特集 2012年7月9日

ハンバーグ食べ放題で世界一周

オランダ代表の暴力的な姿
オランダ代表の暴力的な姿
この記事の題名は「ハンバーグ食べ放題で世界一周」というものである。食いしん坊な小学生の寝言のようでもあるが、あくまでリアルなレポートだ。

念のためもう一度書いてみよう。ハンバーグ食べ放題で世界一周。「信じれば夢は叶う」的な話ではない。次々と繰り出されるハンバーグとしっかり向き合ってみたい。
1973年東京生まれ。今は埼玉県暮らし。写真は勝手にキャベツ太郎になったときのもので、こういう髪型というわけではなく、脳がむき出しになってるわけでもありません。→「俺がキャベツ太郎だ!」

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密かに開催されたハンバーグワールドカップ

ハンバーグ食べ放題で世界一周。一瞬「男のロマン」と思わせておいて、どうしてもバカな感じがぬぐえない響き。

実際に世界を飛び回って世界のハンバーグを食べる旅をしたら突き抜けた本気だが、そこまでしなくても夢が叶う場所が日本にはある。
がんばり過ぎて元気がない
がんばり過ぎて元気がない
煌々と輝くハンバーグの文字
煌々と輝くハンバーグの文字
やってきたのは浅草にある「モンブラン」というお店。看板にもあるように、鉄板焼きハンバーグが売りの洋食屋さんだ。写真の私に精気がないのは、このために朝昼と食事を抜いてきたからだ。

私は以前、当サイトの「勝手に食べ放題」という企画で、ハンバーグファミレス「ビッグボーイ」に行って、好きなだけハンバーグを食べる記事を書いたことがある。お金さえ追加して払えば、全ての食べ物は食べ放題なのだ。しかし、今回の店はそうではない
気になるスカイツリーメニューもあるが
気になるスカイツリーメニューもあるが
俺の目的はこれだ!
俺の目的はこれだ!
食べ放題がシステムとして設けられている店なのだ。桃源郷は実在したのだ。

今回は中でも最高峰のコース「満足セット」をチョイス。レギュラーメニューから数点除いたほぼ全てのメニューが食べ放題、さらに飲み放題もついて3時間で4490円。

テーマパークの入園料くらいだろうか。確かに飲食フリーダムのテーマパークとも考えられよう。
メニュー見たら元気出てきた
メニュー見たら元気出てきた
「世界一周」と銘打っているのにも理由がある。このお店、ハンバーグを世界各国風にアレンジしたメニューを6種類も揃えているのだ。

普通だったら目移りしてどうにかなってしまいそうだが、今日ばっかりは自由に選べる。選択する悩みから解き放たれたのだ。さあ、旅に出かけよう。
ハンバーグの向こうに凱旋門が見える
ハンバーグの向こうに凱旋門が見える
湯気立ち上るジローラモ
湯気立ち上るジローラモ
最初の目的地はヨーロッパにしよう。ワインとマッシュルームが入ったデミグラスソースのフランス風ハンバーグと、ピリ辛トマトとチーズソースのイタリア風ハンバーグを発注だ。
ツンドラの大地にハンバーグが映える
ツンドラの大地にハンバーグが映える
風車とチューリップとハンバーグ
風車とチューリップとハンバーグ
今回のハンバーグの旅には、ライターの小堺さん・平坂さんにもご同行願った。小堺さんはロシア風、平坂さんはオランダ風からのスタートだ。

それでは鉄板をカチンと合わせて、世界一周の旅に出かけよう。ボン・ボヤージュ!と、口に出すのは恥ずかしいので、心の中でひっそりと思う。
眉毛の移動量に驚いた
眉毛の移動量に驚いた
まずはフランス風から攻略。本体部分は混ざり物でかさを出すことなく、ぎっしり肉が詰まっているタイプのハンバーグ。使用している肉は国産牛の肩ロース100%だそうだ。

そこにベーシックなデミグラスソースの味わいが合わないはずがない。変化がほしいと思って一緒に注文したイタリア風も、トマトとチーズがいかにもイタリアンでこちらも約束されたおいしさ。

もともと食べ放題用に作られているわけではなく、あくまでレギュラーメニューが食べ放題というところにも、味の保証がされている。さあ、まだ旅は始まったばかりだ。
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みんなが1位のハンバーグ五輪

ヨーロッパ2カ国を撃破し、ネクストバーグの注文に移ろう。やってきたのはこれだ。
日本・オランダの第2回戦
日本・オランダの第2回戦
おろしオニオン入り特製醤油ソースの和風と、色鮮やかなチーズソースのオランダ風。オランダを食べてヨーロッパを制覇した上で、一度母国に戻って日本人の心を取り戻そうという算段だ。
オランダにフォトジェニック賞をあげたい
オランダにフォトジェニック賞をあげたい
派手さはなくても心のふるさと
派手さはなくても心のふるさと
この国際結婚はイメージ通りにうまくいった。オランダ風でこってり感が最高潮に達したところで、和風でいつもの醤油味。起伏のあるハンバーグジャーニーを構成することができた。
自由に諸国漫遊する小堺さん
自由に諸国漫遊する小堺さん
平坂さん、若さ故の暴挙
平坂さん、若さ故の暴挙
私が修行のようにハンバーグを食べ続ける中、小堺さんはバーグにとらわれることなく他の様々な料理を満喫。本来はこれが自然な楽しみ方だろう。

そして道を踏み外したのが平坂さんだ。ビジュアルに惹かれて、スカイツリーハンバーグなるメニューを頼んだのだ。
米密度がやばい
米密度がやばい
知らないぞ、これ
知らないぞ、これ
私と同様、ハンバーグ世界一周を目指すことを宣言していた平坂さん。スカイツリーハンバーグは各国から選べるバーグに加え、エビフライやサラダなどがセットになったプレートメニューだ。

そして難敵はツリーのベース部分となるご飯。強度を出すためか、かなり凝縮しているのだ。店員さんも「ご飯が多いので食べ放題のお客さんはあんまり頼みません」と言っていたのに、「いや、大丈夫でしょう」と平坂さんは注文したのだ。

かっこいいところを見せたかったのか。しかし長旅に無理は禁物。裏目に出ないといいのだが。
舞い散る雪をイメージしたのか、寒い国のハンバーグ
舞い散る雪をイメージしたのか、寒い国のハンバーグ
私の第5バーグはロシア風。コクのあるブラウンソースをまとったそれは、生クリームの白さも美しい。

もちろんおいしい。しかしこの店のハンバーグ、面積はそれほどではなくとも、厚みが結構あるタイプ。自分のバーグ許容量もかなり振り切れてきているのを感じざるを得ない。
目を細めた視線の先には
目を細めた視線の先には
小堺さんのシャーベットが
小堺さんのシャーベットが
ハンバーグ食べ放題という夢の舞台に立ちつつも、追い込まれてきた自分の目に映るのは小堺さんのシャーベット。「わー、これおいしい」と放たれる言葉に、世界一周の道が阻まれそうになる。
陽気なあいつが立ちはだかる
陽気なあいつが立ちはだかる
何かを達成した風の表情が嘘くさい
何かを達成した風の表情が嘘くさい
しかし男は有言実行。普段は絶対思うことのない四字熟語を、今回ばかりは大事にしたい。やってきたのはファイナルバーグ、メキシコ風だ。

ピリッと辛みの効いたトマトソースが絡むバーグは、限界寸前の自分にもしっかりとおいしい。
やはりスカイツリーが効いてる平坂さん
やはりスカイツリーが効いてる平坂さん
ゼリーがうまい!
ゼリーがうまい!
平坂さんは3バーグ目となる和風を前に、蓄積した満腹感を隠しきれない。やはりスカイツリーハンバーグのご飯部分が大きかったようだ。

それでもしっかり完食したところで、バーグの旅を投了。デザートの巨峰ゼリーへと移行して、私にも味見を勧めてくれた。食べてみると、さっぱりしておいしい。

実は自分、メキシコ風を半分ほど食べたところで、すっかり手が止まってしまっていたのだ。もう無理かもしれない。ハンバーグが自分のキャパシティで飽和状態。
小堺さん「仲間がいるじゃない!」
小堺さん「仲間がいるじゃない!」
夢破れた男の姿
夢破れた男の姿
世界一周の自力完遂は、達成直前で断念。そんな私を助けてくれたのが小堺さんだ。どうしても口に運べなくなったハーフバーグを引き取ってくれた。

マンガのワンピースは読んだことがないが、こんな感じで仲間が助け合うような話ってことでいいんだろうか。ちなみに小堺さんの写真にはそれっぽいセリフをつけたが、実際は私が「あの…ハンバーグのこちら側はまだ手を付けてないからきれいなので、食べてもらえませんでしょうか」とお願いしたというのが事実。

メキシコに沈んだハンバーグ食べ放題世界一周の夢。自分の限界を知るよい経験だった。

幼稚園の運動会で、みんなで手をつないでゴールするというかけっこへの批判の声を聞いたことがある。当初は自分の中でハンバーグのおいしさランキングを決めようと思っていたが、どうにも順位を決められない。

頭の中に浮かんできたのは、各国のバーグが手を取り合ってゴールテープを切るイメージ。それでいいと思う。

店を訪問後、何人かの人に「ハンバーグ食べ放題ってのに行ってきまして」と話をすると、全ての人から「えっ!?(今なんて言った?)」という反応が返ってきた。みんなが気づいてないだけで、黄金郷は実在するのだ。
まだ元気だった頃の自分
まだ元気だった頃の自分
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