特集 2016年7月8日

リアルにおすそ分けをしたらズボンがミニスカートになった

ズボンの裾をおすそ分けしてまわってきた
ズボンの裾をおすそ分けしてまわってきた
【おすそ分け】 他人から貰った品物や利益の一部などを、さらに友人や知人などに分け与えること。「すそ」とは着物の裾を指し、地面に近い末端の部分というところから転じて「つまらないもの」という意味がある(Wikipediaより)。

という【おすそ分け】の意味を踏まえ、リアルにおすそ分けしていきたいと思った。
1970年神奈川県生まれ。デザイン、執筆、映像制作など各種コンテンツ制作に携わる。「どうしたら毎日をご機嫌に過ごせるか」を日々検討中。


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本当のおすそ分けとは

おすそ分けは、前出のような意味があることから本来は目上の人に使用する言葉ではないという。目上の人が目下の人に分け与える時に使用するのが正しいらしい。

しかし僕は、おすそ分けの「すそ」が「裾」であることに注目したい。

目上とか目下とか、そういうことは度外視して、ズボンの裾を配って回ることを「おすそ分け」としよう。

履いてるズボンの裾を切って渡す。それが、僕の考える本当のおすそ分けである。

ミスター林のコーディネートで

スボンの裾を分けてまわりたい。当サイトウェブマスターのミスター林に相談した。知り合いの多いミスター林は、あっという間に3社と話をつけてくれた。ミスター林が務めるニフティさん、知り合いが働いているというさくらインターネットさん、僕も何度かお世話になっているロフトワークさんの3社だ。

まずはミスター林が務めるニフティさんにお邪魔した。

さっそく、ミスター林におすそ分けをしよう。
いつもお世話になっているミスター林に
いつもお世話になっているミスター林に
リアルな
リアルな
おすそを
おすそを
分けるべく
分けるべく
裾の切り離し完了
裾の切り離し完了
これ、つまらない物ですが
これ、つまらない物ですが
本当につまらない物ですね、とミスター林
本当につまらない物ですね、とミスター林
今回は、僕が所有するズボンの中で「もうすぐ寝巻きに降格しそう」というズボンを履いてきている。長年履いてきたのでそれなりに思い出はあるが、裾を切ることに抵抗はない。

ニフティさんでおすそ分け

ミスター林に続いて、デイリーポータルZ編集部の橋田隊員が登場した。
いつもお世話になっています
いつもお世話になっています
こちら、つまらないものですが
こちら、つまらないものですが
さらに、ライターの安藤さんにもおすそ分けをする。
おすそ分けを見守る安藤さん
おすそ分けを見守る安藤さん
こ、これは…
こ、これは…
僕の裾を受け取った安藤さんが、

「なんだろう、この嫌な感じ」

と正直な感想を漏らした。

曰く、「住さんの体の一部を受け取ったような、重い感覚」があるという。確かに僕も裾を切りながら、まさに身を切るような思いがしていた。アンパンマンはこういう気持ちで自分の頭をあげているのかもしれない。

引き続き、営業担当の橋本さんにもおすそ分けだ。
とにかくこれを
とにかくこれを
受け取ってください
受け取ってください
ニフティさんからの刺客はさらに続き、デザイナーの鈴木さんにもおすそ分けである。
段々と切りづらくなってきたので
段々と切りづらくなってきたので
共同作業的な流れで
共同作業的な流れで
鈴木さんにおすそ分け
鈴木さんにおすそ分け
左足の裾がどんどん上に上がってきているが、ニフティさんからの刺客はまだ続く。

信藤さんの出番だ。
終始大笑いしていた
終始大笑いしていた
信藤さんが
信藤さんが
裾を受け取るなり真顔になった
裾を受け取るなり真顔になった
橋田さん、橋本さん、鈴木さん、信藤さん。ニフティさんの女性社員さんにおすそ分けしていると、何とも言えないハラスメント感が会議室内を支配しているのを感じた。何でだろう。僕はただおすそ分けがしたいだけなのに。

そして、ニフティさん最後の刺客は、今年の4月に入社したばかりの新入社員、松田さんだ。お会いするのはこれが初めて。ちなみに僕は社会に出て24年目の夏を迎えようとしている。
できればちゃんとした格好でお会いしたかった
できればちゃんとした格好でお会いしたかった
でも、おすそ分ける!
でも、おすそ分ける!
後ろはミスター林に手伝ってもらって
後ろはミスター林に手伝ってもらって
新入社員の松田さんにおすそ分け
新入社員の松田さんにおすそ分け
左足の布はもうこれ以上切れない。限界点に達してしまった。下に落ちた物を拾おうとすると、パンツが見えてしまいそうだ。
左足の布は限界点に
左足の布は限界点に
左足分のおすそ分けが終わると、ニフティの皆さんはそれぞれに僕の裾の活用法を考えてくれた。
昔流行った折り返しの色が違うズボンのように、とミスター林
昔流行った折り返しの色が違うズボンのように、とミスター林
同じ色なので裾を延長しました、と橋田さん
同じ色なので裾を延長しました、と橋田さん
膝の穴をこれで隠します、と安藤さん
膝の穴をこれで隠します、と安藤さん
シュシュを腕に巻く感覚で、と橋本さん
シュシュを腕に巻く感覚で、と橋本さん
私なんて髪に巻いちゃうんだから、と鈴木さん
私なんて髪に巻いちゃうんだから、と鈴木さん
いいですなぁ
いいですなぁ
私だって、と信藤さん
私だって、と信藤さん
僕はポケットチーフ、と松田さん
僕はポケットチーフ、と松田さん
こうして、ニフティさんで7名におすそ分けすることができた。

右足分しか残っていないが、これからあと2社でおすそ分けしないといけない。

裾は足りるだろうか?

ない裾はあげらない。裾のペース配分を考える必要がありそうだ。
ニフティのみなさん、ありがとうございました。
ニフティのみなさん、ありがとうございました。
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さくらインターネットさんへ

ニフティさんからさくらインターネットさんまでは徒歩で10分弱。真夏日の西新宿を片足の布がない状態で歩いていく。
ミスター林の案内で
ミスター林の案内で
さくらインターネットさんを目指す
さくらインターネットさんを目指す
ニフティのみなさんは口ぐちに、

「そういうファッションだと思われるから(街を歩いても)大丈夫ですよ」

と言ってくれた。しかし、ショーウインドウに映し出された自分の姿を見て、まずいな、と思った。
まずい人がいる
まずい人がいる
ファッションという感じが一切しない。

それよりもまずいのが、さくらインターネットさんにこの格好で行ってしまって大丈夫なのか、という点だ。ミスター林の知り合いに急用が入ったらしく、別の人が対応してくれるという。ミスター林も僕も、全く面識のない人である。
担当の人を呼び出すミスター林
担当の人を呼び出すミスター林
僕たちの心配をよそに、担当の大喜多さんはノリノリで対応してくれた。会議室に通され、挨拶もそこそこに早速右足の裾をおすそ分けする。
さくらインターネットの大喜多さんに
さくらインターネットの大喜多さんに
おすそ分け
おすそ分け
大喜多さんは、他部署の人を呼んで来ますと言って会議室を出ていった。今度こそ本当に怒られるのではないか。不安を抱えながら、他部署の人たちを待つ。
不安しかない
不安しかない
最初にやって来た他部署の方は、マーケティング部の鎌田さん。
マーケティング部の
マーケティング部の
鎌田さんに
鎌田さんに
おすそ分け
おすそ分け
さらに、営業担当の徳山さん。
営業担当の徳山さんに
営業担当の徳山さんに
おすそ分け
おすそ分け
徳山さんからはおかわりを要求されたので
徳山さんからはおかわりを要求されたので
2枚の裾をおすそ分け
2枚の裾をおすそ分け
怒られるどころか、おかわりを要求されるほどの歓迎ぶりだった。

さくらインターネットで怒涛のおすそ分け

その後も、続々と他部署の人たちが僕の裾をもらいに来てくれた。
岩崎さん
岩崎さん
対馬さん
対馬さん
寺田さん
寺田さん
鯨井さん
鯨井さん
小泉さん
小泉さん
朝倉さん
朝倉さん

さくらインターネットでは、9名の方々が僕のおすそ分けを快く受けてくれた。さくらインターネット、なんていい会社なんだ! できればこういう格好ではなく、別の形でお知り合いになりたかった。
大喜多さん、ありがとうございました
大喜多さん、ありがとうございました
右足の布も少なくなってきました
右足の布も少なくなってきました
ほとんど分ける裾が残っていないが、約束をしているので最後のロフトワークさんへ向かうし、ページも3ページ目へと突入する。
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渋谷のロフトワークさんで最後のおすそ分け

新宿から渋谷にやって来た。最後はロフトワークさんでおすそ分けだ。ロフトワークさんはクリエイティブでおしゃれな会社である。
ホットパンツ状態でロフトワークさんへ
ホットパンツ状態でロフトワークさんへ
2階の「FabCafe MTRL」にお邪魔すると、これまでに何度かお世話になっている弁慶さんがいた。

これは、おすそ分けしないといけない。
ロフトワークの弁慶さんに
ロフトワークの弁慶さんに
残り少ない裾を
残り少ない裾を
おすそ分け
おすそ分け
さらに、同じ島で仕事をしていた青木さんにもおすそ分けだ。
青木さんにも
青木さんにも
おすそ分け
おすそ分け
無事に青木さんに裾を渡してから、僕のズボンに異変が起こった。

事件発生! ズボンがミニスカートに

あれ、真ん中がない!
あれ、真ん中がない!
ない裾を無理に切った関係で、ズボンの真ん中の仕切り布まで切ってしまっていた。つまり、僕のズボンはもはやズボンではなく、ミニスカートへと変貌を遂げたのだ。
ミニスカートになっちゃった!
ミニスカートになっちゃった!
これは大変だ。お尻がスースーするし、ちょっとの動作でパンツが見えてしまいそうで心許ない。

もうここまでにしたい。そう思っていたら、ロフトワークの相樂さんが、「おすそ分けをいただけると聞きました」とやって来た。

仕方ない。スカートの裾を切って差し上げよう。
自分で切るのは無理なのでミスター林にお願いして
自分で切るのは無理なのでミスター林にお願いして
スカートの裾を切ってもらい
スカートの裾を切ってもらい
相樂さんにおすそ分け
相樂さんにおすそ分け
もう、これ以上は本当に無理だ。
愛しさと切なさと心許なさ
愛しさと切なさと心許なさ
切る裾があったニフティさんの頃やさくらインターネットさんの頃が懐かしい。

今の僕にはおすそ分けできる裾がない。

帰ろうとしていると、弁慶さんからある人を紹介された。

クマムシ博士だ。

クマムシ博士、現る

世界最強生物と言われるクマムシの研究で有名な、クマムシ博士こと堀川大樹先生である。
クマムシ博士こと堀川大樹先生
クマムシ博士こと堀川大樹先生
現在、クマムシ博士はFabCafe MTRLに常駐していて、ワークショップなどを開催しているという。

クマムシ博士のワークショップについては、FabCafe MTRLのサイトに詳しく載っているのでご参照いただきたい。
まだまだ謎が多いクマムシについて、クマムシ博士から色々とお話を伺いたいとは思った。しかし、困ったのはこの状況だ。僕は今、ミニスカートを履いている。
クマムシ博士に対して失礼ではなかろうか
クマムシ博士に対して失礼ではなかろうか
そんな僕に対して、クマムシ博士は「顕微鏡を覗くと動いているクマムシが見えますよ」と言って僕を導いてくれた。

あまり屈むとパンツが見えてしまうので、そっと屈んで顕微鏡を覗いてみた。
クマムシを覗く
クマムシを覗く
するとどうだろう。動くクマムシが見えるではないか!
クマムシが動いている
クマムシが動いている
こんなすごいものを見せていただいたのだ。おすそ分けしないといけないだろう。
クマムシ博士にもおすそ分け
クマムシ博士にもおすそ分け
ギリギリのラインでスカートの裾を切り、クマムシ博士におすそ分けすることができた。

すると、クマムシ博士は僕の裾を大事な顕微鏡の上に乗せて保管してくれた。
顕微鏡の上に僕の裾
顕微鏡の上に僕の裾
もう本当に限界だ。

これ以上、分ける裾は本当にない。

が、ロフトワークさん最後の刺客、川井さんがやって来た。

他の社員さんたちにはおすそ分けしているのに、川井さんにだけおすそ分けしないというわけにはいかない。

ミスター林にお願いして、なんとか裾を切り分けてもらった。
本当にこれで最後
本当にこれで最後
川井さんにおすそ分け
川井さんにおすそ分け
こうして、僕のおすそ分けの旅は終わりを告げた。

合計21名の方々におすそ分けすることが出来て、僕のズボンはマイクロミニスカートになった。
帰ります
帰ります

おすそ分けが過ぎるとズボンがミニスカートになる、という新たな発見ができた。それは客観的に見て、本当にどうでもいい発見であることは分かっている。でも、ミニスカートの恥ずかしさを体験した身として言っておきたい。おすそ分けはほどほどにしておいた方がいい。
おすそ分けの結果です
おすそ分けの結果です
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