。10分ほど置いて石がくっついたら完成。
内臓のつぼ中心に石を貼ってみた。
内臓のつぼ中心に石を貼ってみた。
試しに上に乗ってみると今までの物より、刺激が強く、つぼを押されている感覚がある。これは効きそうだ。

これで歩いてみよう。歩いて5分のところにお寺があるらしいので健康祈願を兼ねてそこに行くことにした。

痛さにもだえる健康祈願への道

さぁ、指を通して歩くか、
さぁ、指を通して歩くか、
いや、痛い!
いや、痛い!
痛すぎて歩けないな。
痛すぎて歩けないな。
あまりにも痛い。この日、猛暑日でかなり暑かったが、それとは別の汗が出てきた。でも、これならきっと効果があるはずだ。痛みを乗り越えたそこに健康があるのだから。
でも、しゃくれるほど痛い。
でも、しゃくれるほど痛い。
このサンダルを履いて一番辛いのは階段である。一段降りるたびに「わー!」「あー!」と声が出てしまう。
普段、下り階段のことを楽なものとして見ていたが、不健康な者に対して急に牙をむいてきた。全国の階段はクッション材とかふわふわしたもので作ってほしい。
片足に全体重が乗ると声が出るほど痛い。下りの階段は僕らの味方じゃなかった。
片足に全体重が乗ると声が出るほど痛い。下りの階段は僕らの味方じゃなかった。
歩いては休み、歩いては休みで全然進まず、5分の距離が遠い。
ようやく降りた頃、前を見ると
ようやく降りた頃、前を見ると
トルーさんは笑い、井口さん(日傘の人)は先に行ってしまっていた。置いて行かれたら泣く。
トルーさんは笑い、井口さん(日傘の人)は先に行ってしまっていた。置いて行かれたら泣く。
普通の道になり、階段よりは楽になったがそれでも歩くたびにつぼが痛い。このときばかりは自分の内臓を呪った。これからの人生、サラダチキンや緑黄色野菜とか食べて生きていこうと思う。でも、この撮影が終わったあとの食事にラーメンを考えていた。そういうところだぞ!
お寺への道が階段。もう嫌だ。
お寺への道が階段。もう嫌だ。
こんなニコニコしながら階段を上ることなど、人生で経験したことない。
こんなニコニコしながら階段を上ることなど、人生で経験したことない。
夏の時期、森林に囲まれたこのお寺には参拝者が多くいらっしゃるようで、降りてくる方や後ろから追い抜いてくる方が1度、こちらを見てくるので、平然としたいが、そんな余裕はなく、声が少し漏れ出る。その瞬間をまた見られる。どんな修行だろうと思った。
痛すぎてよだれが出た。
痛すぎてよだれが出た。
上に着いた頃、トルーさんが本当に痛いのか、疑惑の目で見ていたので履いてもらった。「確かにこれ、痛いです。よく歩けましたね。」
この直後、トルーさんの靴ひもがなぜか取れていた。ほどけるならわかるが、取れる?
この直後、トルーさんの靴ひもがなぜか取れていた。ほどけるならわかるが、取れる?
なんで?
なんで?
真夏のミステリーが起きたがなんとかお寺に到着。5分の距離が20分ぐらいかかった。健康を祈願しよう。
本末転倒ではあるが痛くて歩けないのでだいぶ遠い場所から5円玉を投げたら勢いが強く、誰よりも大きな音がさいせん箱の奥から響いた。
本末転倒ではあるが痛くて歩けないのでだいぶ遠い場所から5円玉を投げたら勢いが強く、誰よりも大きな音がさいせん箱の奥から響いた。
11月の健康診断で要精密検査がありませんように。
11月の健康診断で要精密検査がありませんように。
これでもう健康である。冗談みたいな痛さだったが、汗がかなり出たせいか体が軽く感じるのとすっきりとした気持ちだ。また、体がポカポカとあたたかく、気力にあふれ寝るまでテンションが高い状態だった。ふざけているようで本当に効果があった。
帰りは裸足で帰ったがとても快適だった。
帰りは裸足で帰ったがとても快適だった。

太ると服のサイズが困る

「健康なのが一番いい。やせなさい。」と色々な人が言うが、いまいち実感や気持ちが乗らなかった。しかし最近、太っていて不便だと思うのが「普通のお店で洋服が買えない」ことだ。ユニクロで服を買えるようになりたいと思いダイエットを始めた年末にはガリガリだと思う。最後に最近あった見た目から判断されたエピソードを書いて終わります。注文内容を忘れた店員に「大盛りでよろしかったでしょうか?」と聞かれました。
痛いサンダルを履いてもジャンプできる井口さん。さては健康だな。
痛いサンダルを履いてもジャンプできる井口さん。さては健康だな。
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