プロデューサーはイーさんの言葉に頷きつつ、一気に早口の韓国語で話し
始めた。内容をまとめると以下だ。
・まず、カメラが入り口付近で待機します。
・携帯を鳴らすのでその合図と共にホテルに向かいロビーに入ってください。
・ロビーに入ったら、カメラが来るまで20秒ほど待ってください。
・撮影している事がばれない様にカメラをさりげなく持ってロビーに入ります。
・カメラがロビーに入ったら、チェックインしてください。
全然、僕の提案が受け入れられていない。
これ以上交渉の余地はなく、カメラを持ったプロデューサーとイーさんが先にホテルの方に行ってしまう。
そして、3分後。僕の携帯が鳴る。
「準備出来ましたので、どうぞ」
もう行くしかない。早足でホテルのロビーに向かっていく。 |