特集 2011年8月23日

横須賀の変な名前の坂

ヨコスカサカス
ヨコスカサカス
神奈川県横須賀市には坂が多い。坂の名前もユニークだったりする。

いくつかの坂をのぼったりくだったりしてきました。
1975年生まれ。千葉県鎌ヶ谷市在住。猫好き。人生においての目標は食べたことのないものをひとつでも多く食べること。旅先ではまだ見ぬ珍味に出会うため目を光らせている。

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坂ファイル01「これっきり坂」

まずは百恵ちゃんの歌から名付けられたという「これっきり坂」から。地元のひとに場所を尋ねながら来てみた。
いきなりすごく急
いきなりすごく急
自転車ではのぼるのは無理だしおりるのも怖くてできないほどの急さ。初めて横須賀に来た時、本当に坂だらけでびっくりしたのを覚えている。これに負けない急な坂もいたる所にあるので、住んでいる人達は大変そうだなーと思う。「駅まで平坦物件」なんて、かなり駅近でも見つかりそうにない。
うん、急だよね
うん、急だよね
これっきりーこれっきりーもうーこれっきりーですかー♪と歌いながら坂をくだる。
坂の中盤で「横須賀ストーリー」の歌詞を確かめてみよう。
急な坂道 駆けのぼったら 今も海が 見えるでしょうか
急な坂道 駆けのぼったら 今も海が 見えるでしょうか
残念ながら海は見えなかったけど、急な坂は下界が見渡せて気持ちいい。
残念ながら海は見えなかったけど、急な坂は下界が見渡せて気持ちいい。

ぐにゃぐにゃの法面(のりめん)

崖の法面が沢山みられるのも横須賀のよいところだ。これはあのぐにゃぐにゃ法面ではないか。
ここまでのぐにゃぐにゃをここまで間近で見たことがなかったので興奮
ここまでのぐにゃぐにゃをここまで間近で見たことがなかったので興奮

あれ、坂の名前がちがう

歌が脳内をパワープレイ中だが、あ、あれ…。
そうなの?
そうなの?
教えてくれた人が勘違いをしたのか、別名なのか。調べてもはっきりとした真相はわからなかった。諸説ある、みたいな事なのかもしれない。
そして「お穴さま」ってなに
そして「お穴さま」ってなに
崖の斜面にお穴さまは居るらしい。坂にも崖にものぼれるなんて、地形マニアにはたまらない。私は地形マニアというほどではないけど、高低差のある街はすきだ(住むのは平坦な所がいい)。
ぐにゃぐにゃに触れ合おう
ぐにゃぐにゃに触れ合おう
お穴さまは本当に穴だった。穴の中に仏様が祀られているのだ。コンクリートがそこだけ避けて打ち付けてある。年季の入った石の色と新しめのコンクリートが不思議なコントラストを見せていた。
崖の斜面にも歴史はあるし神様もいるのだね
崖の斜面にも歴史はあるし神様もいるのだね
でもやはり登りたくなるな
でもやはり登りたくなるな
ワッフル状のコンクリートは足場の具合がよくいくらでも登ってしまいそうだったが大人なので我慢した。
次の坂にいきましょう。
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坂ファイル02「ちこく坂」

ずいぶんキャッチーな名前の坂ですこと。wikipediaのちこく坂の項によると「不入斗に駐屯していた兵士達が横須賀中央や汐入の歓楽街で遊び、帰りに遅刻しないようこの坂を駆け登ったのが由来とされる」とある。なにそれかわいい。
車一台分の道幅
車一台分の道幅
実際に歩いてみると、車が通るたびに避けて立ち止まらなくてはならないほど細い道だった。ここを兵士が複数で駆けていく光景を見てみたいと思った。
E急傾斜
E急傾斜
この日はあいにくの雨模様だったが、この坂には雨が似合うなと思った。濡れて光る石畳がかっこいい(あまりの豪雨だと土砂崩れの心配がありますが)。
石畳を鑑賞していたら、タクシーが猛スピードで駆け抜けていって轢かれそうになった。遅刻しそうな客を乗せていたのかもしれない
石畳を鑑賞していたら、タクシーが猛スピードで駆け抜けていって轢かれそうになった。遅刻しそうな客を乗せていたのかもしれない
土に貼り紙…?
土に貼り紙…?
「ヘビがいます。足元に気をつけて」
「ヘビがいます。足元に気をつけて」

危険がいっぱいの坂

崩壊危険区域だわタクシーは飛ばすわヘビは出るわ、遅刻よりずっと怖い事にあふれている坂だった。
そんなスリリングな坂をあとにする前に、お約束のこれをしておきたい。
わー!歓楽街で遊びすぎて寝坊した!
わー!歓楽街で遊びすぎて寝坊した!
ちこくちこくー
ちこくちこくー

坂ファイル03「どうみき坂」

3番目は駅の高架下から続く坂。駅前のせいか人通りもあり、みんな自転車を降りてのぼっていた。
県立大学駅の真下
県立大学駅の真下
どうめき坂とも言われていて、川や滝の音だったり、動悸がすることにちなんだ地名らしい
どうめき坂とも言われていて、川や滝の音だったり、動悸がすることにちなんだ地名らしい
のぼってみましょう。うん、坂だな
のぼってみましょう。うん、坂だな
坂ですね
坂ですね

歩道がある坂は轢かれない

風情はあまりないが、この坂は車に轢かれる心配がないので快適だ。それが一番大切な事なんじゃないかとも思う。
次の坂いってみよう!
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坂ファイル04「尻こすり坂」

出オチとも言えるこの坂。昔はもっと急で、人々がお尻をこするように通行したのでこの名が付いたという。
どうでもいい話をさせてもらうと、数年前に通りかかった時に妹が尋常じゃないくらいにウケていて、まあ面白い名前だよなと思っていたのだが、その後の会話により彼女は「尻こすり坂」ではなく「尻こすり板」だと思っていた事が判明。
おかげで家族旅行の思い出の場所になってしまった
おかげで家族旅行の思い出の場所になってしまった
「やっぱりベニヤ板かな?」などと言ってるからおかしいと思ったのだ。「坂だよ」と告げると「面白さ半減だ!」と怒り始めた。なぜそこまで板にこだわるのか。本当にどうでもいい話でごめんなさい。
坂としては普通の坂でした
坂としては普通の坂でした
脇道にかっこいいトンネルがあったのだが要らん演出をしたせいで写ってなかった
脇道にかっこいいトンネルがあったのだが要らん演出をしたせいで写ってなかった
はねられてる人のされるがまま感
はねられてる人のされるがまま感

坂ファイル05 「恵仁志(えにし)坂・産霊(むすひ)坂」

最後におおくりするのはパワースポットの坂。これは結構ロマンチックですよ!
叶神社(西)からスタートします
叶神社(西)からスタートします
おまいりを済ませたら、船着き場へ
おまいりを済ませたら、船着き場へ

願いが叶う神社で、えんむすびの坂をのぼろう

叶神社は、浦賀湾をはさんで東西にひとつずつある。その両方を参拝すると良縁に恵まれると言われている。婚活してる人に人気が出そうなアトラクションだ。
「西叶神社」から「東叶神社」へは渡し舟で行きます
「西叶神社」から「東叶神社」へは渡し舟で行きます
舟がかわいい
舟がかわいい
自転車ものせられるよ
自転車ものせられるよ
10分もかからずに対岸に到着。てくてく歩いていくと、寺や神社の多い町並みが印象的だった。
でかい井戸
でかい井戸
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叶神社(東)

西も東も立派な神社だった。テンションがあがる。よし、ちょっと縁結びに精を出すかという気持ちになる。
神社のサイトに「縁結びの方法」が記載されているのでどうぞ(私は勾玉を買うのを忘れました)。
山をバックに海を臨む神社
山をバックに海を臨む神社

恵仁志(えにし)坂

坂といっても神社の中の石段なので車に轢かれる心配はない。
まずえにし坂をのぼります
まずえにし坂をのぼります
どんどん山の中へ…
どんどん山の中へ…
振り返ると木の枝の向こうに海がみえる
振り返ると木の枝の向こうに海がみえる
今ものすごい勢いで蚊に食われています
今ものすごい勢いで蚊に食われています

産霊(むすひ)坂

えにし坂をのぼると、すぐにむすひ坂がある。まだ日は沈んでいないがうっそうとしているので暗い。パワースポットに来ているんだか肝試しに来ているんだかわからなくなってきた。
縁結びの坂なのにめちゃくちゃこわい
縁結びの坂なのにめちゃくちゃこわい
「霊」の字がこわい
「霊」の字がこわい
途中で折り返した(祈願失敗)
途中で折り返した(祈願失敗)

こわくてかゆい坂

脚を10ヶ所くらい蚊に食われ悶絶しながら戻ってきた。縁とかいいからムヒをくれ。夏に縁結びにおでかけのさいは虫よけ対策をしっかりとすることをおすすめします。
帰りのえにし坂から見た景色に痒さを忘れた
帰りのえにし坂から見た景色に痒さを忘れた

横須賀は楽しい

坂もいいけど、横須賀という街はそれ以外も楽しい。京急の駅前はいかした商店街や飲み屋もあるし、JRの駅前の海の見えるデッキは晴れた日にビールを飲むのに最適です。雨でも飲みましたけど。
横須賀の魅力は坂だけじゃありませんヨ~ン
横須賀の魅力は坂だけじゃありませんヨ~ン
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