俺の高校の後輩が地下アイドルになった件
後輩ちゃんは、僕と部活が同じ(僕はすぐ辞めた)で、卒業してからも集まる機会が会ったので、ちょいちょい顔を合わせており、そこそこ仲も良い。
そんな僕から見た彼女の印象は、クラスにいても目立つタイプに見えず、前に立って引っ張るタイプでもない感じで、平均的なおとなしい高校生といったイメージでした。
オブラートに包むの言うと辞めると、「どこにでもいる子」です。
少女Cです。
そんな後輩ちゃんがアイドルになり、さらに渋谷でワンマンライブをやるという話を、聞きました。
そんで、そのライブに、
「一回くらい行ってみましょうよ!」
と、後輩ちゃんと同い年のYに誘われたわけなんですよ。
初めそんなに行く気にならなかったんですが、彼女が頑張ってるという話を聞いたので、行ってみることにしました。
僕の気持ちとしては、
「一回くらいは行ってみるか。どうせこれが見に行くの最後だしね。
いつまでアイドルやってるかもわからないし、適当に見るだけ見よう。」
と冷めた気持ちで、「とりあえず」見に行くことに。
冷やかし気分満載の盛り合わせです。
そもそも地下アイドルとは?
そういえば、地下アイドルという言葉は耳したことはあるけど、正確な定義をよく知らない。
ということで調べてみた。
地下との言葉が差別語的ニュアンスがあるため、ライブアイドルという傾向がある。地下とは初期から積極的にライブアイドルを発掘しているライブハウス「四谷Live inn Magic(旧・四谷サンバレイ)」が地下フロアにあることにちなんだものである。
1990年代音楽番組の終了とともに歌手としてのアイドルの活動が困難になるアイドル冬の時代が訪れた。多くのアイドルは声優など業種転換を余儀なくされたが、歌手として活動したい一派がライブハウスを使って従来通りの活動を続けたのが元となっている。
渋谷クラブクアトロへ(2016/1/13)
会場は渋谷クラブクアトロという場所で僕の会社から近い。
当日は19時から開場なのだが、なんと僕の仕事は19時が定時
間に合わない!!!
ということで30分はやく退社する。
まさか、
「地下アイドル見に行くんで、早めに帰ります!!」
とは言えないので
「今日は私用があるので30分だけ早く退社いたします」
と私用というマジックワードの一本槍で速攻退社。
世界よ、これがゆとりだ。
後輩ちゃんと同い年のYとKくんと合流し、渋谷クラブクアトロに向かう
一緒い行くメンバーを簡単に紹介しておく。
Y : かなり仲良い。誘ってくれた後輩。顔が小さい。ち◯こがでかい。
Kくん: 2、3回しか会ったことない。顔がでかい。
僕 :ブログ書いてる人。顔がでかい。ち◯こが小さい。
そんなメンバーで行くことに。
クアトロに行く前に、途中で松屋で牛丼を食べることにした。
Yと僕は牛丼にこだわりがあり、
僕→汁だく
Y →ネギなし汁少なめの大盛り
K→普通に注文
と注文したところ、
僕→ネギなし汁少なめ
Y→普通の大盛り
K→汁だく
何一つ合ってねーよ、、、
しかも、食い始めてから気づいちゃったから交換もできねーし、、、
というハプニングもありつつ、クアトロに到着。
正直、松屋で食事をしている時点では全員今日のライブを舐めていた。
もうペロペロキャンディくらい舐めてた。下手したら牛丼もペロペロしてたかもしれない。
「人少なかったらどうする?俺ら目立って恥ずかしくね?」
「端っこの方で見てれば大丈夫でしょ?」
「目が合ったら恥ずかしいよなww」
というように、ちょっと上から目線で話していた。
渋谷クラブクアトロは、クアトロビルの5F にあるらしい。
よしもとの無限大ホールの近くで、ブックオフとヤフーオークションがコラボしてる店舗があるビルの上の方。
会場前にポスター見ると、そこそこ有名な人がライブやってる会場らしい。
知っているバンドとかの名前がかなり記載されていた。
年末にはお笑い芸人のダイノジが、カウントダウンパーティーとかもやっているらしい。
うーん、思ったよりちゃんとしている会場だな、、、
会場を見て、そこそこ期待値があがりつつも、まだどこか冷やかし半分な気持ちでエレベーターを登り、会場に向かう。
いざ入場
エレベーターを上がって、受付に向かう。
周りを見ると受付周辺はそんなに人がおらず、
「やっぱりそんなに観客は入ってないんじゃないか?」
と思い始める。
うーん、、、やっぱり人気ないのかな、、、
ただ受付でもらえるパンフレットは、予想以上に作りこんであって驚いた。
パンフレットの他にカードも渡された。
あとで使うらしい。なんだろうか、色も何種類かあった。
受付を済ませ荷物をしまって、いよいよライブ会場に入る。
入って僕らはすぐに驚いた。
なんとファンで埋め尽くされていたのである。
まじか。すげーな!
予想の何倍も人が多い、、、
受付に人が少なかったのは、おそらく松屋でご飯を食べていて、時間が会場ギリギリだったからである。
牛丼ペロペロしてる場合じゃなかった。
ファンの人数にビビりながら、僕たちはとりあえず後ろの方にいました。
ライブが始まるまでに、ほんの少しだけ時間があったので、後輩のいるグループについて少し調べてみることにした。
そういえば楽曲聞いたことないどころか、グループ名も知らなかった。
人の多さに焦って、急いで予習。
「ラストクエスチョン」について
後輩ちゃんがいるグループは「ラストクエスチョン」というグループで、謎解きをテーマにして活動している地下アイドルらしい。
ライブ中に、謎解きが発生したり、最近はやりの「リアル脱出ゲーム」とかのイベントとかとも関連して活動してるっぽい。
そんで、メンバーはRPGキャラにちなんでいて、勇者・戦士・踊り子・僧侶の服装をしている。
ちなみに、後輩ちゃんは
勇者役でした。
観客一体型のライブで謎解きか、、、
確かに他にはなさそうなコンセプトだなー
ちょっと調べてみて、だんだんと興味を惹かれてきたところで会場が暗転した。
ライブが始まるようだ。
知り合いが出てくると思うと無駄に緊張してくる。
いよいよラストクエスチョンのライブスタート、、、?
ステージが照らされて、ラストクエスチョンのメンバーが登場
後輩ちゃんキター!!!!!!(左)
おおおおおおおお
なんかすげー感動する!!!!!!!!!!!!
知り合いがステージに立って歓声を浴びている。
すごい変な感じだ。
そんななんとも言えない気持ちになっているところで楽曲がスタート!!!!
おおおお、踊ってるよ!!歌ってるよ!!!
、、、、、、
、、、、
、、
と思っていたら、曲が途中で止まってしまった。
ステージに立っているメンバーも焦っているようだった。
え?機材のトラブル?
音も止まったし、会場も真っ暗になったし。
会場もザワザワし始めた。
すると、何やら敵キャラっぽいのが出てきた。
どうやら途中で楽曲が止まるのは演出らしい。
ちなみにこの敵キャラ、僕に似ているが決して僕ではない。
謎解きイベント
ライブ前に謎解きをラストクエスチョンとファンで協力してやるらしい。
斬新だな、、、
流れ的には下記のような感じ
1. 敵キャラが謎を何問か出題
2. 会場のファンとラストクエスチョンが協力して謎を解いていく
3. 問題が不正解だと、ラストクエスチョンが歌える楽曲が減る
つまりファンが頑張って正解しないと、曲が聞けないし、ラストクエスチョンが歌えない!!
ということで、見ているファンも頑張ろうと思える演出
ぐぬぬ、、、面白い演出ではないか、、、
(箱に書かれているのが楽曲で、問題が不正解だった場合は自分たちで、どの楽曲を減らすのか考える)
最初は敵キャラと、ラストクエスチョンのトークシーンで、敵キャラのMCが上手く回していたので、会場も笑いに包まれていた。
このとき我氏はまだ腕を組んで仁王立ち。
「まだまだこんなんじゃ盛り上がれない」という謎の先輩風を吹かしている。
謎解きは何種類かあって、受付で渡されたカードを使うようだ。
カードは全部で4種類あるらしく、それぞれ書いてある内容が違うらしい。
謎解きは主に以下のようなものがあった
1. カードにバラバラの童謡が書かれていて、会場にいるファンが一斉にそれを歌い、何の楽曲があるかラストクエスチョンのメンバーが当てる。
2. 〇×クイズ(高校生クイズ大会のように移動してやるやつ)、50人以上残れば正解
3. カードに書かれた謎を解く。4枚のカードをあわせないと正解できないので、ファン同士の協力が必要。
謎解きが始まってすぐの時間帯は、まだ僕は盛り上がり切れていませんでした。
カードの中身を見て恥ずかしそうに歌ったり、
ビールを片手に、
「みんな無邪気に楽しんでいるな」
と格好つけて見たりしていた。
だんだんとテンションが上がってくる仕組み
はじめは達観していた僕ですが、このラストクエスチョンの謎解きは盛り上がれる仕組みが多く、謎解きもクオリティが高かった。
4枚のカードがあり、それぞれ他のカードのヒントが書いてある。そのためファン同士で協力しないと正解できない仕組みになっている。問題がかなり難しかった。
途中で大玉が転がってきて、みんなでそれを特定の位置まで運んだり、
驚いたのが、ゴムボートに乗ったラストクエスチョンのメンバーを、観客が支えて運んだりと、
下でお客さんが支えていて、どんどんと流れていく
落ちそうになる一面もあった
もうね!
なんかめちゃくちゃでハチャメチャなんですよ!
ドラゴンボール風に言うと、ハチャメチャが押し寄せてくるわけですよ。泣いてる場合じゃない、わけですよ。
アイドルのライブってここまでやるのか!
って感じで、これはファンでなくても楽しめる。
そういった誰でも簡単に参加出来て、なおかつ盛り上がらざるを得ないイベントがすごい多かった
これがエンターテイメントですよ!
行く前は、
「後輩がアイドルになった?ライブ?文化祭の延長くらいの盛り上がりだろ?」
とペロペロキャンディを舐めるがごとく考えていた僕でした。
しかし、時間が進むに連れて楽しくなってテンションも上がり、
一緒に来たYとKくんを無視して、他のファンとクイズを楽しんだり、
そしてテンションがMAXになったのは、ゴムボートで後輩ちゃんが目の前に来た時でした。
もうテンションあがりすぎて昇天しかけの、アヘ顔ダブルピース状態。
いやもうね。
本当に楽しかったんですよ
ペロペロキャンディ舐めてた自分を殴りたい。 ジャーマンスープレックスかましてやりたい。
よく出来ているストーリ構成
この謎解きイベントで僕達が関心したのは、ストーリーの構成でした。
話はさっきも挙げた通りドシンプルで、
敵キャラが出てくる
↓
謎解きで対決
↓
ラストクエスチョンが負けると歌えない
↓
謎解きをファンと協力して解いて敵キャラを倒す
という超王道な誰でも思いつく流れなんですが、伏線が張られていて面白かった!
最初の敵キャラとの何気ないトークが実は謎解きのヒントになっていたり、
敵キャラの攻撃を避ける方法がある謎解きの回答と連動してたり、
すべての問題の解答を合わせると、敵キャラを倒す方法になり、会場全体で一斉にそれを叫んだり、
ストーリーが初めのMCから途中の謎解き、そしてオチまでキレイに繋がってるわけですよ。
これには見ていて、YくんとKくんと「すごいよく出来ているな!」と単純に感動しました。
問題が書いてある4枚のカードの裏を合わせると、ある問題の答えになる。この仕掛にも驚いた。
いよいよライブがスタート
謎解きのパートが終わり、いよいよライブが始まりました。
ライブ前にみんなで協力して敵キャラを倒していたので、会場はすでにテンションMAX状態。
ただ僕の不安としては、
「謎解きは面白かったけど、曲もわからないしライブは盛り上がれないかな?」
というのがありました。
とか思ってたけど、そんな心配は無用でした。
楽曲がノリやすい!!そしてコールが楽しい!!!!!
例えば、「愛されたい」という楽曲では、
「愛されたい、愛されたい、愛されたいー♪」とサビ部分があるんですが、その部分を歌ったあとにファンがみんなで、
\\\ 俺もー!! ///
と一斉に掛け声をだしたり、
「?(クエスチョン)」という楽曲で、曲の冒頭に「奇跡、せつなに、待つなら」という歌詞があるんですが、そこも、
奇跡 \\\ き・せ・き ///
せつなに \\\ せ・つ・な・に ///
待つなら \\\ ま・つ・な・ら ///
とかけ声が覚えやすい!
楽曲知らなくてもノリやすい!!
しかも、親切なことにファンが「次のコールはこれですよ!!」と教えてくれるので、初めてでも安心設計。これまじで助かった
熱いライブシーン
正直、僕はアイドルのライブ自体を舐めていました。
女の子が適度に踊って可愛いで終りだと思っていました。
しかし、ラストクエスチョンのライブは本当に熱いものがありました。
赤い服を来た戦士役の子が、おもむろに後ろを向いたと思ったら、
なんとダイブですよ!!
最近だとバンドのライブとかでもやらなくなってきているというのに、すごい気合!!!
それだけに留まらず、ステージから降りて、僕らのいる最後列まで来たり
なんと、ファンに支えてもらいながら歌うという荒業まで、、、
極めつけは、、、、
機材の上に乗って歌ったり!!!!
もうなんでもあり!!
世の中やったものがちやで!!!!
テンションが最高潮に上がりまくる
アイドルが近づいてきた時は死ぬほど喜んで
「Y!!今がシャッターチャンスだから撮れ!!」
と怒鳴り散らし
周りが曲を聞いてるのもかかわらず、シャッターで捉えられないほど激しく動き
テンションがあがりまくって、どんどんと前に行き、、、
一番後ろにいたのに、気づいたら最前線まで近づいていました。
本当にすげー面白かった!!
アイドルのライブって素晴らしい!!!!!
ステージに立っている後輩ちゃんは本当に、別人のようでした。
今まで見たことのないような楽しそうな表情をしていて、本当に好きなことが出来ているんだろうなと思いました。
どこにでもいそうな少女Cが、今はステージに立って一生懸命踊り、ステージで歓声を浴び、ファンに元気を与えているわけですよ。
彼女を知っている僕としては、本当に驚きなんですよ。
少女Cだと思ってた後輩ちゃんは、この場所では名前を叫ばれて応援されているわけで、少女Cはちゃんと誰かのアイドルにはなっているんですね。
僕のほうは、高校時代からなにも変わらずそのへん村人Fくらいな感じなのに、、、。
頑張ってる後輩ちゃんを見ていて、僕も頑張ろうと思いました。
アイドル見て頑張ろうって思えるってこういうことなのかな、、、
ライブが終わって、、、
ライブ終わりにテンション上がった僕らは、物販コーナーに向かいました。
テンションが上がりきっている僕らは、お金を払って後輩ちゃんと2ショット写真を撮ろうと思いました。
物販コーナーに行くと、
ランダムチェキ :500円
2ショットチェキ:1000円
と2つあった。
僕らは話あった結果、
「ランダムチェキ買って、後輩ちゃんとたまたま写真撮れたら面白くね?」
ということでランダムチェキを三人分購入。
しかし、これが勘違いというなの罠!!!
ランダムチェキというのは、ランダムに誰かと2ショット写真を撮れるという意味ではなく、ランダムにメンバーの写真が買えるというものでした。
ちなみにKくんは後輩ちゃんのランダムチェキを当てていました。
つまりKくんは、同じ学校にいたクラスの同級生の写真を500円で買ったということになります。
ガッカリしていた僕らですが、さらにガッカリしたのは、もらったランダムチェキのメンバーが誰かわからないという始末。
これは最後に誰かわからないと気持ち悪いということで、僕が近くにいたファンに話しかけ、
「この人誰ですか?」
とアホみたいなことを聞きに行きました。
ファンの人からしたら、この質問は踏み絵みたいなもんですよ。異教徒信者の発見ですよ。
「なんなんだこいつ?ここに何しにきてるんだよ」ってなるわけですよ
ですが、この質問した方がすごい良い人でした。
「誰推しですか?
よかったらこれと、交換しませんか?」
と直筆が書いてあるおそらくレアっぽいやつと交換してくれました。
本当に良い人でした。
テンション上がって写真も一緒に撮りました。
そんなこんなで、
謎解き、ライブ、ファンとの交流
むちゃくちゃ楽しめました。
後輩ちゃんの頑張りを目の当たりにして、僕も本当に頑張ろうと思いました。
このブログの冒頭で、
「一回くらいは行ってみるか。どうせこれが見に行くの最後だしね。
いつまでアイドルやってるかもわからないし、適当に見るだけ見よう。」
とか言っていた僕ですが、後輩ちゃんから
「ありがとうございます!」
的な連絡がきたときに全力で返信していました。
もう完全にファンであると言っても過言ではない。
「行きます」ではなく、「冒険しに行くわ!!」と言っている辺りが完全にファンになった証拠です。
とりあえず僕が今後やることは一つです。
CDを買って次のライブに備えることです。
みんなでラストクエスチョン聞こうぜ!!!