ウラノランドの新作は裏もすごい
昨年のISOTレポートでも紹介した
ペーパークラフトのウラノランドは、今年もパワーアップした新作ペーパークラフトをぶつけてきた。
新作の珍虫シリーズ。誰が喜ぶのか分からないラインアップだけど僕は嬉しい。
新作の珍虫シリーズは、コーカサスオオカブトやゴライアスハナムグリといった子供大喜びの巨大甲虫にまじって、バイオリンムシやコノハムシ、タガメなど、珍しいけどそれ欲しいか?というグッとくるラインアップ。
新しい海シリーズも微妙なのがまじってる。
海シリーズも、マンタやジンベエザメといった誰もがくいつくザ・海の生物にまじって、しれっとミズクラゲやビゼンクラゲがまじってる。
このシリーズラインアップ、ウラノ社内の誰が決めているのかは知らないが、どんどんいい感じに崩れていってる気がする。来年も楽しみなメーカーである。
で、今回特にすごいと思ったのが、これ。
ダイオウグソクムシ。腹のわしゃわしゃした感じも紙で完全再現。
去年から大ブレイクした海の生き物といえば、ダイオウグソクムシ。
腹側の節までびっちり作り込んであって、ペーパークラフトなのにちゃんと気持ち悪い。
弱気な目がかわいいオウムガイ。
オウムガイは、殻の模様を色違いパーツで再現してて、かっこいい。
細い足もきれいに抜けていて、分厚い紙を焦がさずきれいに抜くウラノのレーザー加工技術は相変わらずスゴい。
クリオネは2種類。それ誰が欲しがるのか、補食バージョン。
クリオネは、通常バージョンとバッカルコーン(クリオネの口)をばっくり開いた補食バージョンの2タイプ。どちらも台座とエサのミジンウキマイマイが付いているのがちょっと嬉しい。
それにしても、まったくかわいくない補食バージョンをラインアップに入れたの、本当に誰だ。
シャドーボックス仕様の甲冑ペーパークラフト。渋い。
あと、生き物ではないけれど甲冑ペーパークラフトがかっこよかったので紹介しておきたい。
赤や金など色違いのパーツを間隔を開けて重ねるシャドーボックスという技法で奥行きを出しているので、平面の紙なのに正面から見ると本当の武者鎧のような重厚感がある。
武者人形がこれで再現できるなら、こけしとか張り子の虎とか実家にあるような民芸品シリーズとかも作れないか。
ISOT外の展示会でも文具発見
ISOTの会期中、ビッグサイトではファッション雑貨EXPOや販促EXPOなど関連イベントも併営している。
会期中は同じ入場券でこれらのイベントも回れるだけ回るようにしているのだが、その販促EXPOでも文房具を発見した。
印刷会社のシルキーアクトが作ったA5サイズのリングノート『ドコデモダイアリー』だ。
こういうのもあるから併営イベントも見逃せない。
ごく普通のリングノートだが、中面に印刷してある1ヶ月カレンダー面から折り返すと卓上カレンダーに早変わりする便利アイテムだ。
ノートから卓上カレンダーに変形。
打ち合わせ先で予定を決めて手帳やスマホのスケジュールに書き込み、帰社してからデスクの卓上カレンダーに予定を書き写す、ということをしている人はわりと多いらしい。というか僕も会社勤めしていた時はそうしてた。
でもそれだと面倒くさいから、卓上カレンダーを打ち合わせ用のノートとして外に持ち出せば便利でいいんじやないか、という発想だ。
スケジュールをGoogleカレンダーに一極集中させるのにも似た、アナログ・クラウドスケジュール管理術である。そんな大層な話でもないが。
もうひとつカレンダー文具
カレンダー合体型文具といえば、2014年の日本文具大賞のデザイン部門で入賞したのが、大成美術印刷所の『ななメガカレンダー』だ。
メモパッドをナナメにカットしてカレンダーを印刷。
500枚の分厚いメモパッドの側面をナナメにカットし、そこにカレンダーを印刷したもの。
メモが減ったらカレンダーが見えなくなるし駄目じゃん?と思ったが、メモの下部には使って減った分のカレンダーがちゃんと印刷されているので大丈夫。
こちらは巨大版の『ななギガカレンダー』
ちなみにメモ用紙2000枚を束ねたビッグサイズの『ななギガカレンダー』も展示されていた。
ギガになったら商品名から「ななめ」という文字が消えてしまうのが問題か。
語呂合わせネーミングの辛い宿命である。
紙文具の王道、デザインフィル
毎年オシャレ且つかっこいい紙製品を発表しているのが、デザインフィル。キングオブ紙文具メーカーと言っても良い。
デザインフィルはブースも毎年かっこいい。
小さな紙袋の束をメモ帳のように綴じた『ふくろ箋』は昨年に発売されたヒット商品だが、今年はさらに袋を綴じる技術を使った『ぽちぶくろ箋』が登場。
ポチ袋を封するシールもついているのが使いやすい。
こちらは『ふくろ箋』。小物を入れてメモ書きをしたり、わりと便利。
こちらが新作の『ぽちぶくろ箋』。水引柄がポチ袋っぽい。
社会人になると、ちょっと借りたお金を返すのにも裸銭でやり取りするのは恥ずかしい。こういう時、メモ帳感覚でピリッと切り離して使えるポチ袋が鞄に入っていると、意外と重宝するのだ。
こちらはプリペイドカードに特化した袋。
プリペイドカードを入れるのにちょうどいいギフト袋も展示していた。
ちょっとしたご褒美的にプリペイドカードを贈るのにも、台紙付きのままで渡すよりは、こういうかわいい袋に入れて渡した方がありがたみも増すだろう。
飛び出す色紙。ちょいレトロな仕掛けがかわいい。
これは、折りたたんだ色紙を開くと中から満開の桜や花束、ウェディングケーキが立体的に飛び出す色紙。
色紙など集団から個人へのプレゼントは、実は贈る側がいかに盛り上がれるかが勝負のカギなのだが、これなら桜を中心にしてテンションの上がった寄せ書きが集まるはず。
来年の春ぐらいに幹事やらされそうだなー、という予感がしている人は、チェックしておいて損はない。
意外となかった、和風クリアフォルダ。
紙モノではないが、和風にふくさ包みのようなクリアフォルダもグッときた。
大きな箔押し印刷が豪華な感じなので、結婚式関連の書類をこれにまとめておくと気分が盛り上がる。死ぬほど目立つので、絶対に紛失しないのもポイントだ。
それ以外にも、これに資料を入れて打ち合わせに赴くと、「お、気合い入ってんな」というのは確実に伝わるだろう。もしくは「あいつ、家元?」と影で言われるかのどちらか。
書籍に挟む以外には用途を思いつかない特殊メモ帳。
しおり、というか書店で本に挟んでいるスリップにそっくりのメモ帳。
しおり代わりに挟んで読書メモに使うのも良し。手帳のスケジュールに挟んで防備録代わりにするも良し。
あと、借りた本にちょっとした感想を添えて挟んでおいたりすると、なんかちょっと頭が良くみられるっぽい気がする。
明日は、フルカラーで捺せるスタンプや、個人情報保護のりを紹介します。
さらに詳しく最新の文房具情報が知りたい方は、僕が所属している文房具トークユニット・ブングジャムのイベント『カマタ・ブングジャム#8』へどうぞ。
ISOTで取材してきた写真数百枚使って、発売直前の文房具についてびっちり語ります。
『カマタ・ブングジャム#8』