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特集


ロマンの木曜日
 
韓国のテレビに出ます

覆面レスラ−は一流ホテルにチェックイン出来るのか、再び


一流ホテル

都内某所、某ホテル。
前回の取材とは違う場所にやって来た。

ここで再び覆面レスラーとなってチェックインしないといけないのだが、ここで2人に提案してみる。

「覆面を被ってホテルの方に歩いて行くシーンと、覆面を取ってホテルの方から歩いて来るシーンを撮って、うまく編集するっていうのはどうでしょう?」

覆面を被って一流ホテルに入るのは懲り懲りなのだ。こないだやってみて初めて分かったのだが、覆面を被った姿はほとんど「強盗」で、警備員に取り押さえられても文句は言えないのである。

なので、イーさんを通しプロデューサーに実際にやらない方向で交渉してみた。


交渉中

プロデューサーはイーさんの言葉に頷きつつ、一気に早口の韓国語で話し
始めた。内容をまとめると以下だ。

・まず、カメラが入り口付近で待機します。
・携帯を鳴らすのでその合図と共にホテルに向かいロビーに入ってください。
・ロビーに入ったら、カメラが来るまで20秒ほど待ってください。
・撮影している事がばれない様にカメラをさりげなく持ってロビーに入ります。
・カメラがロビーに入ったら、チェックインしてください。

全然、僕の提案が受け入れられていない。

これ以上交渉の余地はなく、カメラを持ったプロデューサーとイーさんが先にホテルの方に行ってしまう。

そして、3分後。僕の携帯が鳴る。
「準備出来ましたので、どうぞ」

もう行くしかない。早足でホテルのロビーに向かっていく。


結局やらされてる

前回はロビーに入った時点で覆面を取ってしまったが、今回はプロデューサーのプレッシャーにより、最後まで覆面を取らずにチェックインカウンターまで行った。


周囲が微妙にざわめく

「予約してないんですけど……」
覆面姿のままフロントの女性に声をかけると、ちょっとお待ちくださいと言われ、奥から責任者風の男性が出て来て、「すみません、今日は満室です」と断られた。

改めて結論。
覆面レスラーは一流ホテルにチェックインできない。

プロデューサーは「いい絵が撮れた」と満足そうだったが、僕はすっかり疲れてしまった。

しかし、ここから更に韓流演出が加速していく。



あなたはこの人ですか?

続いて、ホテルでチェックインしていた僕をつかまえ「VIP気分」の本人か確認する。というシーンの撮影だ。ホテル周辺は警備が厳しくまずそうな雰囲気だったので、場所を僕の事務所付近に移した。

なるべく人の多い所がいい。プロデューサーの意向により、商店街を覆面を被ったまま歩く事に。


演技指導中

シナリオはこうだ。

覆面を被って歩く僕の背後からカメラが駆け寄り声をかける。


覆面姿で歩く僕

「すみません!あなた、何をやってるんですか?」
「いや、覆面レスラーはホテルにチェックイン出来るのか、確かめたくて……」



「ちょっとマスクを取ってください」
マスクを取る。



「あなたはこの人ですね」
記事を見せる。
「ええっ!そうです!どうして?」(凄く驚いた顔で)

こういうやりとりを、都合4テイクほどやらされた。
僕の反応が知り合いっぽくて不自然、もっと驚いて! と言われるのだが、そんな事出来ない。覆面を被って歩いてる時点で不自然だし、驚く演技なんて出来る訳がない。何とか4テイクで許してもらった。

「じゃあ、次はレッドカーペットやりましょう」

記事とまったく同じシチュエーションでもう一度やれと言っている。



 

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