「別れ道」バス停から出発
出発地点をどこにするか。それを決めるにあたって参考にしたのは法師丸さんの特集、「どうかと思うバス停めぐり」だ。
最後のページ、夕暮れにたたずむ「別れ道」バス停の絵は胸にせまるものがある。いったい何の別れ道なのか、何の説明もしようとしないこのバス停を、今回の旅の出発点に選ぶことにしよう。
出発の日、雨の降る寒い道を歩いて埼玉県新座市の別れ道バス停にやってきた。
うす暗い、寒い雨空にたたずむ別れ道の文字は、いまこそがこんな企画をほんとうにやるかどうかの別れ道だ、ということを訴えているようでもある。
もちろんバス停は何も言ってはいない。法師丸さんの言うとおり、そこには見るものの心が映るということなのかも知れない。
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