食べ物を物色する
とりあえず、スーパーマーケットに足を運んでみることにした。人間の食べ物には、おびただしいほどの種類があるらしいからだ。その中のほんのいくつかだけでも、枝に似ていたりしないだろうか。期待いっぱいにライフの扉を開く。
あんなふうになりたい
これはこれはと思うものをいくつか見つけたので、さっそく試していきたいと思う。
1・トッポ
まずはこれだ
スーパーのお菓子コーナーには、細長い食べ物がいくつもあった。ポッキーとか、プリッツとか、小さい「ツ」が途中で含まれるテンションの高そうな名前が多いのは、偶然なのだろうか。
中でも、いちばん枝っぽさがあったのが、この「トッポ」だ
……って思っていたんだけどな、なんだこれは
手に持ってみると、なんだか細くて弱々しい。自分がわりとたくましい幹だったことに、気付かされてしまった。
続いてはこれ
「うまい」棒。すごい名前だ。名前で自画自賛をしているのだ。さらには、パッケージ内でとうもろこしが「おいしいぞー!」と畳み掛けてきている。
うーん
花粉みたいな粉が、たくさんついているのも気になる。口に含んでみたら、ぱさぱさと乾燥していた。水分がほしい。
土のついているタイプと悩んだが、きれいな方に決めた
これはもう、枝そのものではないか。見た瞬間から運命的な導きを感じている。
接写をしてもなお、枝っぽいぞ
幹に寄せたほうが、枝っぽいかも
なかなか良い気がしている。でも、鳥がとまることを想定すると、もっと太くてもいいかもなぁ、という欲目もでてきてしまった。
においは、臨場感があって最高なんだけどなー
みずみずしい!
セロリの好き嫌いが歌われている曲があると聞いている。そんなに好き嫌いの分かれる食べ物なんだろうか。見た目だけなら、素直にすくすく育った、誰からも好かれそうな風貌なのに。
持ってみると、なかなか活気のある枝っぽさが出た。いいぞいいぞ。
でも、なんというか、チアリーディングのボンボンっぽさも若干はある
セロリも、幹に寄せたほうが枝っぽいかも
「二度ぬり」ということばが、たくましく見える
色も太さも、せっかくしっかりした枝っぽさがあるのに短いのがもったいない。ならば、どうだろう。つないでみるのは。
使う材料は割り箸。かつてわたしらの仲間だった可能性もある
求めていた姿に、限りなく近いぞ
良い!
こうなったら、葉っぱもつけてみよう
おお、ますます
どう見ても枝!
一羽でもいい。鳥が枝と間違ってとまってくれる日を祈ろう。
「小枝」は枝っぽくなかった
「小枝」という、直球で枝っぽい名前のお菓子のことも気になっていた。だが、ライフに売ってなかったので実験をしていない。
ちなみに、後日コンビニで見つけた「小枝」はみどりだった
もはや、名前以外は枝じゃないじゃないか!とは思ったけど、味は美味しかった。