特集 2017年5月16日

32年間眠りつづけた「コスモ星丸」を発掘した

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「コスモ星丸」を知っているか?

1985年のつくば科学万博の公式キャラで、子供たちの間で大流行し、当時は回りが星丸グッズであふれかえっていた。

あれから32年、いまでもコスモ星丸の姿を見ることができるのか、つくば市近郊にその痕跡を追ってみたところ、とてつもない大発見をした。
1978年、東京都出身。漂泊の理科教員。名前の漢字は、正しい行いと書いて『正行』なのだが、「不正行為」という語にも名前が含まれてるのに気付いたので、次からそれで説明しようと思う。

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1.つくばエキスポセンターで発見

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当時の痕跡であることにこだわらないのであれば、コスモ星丸は「つくばエキスポセンター」にて、現役で活躍しているのを見ることができる。つくば市の中心にある科学館だ。
ロボットバージョンもいるよ。
ロボットバージョンもいるよ。
チケットにも、ショップの袋にも! ドット絵版がかわいい。
チケットにも、ショップの袋にも! ドット絵版がかわいい。
調査の趣旨ではないが、星丸くんが充分にかわいいのでこれはこれで嬉しくなってしまう。
ショップでは今でも星丸グッズをふんだんに買うことができ、星丸好きにとっては残された聖地とも言えるだろう。

では次こそ本当にコスモ星丸の痕跡を追ってみよう。

2.万博記念公園駅で発見

科学万博の跡地の一部は、いまでは「科学万博記念公園」という公園になっている。
当時は、雨が降ったときの排水用地だったらしい
当時は、雨が降ったときの排水用地だったらしい
何度も訪れたことがあるが、それほど万博っぽさを感じない、やたらと起伏の激しい公園であって、コスモ星丸とは無縁の様相である。
しかしその最寄駅である「万博記念公園駅」に思いがけず星丸の姿を見ることができた。
星丸をかくにん! よかった!
星丸をかくにん! よかった!
ひっそり活躍してる星丸くんがめっちゃかわいい。
なんともったいない、こんな素敵な車止め、跡地である万博記念公園にも設置すればいいのに!
ちょっと錆びついているのもあり。
ちょっと錆びついているのもあり。
しかし駅の開業は2005年だから、これも当時の星丸の痕跡とは言えないだろう。
そこで、よりディープに星丸の姿を追っていきたい。隣町にあるパチンコ屋にその痕跡があったような気がするのだ。

3.「パチンコ コスモ」にて発見?

うっすらとした記憶だが、昔よく通った県道沿いのパチンコ屋で、星丸くんがネオンサインに光っていたような気がするのだ。

記憶を頼りに行ってみるとネオンサインはこうなっていた
ち……、ちがう!! こんな炎舞うデザインじゃなかった!
ち……、ちがう!! こんな炎舞うデザインじゃなかった!
店名は「パチンコ コスモ」だったので同じ店だと思うけど……、もっとほのぼのとした星丸くんのたたずむ看板だったはず。

時代の流れか……と昭和哀歌を口ずさみながら店舗まで足を運んでみると、そこには思いがけない光景があった。
え、そこにいるのはもしかして……
え、そこにいるのはもしかして……
星丸!? 星丸なの、君は!?!?!
星丸!? 星丸なの、君は!?!?!
なんということだ!
星丸でいて星丸でない、星丸的な何者かが店の正面に掲げられている。
正対して見れば見るほど、思わず表情がにやけてしまう謎の生物だ。
「パチモ星麿」とか名付けたい
「パチモ星麿」とか名付けたい
当時の看板に飾られていたのもこの「謎星丸」だっただろうか? 記憶は不確かだが、炎舞う看板と裏腹に、全くレトロな店舗も1985年当時をうかがわせ、これならば星丸痕跡と認定して差し支えないだろう。

さて、いよいよ次のページでは、つくば万博世代が悶絶する本物の星丸痕跡を紹介しよう。

4.牛久市役所で大発見!

つくば市の隣町・牛久市は稀勢の里の出身地として大フィーバー中だが、1985年当時は「万博中央駅」という万博用の臨時駅があった。
※画像はWikipediaより引用、一部改変。
※画像はWikipediaより引用、一部改変。
駅看板には星丸くんがどっかりと乗っているが、この看板の現物が牛久市役所に保管されているとの情報が得られたのである!(→こちら

ことの真偽を確かめるべく、ぼくは牛久市役所へと取材に向かった。
当時の担当者の方2人&広報小池さんの3人とともに倉庫に向かう!
当時の担当者の方2人&広報小池さんの3人とともに倉庫に向かう!
この日くわしく対応して下さったのは、当時「科学万博対策課」に所属し、万博の運営に携わっていた横田さんと野島さん。

あれから32年、いまではお二方とも課長職に就かれている。
「看板をもらって保管してあったなんて忘れてたなー、横田さん覚えてましたか」
「俺は、たしかもらって置いてあるなーってのは頭に残ってたよ。あったあった、これだよ」
「あー、これ! ホコリまみれだな!」
見えた! たぶんあそこが星丸のツノ!
見えた! たぶんあそこが星丸のツノ!
「これどうしますか、星丸の部分だけでも開いて写真撮らせていただきたいんですけど……」
「ホコリがすごいですが、それでもよければ……」
「じゃ、ちょっと脚立お借りして、僕の方で開けさせてもらっていいですか」
げふっ、ごふっ、ごふっ……(すごいホコリ……)
げふっ、ごふっ、ごふっ……(すごいホコリ……)
「これ、『倉庫が汚い』って市民から怒られたりしないでしょうか……」
「大丈夫です。僕があとで良いように書いておきますから」
「出ました! 星丸出ましたよ!」
「出ました! 星丸出ましたよ!」
  「おおー、出たねー!!」「星丸ですねー!」と感嘆の声!
「おおー、出たねー!!」「星丸ですねー!」と感嘆の声!
「これ、ものすごいほこりかぶってましたけど、科学万博以来、何かに使ったことはあったんですか」
「んー無いね。ずっとしまったままだったよ」
「え!じゃあこの看板は、もらってきてから初めてカバーを取られたことになるんですか」
「そうだね、32年ぶりになるのかな。あはは」
32年ぶりに姿を現したコスモ星丸! 色あせ無し! 牛久市の倉庫管理すばらしいです!
32年ぶりに姿を現したコスモ星丸! 色あせ無し! 牛久市の倉庫管理すばらしいです!
「これ、どんな経緯で牛久市がもらうことになったんですか」
「ああ、当時の駅は仮設駅で、取り壊してしまうだけだったから、牛久市で駅の看板を記念にもらったんですよね」
「なるほど、もったいないですもんね。もらってきて何かに使おうという予定はあったんですか」
「たぶんないですね。あくまで記念です」
当時8人がいた万博チームも、いまではお2人しか残っていないそう
当時8人がいた万博チームも、いまではお2人しか残っていないそう
「当時の万博中央駅ってどんな駅だったんですか」
「来場者2000万人の半数は利用するだろう、ということで1000万人の輸送計画を立てたんだよ。連結バスを100台輸入して、信号なしのノンストップでどんどん会場まで走らせて……」
「私は新卒で入ってはじめて担当した仕事でした」
「で、ミスタードーナッツが駅に入ってたんだよな」
「そう!そうです! 当時まだ珍しかったので、市役所から万博駅に行くたびに周りから『ミスタードーナッツ買ってきて!』とお願いされました」
市役所。この吹き抜けにカウントダウン看板が設置されていたらしい。
市役所。この吹き抜けにカウントダウン看板が設置されていたらしい。
「コスモ星丸を探してる、っていうから、持ってきてあげたよ。ほら。」
「すごい!宝の山だ!」
星丸! 星丸! 星丸! つくば万博世代、萌え死に!
星丸! 星丸! 星丸! つくば万博世代、萌え死に!
星丸スタンプ入り入場券! うらやましい。
星丸スタンプ入り入場券! うらやましい。
「ありがとうございます。科学万博っていうと、正直つくば市のイメージがありますが、牛久市も盛り上がったんですか」
「そうだね、牛久市がずっとやっている『かっぱまつり』という夏祭りがあるんだけど、万博の年だけは開催しなかったんだ」
「代わりに牛久からみんなで万博の会場に行って、『万博音頭』を踊ったんですよ。」
「万博音頭!!」
「それでその後のうしくかっぱまつりには、科学万博のコンパニオンに来てもらったりしてね」
「なるほど、牛久でもめちゃくちゃ盛り上がってたんですね。今日は貴重なお話ありがとうございました」
コスモ星丸と牛久市役所の皆さん。ありがとうございました!
コスモ星丸と牛久市役所の皆さん。ありがとうございました!

はじめは一人で始めた星丸探しの旅だったが、最後には32年物の掘り出し物の星丸に出会えて大感激だった。
そして当時、若手だった頃の思い出を活き活きと語ってくれた市役所のお二方の笑顔も素敵で、思いがけず心がほっこりとした取材の終わりとなった。

「星丸痕跡」探しは楽しいので、今後も続けていこうと思う。もし読者の皆さんでご存じの星丸痕跡があったら、ツイッター @masayukigt まで連絡していただけると大変うれしく思います。
こんな星丸も地味に採集したりしています
こんな星丸も地味に採集したりしています
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