特集 2014年8月5日

電子マネーを投げてみたい

電子マネーでお金を作ってます。
電子マネーでお金を作ってます。
最近、友人に勧められて『au WALLET』という電子マネーカードを使い始めた。

なんとなく胡散臭くて今まで使っていなかったプリペイド式のクレジットカードなのだが、使ってみるとレジの支払いは早いし、携帯のポイントも付く。

思っていたよりも便利なのですっかり使い倒しているのだが、やはり不満はある。

普通のお金にできて電子マネーには絶対にできないことがあるのだ。
1973年京都生まれ。色物文具愛好家、文具ライター。小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の人間がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文具を自慢する」という結論に辿り着き、そのまま今に至る。(動画インタビュー)

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電子形平次、登場

リアルマネーにできて、電子マネーにできないこと。

それは「投げ銭」である。

デジタルデータを鷲掴みにして放り投げるのは、物理的に不可能だからだ。

それなら、電子マネーの力で生み出したお金的なものを投げてみるのはどうだろう。
いきなり記事の締め的な写真。誰が呼んだか電子形平次。
いきなり記事の締め的な写真。誰が呼んだか電子形平次。
21世紀の銭形平次こと、電子形平次とは僕のことだ。

早口で「でんしがたへいじ」と言うと、ちょっと「ぜにがたへいじ」っぽく聞こえる気がするではないか。聞こえてくれないか。ひとまず聞こえておいてほしい。
いくぞ。
いくぞ。
とやっ。けっこうよく飛ぶ。
とやっ。けっこうよく飛ぶ。
とりあえず投げて満足したので、説明に入ろう。

電子マネーをコインにする

電子マネーが便利だ、ということに関して異論はない。

しかし、お金をデータにして持ち歩くって本当に大丈夫なのか。データが破損してしまったらどうしたらいいのだ。やはりお金に手触りは必要ではないか。

ならば、電子マネーを触れるようにしてみよう。(で、投げよう)

「デジタルとリアルを等価に橋渡しする」とかもっともらしい企画意図を付けようとも考えたのだが、結局のところお金は手で触ってなんぼではないか、と。
これ出力すればいいんですか?なんなんですかこれ?
これ出力すればいいんですか?なんなんですかこれ?
まずは当サイトでも何度かお世話になっている渋谷の『FabCafe』さんに来てみた。

ここでお金を作ってもらい、その支払いを電子マネーで行えば「電子マネーを手触りのあるお金に変換した」ということになるはずだ。
3Dプリンターがじわじわとものを作る様子は見ていて飽きない。
3Dプリンターがじわじわとものを作る様子は見ていて飽きない。
例え3Dプリンターでとは言え、お金を作るという言葉に胸が躍る。

長い人生のうちでも、硬貨を造幣できる機会なんてそうはない。
3時間かけて4000円玉、完成。
3時間かけて4000円玉、完成。
FabCafeで3Dプリンターを借りた場合、使用料は3時間で4,000円。

今回はこれ一枚を作るのにまるまる3時間を費やしたので、とうぜん完成した貨幣の価値も4,000円である。

電子形平次用に作ったので、交差する十手をデザインに取り込んでみた。
支払いは電子マネーでお願いします。うふふ。
支払いは電子マネーでお願いします。うふふ。
記事を書きながら写真を見直しても、なんでこんな嬉しそうな顔をしていたのか良く分からない。よほどお金が作れて嬉しかったのだろうか。

ともあれ、これで電子4,000円を支払ってリアル4,000円を手に入れたわけである。

ついでに電子形平次の服も作ろう

さて、FabCafeの近所にTシャツを一枚からプリントしてくれるお店があったので、そこで電子形平次の服も作ってしまおう。
「こんな感じでお金を並べた図柄にしたいんです」と説明中。店員さんがすごい微妙な顔してた。
「こんな感じでお金を並べた図柄にしたいんです」と説明中。店員さんがすごい微妙な顔してた。
渋谷の『ARTON』さんは、Tシャツ一枚を2,500円でプリントしてくれる。

ならばTシャツの胸元には2,500円が入っているのが正しい等価交換のはずだ。

図柄に関して、本当は千円札が二枚と500円玉一枚の図柄にしたかったのだが、僕がいつも画像をいじるのに使っているPhotoshopという画像加工ソフトは紙幣の写真を開くことができなかった。(画像ファイルを開こうとすると「紙幣の写真だから駄目だ」という旨のエラーアラートが出る。)

硬貨なら問題無いようなので、500円玉五枚を並べた写真を撮ってTシャツ用データとして加工して出力をお願いした。
Tシャツプリンターは3Dプリンターより早いなー(5分弱)
Tシャツプリンターは3Dプリンターより早いなー(5分弱)
原寸大500円玉が五枚なので、2,500円Tシャツ。
原寸大500円玉が五枚なので、2,500円Tシャツ。
当然、ここでの支払いも電子マネーだ。

支払いと等価のお金Tシャツを手に入れたのでオッケーである。
ここでも電子マネーをリアルな形に。
ここでも電子マネーをリアルな形に。
これだけの工程を経て、冒頭の電子形平次が完成したわけである。

冷静な今なら言えるが、「でんしがたへいじ」のダジャレを言いたいだけで、恐ろしい無駄遣いをした。
せめて、取材の経費が明確な形で写真に写り込んでいるのは良しとしたい。

今年度の確定申告は、この記事のプリントアウトを税務署に持ち込むことになると思う。

投げ銭の撮影をしていた時、ついでに「電子マネーもカードの形なら投げられる」という写真を撮ってみた。
自分は正義の電子形平次のつもりなのに、カードを投げた時点でどう見ても怪盗の犯行予告。
やはり投げるならリアルなお金のほうがいいようだ。

協力:
FabCafe
東京都渋谷区道玄坂 1-22-7 道玄坂ピア1F
TEL 03-6416-9190

ARTON
東京都渋谷区宇田川町17-1ブラザービル4F
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