シュレティンガーのインスタントラーメン
手順を間違って作ったラーメンの味が80であったとすると、正しい手順の味は85くらいか、もしかして100くらい?まさか、160は無いよな…。と想像の中で膨らんでいく。
最近はこのくらい袋入ってるのが普通レベル。
そんなに変わるわけは無いと思うのだが、カップスープなどではお湯の量10%欲張っただけで30%くらい美味しさが下がる様に感じる物もあり、どのくらい影響があるか見極められない。
かやくなのに後乗せとか、普通に作ってたら絶対間違えてた。
出たよ、召しあがる直前。
その想像が膨らむ理由は、一度間違えたラーメンは正しい手順で食べることは無いという事だ。だって、次買うときには新製品とか出ててそっちが気になるもん。なので、本当の実力は分からないまま悶々とし続ける。
先も後も書いてない。説明読んだら、これだけ先入れらしい。何も書いてないと入れるのが基本?
これに対応するには手順を間違えた物と正しい物とで食べ比べるしかない。それで凄い差があったら、もう手順確認せずに作るなんて言わないよ!ってなるし、あまり違いがわからなければ、手順間違えてもダメージを受けなくなる。
全部先入れ、正しい、全部後入れ
真ん中だけすでに粉入れちゃった。
と、いう事でインスタントラーメンを買ってきたら、粉→お湯(三分)→その他というシステム。
お湯注ぐ時点で「あっ、間違えて入れちゃったよ」も、食べる直前に「あっ、これ入れとかなきゃダメだったの!?」もありうる二段構え。
ふははははー、後入れだとぉ!?そんな事かまわず先に入れてやるわー。って敵キャラっぽく言いながら入れてやった(実際は無言)。
双方の罠にはまった事を想定して、すべての材料をお湯注ぐ前に入れたもの、説明どおりに作ったもの、すべての材料を最後にまとめて入れたものの三種類を用意した。
ふたの上乗せであっためてね。っていうの、一般化したな。
意外と分かりやすく違いが
出来た。
指定時間経過で待ってましたとフタを開けても全部後乗せのカップに入っているのはお湯と麺。なんだかひもじい気持ちになった。
ラーメンぽい見た目で迎えてくれるのは嬉しい。
それに対して全部先入れはフタを開けた時点で香りが広がり、ちゃんと具が乗っていて食欲が沸く。これは、全部先入れが良いのではないですかな。
片栗粉溶かすの失敗したときみたいになってる。
そう思いながら麺をほぐすと粉末スープが固まってネチョっとしてるし、チャーシューの裏にあった部分の麺が硬い。おぉ…後入れ指定の意味はこれだったのかと分かりやすい結果が出た。
これは粉先入れする意味があったのだろうか。
やはりひもじい
正しい手順と後入れはこの時点ではほぼ違いなし。粉末スープだけ先に入れるのが正解だが、溶けてないし、これ、先に入れておく必要あった?という感じ。
出来た。
手順どおり完成したもの。
全部後入れ
すべての手順を終えたところ、全部後入れのものだけ、スープが白っぽくトロッとしている。何故だ…。袋から出すときに脂分をちゃんと搾り出せたかどうかの違いだろうか。全部同じようにしたがこうなった。
結局は味ですよ。
ちょこちょこと違いが見られた三つの作り方だが肝心なのは味だ。この結果で今後のインスタントラーメンを作る際の説明書きに対する注意深さが決まる。
感想:美味い
慎重にそれぞれを食べ比べた結果、分かったのは美味しい。という事くらいだった。最近のラーメン、ホントおいしいよねー。
「後入れはスープがトロッとしている!」とか書いたが、実際に食べてるときにそんな事を言われたら「そう?(何だよこいつ、うるせーな)」と思う位の違いだ。
チャーシューがトロッとしていて美味い。
先入れで一部硬かった麺も実際に食べる際はどこが硬かったのかもわからない様になっていた。これは、僕程度の味覚ならば違いが分からない。
この結果を経た今ならば、手順間違えた場合でも純粋にラーメンの味を楽しめる。スポーツ漫画なら、雑念が無くなって試合に集中し始めて活躍を始める場面だ(僕の場合ははただラーメンを食べる)。
はぁ、よかった。今後カップラーメンを作る際に気負うことはなさそうだ。カップラーメン以外のものの手順も違うようにしても大丈夫なのだろうか。
まとめ:
ラーメンの「お湯を入れる前に入れてください」、「お召し上がりの直前に入れてください」
→間違えてもおいしい
火を止めてからお入れください
火を止めてからじゃないとスープ入れられないといえばサッポロ一番。
カップラーメンの召し上がり直前よりもずっと前からある、サッポロ一番の「火を止めてから入れてください」これは本当に変わるのか、当サイト編集部石川さんも気になっていたそうだ。
ちょうど良いサイズの鍋、無し。
これについて僕は迷い無くしたがっていたのだけれど、小学生くらいのときに卵を入れて作っていたら
「卵入れるんやったら、スープ先入れなアカンやないか」
と母親に言われ、でも説明に火を止めてからって書いてるし…。と返すと
「卵入れるときは特別なんやで!」
との説明されて、そっか!!となって20年くらい経つが、考えてみると卵入れるときは何故特別なのか、なにがそっか!なのか全然分からない。良い機会なので合わせて確かめてみたい。
火を止める前からいれちゃう。
グッツグツ煮込む。
へぇ、そうなのかと思ったが、火を止める前だろうが後だろうが加熱時間が同じなら煮詰まり具合は同じになりそうな気がするのだが、ちょっとその辺は調べようが無いので、それについては考えるのをやめた。
火を止めてからスープ加えるのにすごく躍動感あふれる写真が撮れた。
ごめん、やっぱり分からないわ
鍋のスペースの問題で右の卵のほうが綺麗に出来てる。
説明書きどおりに火を止めてからスープを入れた一番とはじめっからスープで煮込んだ一番が出来上がった。どんな違いがあるだろうか、火を止める前からスープ入れた方が煮詰まっているのだろうか。
感想:美味い
両方食べ比べて美味しい、と思った。やっぱりサッポロ一番塩ラーメンが一番好きだ。
適当な感想っぽいが、いや、ちょっと、ホント、わからなかったっす。
俺の信じた20年くらいは特に意味が無かった
麺とスープの違いは分からなかった。ならば、卵はどうか。母親のマイルールを信じた約20年間。それは正しかったのか。
良い具合の加熱具合。
まずは火を止めてからスープを入れた方の卵。母親ルールに忠実だったので、このシステムの卵を食べるのは初めてかもしれない。
美味い。普通に美味い。これは…。スープは、スープで煮込んだほうはどうだ。
ちょっとやわらかめ。
うん、美味い。これも別に変わらないわ。母親ルールを信じ込んでいたが適当な自分ルールだったようだ。
子供の頃、地下鉄という電車があることを知り、地上を走っている電車を見て「ねー、あれ、地下鉄?」と聞くと「そうやで」と言われたのでそのとき見たベージュの電車=地下鉄だと信じ込んでいたのを思い出した。僕はどうやらかなり純真な人間らしい(ソフトな表現)。
まとめ:
サッポロ一番塩ラーメンの「火を止めてからスープを入れてください」、「玉子はスープのあとで」(母のマイルール)
→間違えてもおいしい
もうどんな順番でも作れてしまうのでは
二つ試したが指定の方法で作らなくてもばっちり美味しく出来た。美味しいものは懐が深いのだ(もしくは僕の味覚が鈍いのだ)。
焼きそばでもいけるんじゃねーの。
ならば、結構手順で羽目を外してもどうにかなるのではないか。たとえば焼きそばとかでも。
煮詰まる前からソース、どーん!
当たり前をすっ飛ばして、煮詰まる前にソース投入。これは失敗とか以前に、そんなことしないだろう…。というレベルだが、これでも出来てしまうのか。
色の違いが一目瞭然ですな。このお湯を捨てるのは素人。
もちろん今回も普通の方法でも作ってある、が、別に普通の方法で作る必要なかったなと書いてる今、気付いた。
あぁ、これはダメかもという見た目である。
普通のほうは順調に水分を吸って煮詰まっていっているが、初めっからソースを入れたほうは水分の吸収があまりよくない気がする。これは出来ないのか。
懐の深さが尋常じゃない
あれっ、出来た。
やっぱり流石に焼きそばは作り方どおりにしなきゃ無理か。そう思いながら炒めていると徐々にほぐれて炒まってきた。あれ、出来ちゃう…?
どっちがどっちか分からない出来栄え。
凄い、出来た。左がソースを初めっから入れて作ったもの、右が煮詰まってからかけたものだ。食べてみても麺がプリッとしていて美味い。
予想以上の懐の深さ。ダメっぽいなと思ってやってみたが見事完成。これなら、水分飛ばしきれなくて途中でお湯捨てちゃうほうが失敗の可能性が高いと思う。やることさえやっていれば順番は関係ないのか。
まとめ:
焼きそばを作るとき、煮詰まる前にソース投入
→おいしい
インスタントラーメン系から離れてみよう
こういうのはどうだろうか。
インスタント系の安定感はものすごいということが分かった。ならば他のものならどうだろう。釜飯。
こうやってご飯の上に乗っけて炊くだけで良いらしい。
釜飯のもとを初めて使うが、混ぜて→炊く。これだけで出来る。釜飯の手の込んだ感がこんなにお手軽に手に入って良いのか。
めちゃくちゃ良いにおいする。
良いんですね。簡単で良いみたいです。これで出来るなら、炊く→混ぜるでも出来るのでは…。
これも順番適当でもいけるのか
炊いて、混ぜる。
ただでさえ手を抜いている釜飯のもと、それをさらに手を抜いて、ご飯に混ぜるだけで炊き込みご飯になるか、というかこれは混ぜご飯か(今気付いた)。
それからもうひとつ、今回初めて釜飯のもとの鶏ゴボウ味を使ってみて思ったが、もしかして、これって、味の濃いキンピラごぼうなのではないか。
これ、具沢山だし、もしかして。
ならば、キンピラごぼうとご飯を一緒に炊けば炊き込みご飯が出来るのではないのか…。混ぜる→炊く、ではなく、炒める→食べる→晩御飯で余っちゃった→混ぜる→炊く、で炊き込みご飯が出来るのでは…。
出来た…。お醤油と酒砂糖みりんを足して炊いたら出来た…。
どれも美味しい
左から、炊き炊き込みご飯、混ぜ炊き込みご飯、キンピラごぼうご飯。
炊いた炊き込みご飯。
普通に炊いた炊き込みご飯は手堅く美味い。ごぼうって炊き込みご飯だと、食感、香りで主役に躍り出るのが面白い。
混ぜ炊き込みご飯。
ご飯を炊いた後に炊き込みご飯の素を混ぜ込んだ炊き込みご飯。ご飯部分は薄味なのだが、ごぼうやその他の具の味が濃い目で佃煮みたいになっており、メリハリが利いていてどんどん食べられる。
混ぜ込むだけじゃダメかなと思っていたが、とても美味しいものに仕上がった。
キンピラごぼうご飯。
普通のキンピラごぼうと一緒に炊き込んだご飯。普段、買ってきても一人で食べるのに余らせてしまうキンピラごぼうを炊き込むだけで具沢山の炊き込みご飯に大変身!
色んな種類の食材を買う必要もないし、下処理も要らない、キンピラごぼうとして楽しんだ上でまったく違う印象の炊き込みご飯として食べられるのは凄く嬉しい。これは一人暮らしの方必見の自炊テクですね!!
まとめ:釜飯の素を炊いてから混ぜる
→とても美味しい
→素のかわりにきんぴらを炊き込んでも美味しい
今まで、食べ切れなかったおかずの転用ってどうにかしてカレーにしちゃう、位しか思いつかなかったが、ご飯のおかずなんだからご飯と一緒に炊いちゃっても合う可能性が高いと気が付いた。
これからはおかずの炊き込みご飯化で手抜きかつ豊かな食事の道を広げて行きたいと思う。ひじきの煮物も炊き込みご飯化可能だろうな。