
伊藤です。
今年も春がやってきて木々は芽吹き、生き物たちのうごめきが身近に感じられるようになりました......とか季節のうつろいに目を細めている場合ではなく、我が家の庭では地面が持ち上がるかのように草木が伸び、ほおっておくと誰かが忍びこめるぐらいの薮になるので草を刈り、好き放題に伸びた柿の木の枝を剪定しなければなりません。
そんなんで庭仕事に勤しんでいると、柿の切り株の上に1匹のカナヘビ(トカゲです)がひょっこりと顔を出しました。
ほう、かわいいねと写真を撮って作業の後に見てみると、そのかわいさとは違った印象で、なんか卑屈というか、土下座をしているようにしか見えませんでした。
トカゲなどの爬虫類はたいがい四足歩行で重心を低くして行動するので、そりゃ土下座感はあるだろうとも思ったのですが、過去に撮ったいろいろな写真と見比べてみても、この写真の土下座具合は頭ふたつ抜きん出ていました。
うららかな春の日差しの中のほほえましいスナップが、なぜ土下座のような激しい負の感情を伴う行為に見えてくるのだろうか。
三つ指つくように前足を内側に向け、地べたにつけていた頭を持ち上げたように見えるポージング。懇願するような目つきに、こちらの出方をうかがうような戦略性がにじむ口元と、その表情にも土下座要素がふんだんに詰め込まれているのがわかります。わかるのか?
そもそも土下座は現在のように強い謝罪ではなく、貴人などへの敬意を表す最高級の敬礼が起源といわれています。庭の主たる私の虚栄心が住人のカナヘビの所作に土下座を見出そうとしているのか。
もっと集めて鑑賞し、検証しなければならない。
私のパーソナルコンピュータに「土下座に見える」フォルダが作られました。




