まずはブタ肉から
冷蔵庫から肉を出し、まずビックリしたのが、その色の違いだ。とても同じ種類の、しかも同じ部位の肉とは思えない。
…かなりキテる色合いになっている。
ラップでピッタリ包んであるのでニオイまでは分からないが、大丈夫なんだろうか? さっそくラップを開けてみた。
もしも私が一家の台所を担う主婦だったとして、家に小さな子どもや老人がいたとしたら、即座に捨てる。いや、それ以前に「この肉は自分の責任で食べます」と一筆書き残したくなるような、そんなニオイがする。
しかし。まさに狙い通りだ。これぞ「腐りかけ」といっていい。
完全に腐っているワケではないボーダーラインの肉。まるで今回の企画のために、わざわざ用意したような肉である。いや、わざわざ用意したんですが。
さっそく焼いていきましょう
肉を一枚ずつ取り出し皿に並べたが、こうして見ると、さほど違いが分からないから不思議だ。鼻を近付けないとニオイも感じられない。単に鼻がバカになったんだろうか?
味の違いをハッキリさせたかったので、塩とコショウだけのあっさりした味付けにしてみた。肉の味をストレートに味わってやろう。
まずは恐る恐る5番の肉を口に入れ、続いて4、3と順に食べていく。
結論から言おう。どうしよう。一番おいしかったのが5番だった。
なんというか、肉の味が濃いのだ。そして特筆すべきは、その柔らかさである。4、3、2、1と、どんどん硬くなっていった。噛むのが大変になり、1の肉なんて食いちぎったくらいだ。
そして1の肉の、味の薄いこと薄いこと。5が完熟バナナだとすれば1は青いバナナだ。未成熟。未完成。さしずめ青い肉と言っていい。それくらいハッキリとした違いがあった。
教訓:豚肉は鮮度=ウマさではない。でもお勧めはしません
「腐りかけがウマイなんて迷信」という結果が出ると思っていたが、まさかこれほど差が出るとは。ちょっとビビリつつ、次は鶏の挽肉を食べてみます。