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土曜ワイド工場
 
パン丼と、給食でまずかったやつ

その3:ミカンとワカメとキュウリの酢の物

3つめに作るのは、これまた給食のメニューの中でかなりの強敵だった思い出がある一品、
「ミカンとワカメとキュウリの酢の物」
である。

そもそも子供は酢の物とか普通食べない。
そこになんと、甘い味であるミカンがミックスされているのだ。この複雑極まりない味に、普通の小学生がついていけるはずがなかろう。

キュウリは嫌いじゃなかった。むしろ味噌をつけて食べるキュウリは大好物だった。ワカメも味噌汁などに入ってる分には何ら問題ない。ミカンは、これが嫌いな子供などいるだろうか?

が、なぜそれらをミックスする?!

・・・と、子供ながらにも疑問を感じたものだが
果たして大人になった今、私の舌はどうそれを捉えるのか?


私の料理バイブル

というわけで、これより自分で作るわけだが
イメージだけで作ると激しく間違ったものができかねないため、ベースとなる「キュウリもみ」の部分は料理の本を参考に作ることにした。


昆布だしをとる


酢の物というのは、「三杯酢」というものを作ってそれに漬けるとできるらしい。説明に従って、まずは昆布だしを取り、それに酢、砂糖を加えて一煮立ちさせる。この面倒臭さは、「男料理」のイメージからはかなり逸脱してると言えよう。

(余談だが、アメリカンジョークか何かに書かれていた「真の男の料理とは」によると、それはバーベキューだという。材料の買出しは女性が行い、女性が火を起こし肉の焼き加減を見る。最後に男性が焼けた肉を取り皿にとって、「さあ食べて。味はどう?」と言って女性に差し出す。これが真の男の料理だそうだ。)


キュウリはまず塩を振って板ずり
薄く切る
ふきんで包んで揉む

それっぽくなってきた


キュウリは塩を振って板ずりした後、薄くスライス。
その後、ふきんで包んで揉む。

よくもんだ後、洗って水を切ってザルにあけたら、かなりそれらしくなっていた。

これを先ほど作成した三杯酢に漬ける。


三杯酢に漬ける


ここまでは、私が間違ってなければ料理の本に書いてあった通りだ。

ここから先は私のイメージで手を加えていく。
ワカメとミカンの投入だ。


乾燥ワカメ
缶みかん
水で戻す
このまま食べたい

それにしても、なぜこの組み合わせなのだろうか?
特にミカン。
酢豚に入ってるパインもそうだが、おかず系に紛れ込んでくるフルーツって不思議な存在だ。

みかんは、缶みかんにするか普通のみかん(この時期だとハウスみかん)にするかで悩んだ。缶みかんはシロップに浸かっているので甘さが水増しされている。味のバランスを考えると普通のみかんの方が無難な選択のように思えるが、がしかし給食の味はたしか甘かったぞと思い、あえて缶みかんを使用。

そして…。


ミカンとワカメとキュウリの酢の物、完成。


あれ?
これもなんだか、うまそうに見えるではないか。

あの頃のまずかった思い出はやはり子供ゆえに抱いた感想だったのか?

では、いよいよ
次のページにて味を確認してみたいと思う。



 

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