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特集


ひらめきの月曜日
 
腐りかけがウマイって本当ですか

まずはブタ肉から

冷蔵庫から肉を出し、まずビックリしたのが、その色の違いだ。とても同じ種類の、しかも同じ部位の肉とは思えない。



買いたての肉。見るからに新鮮な感じ

5日前の肉。見るからにアブナイ感じ

…かなりキテる色合いになっている。

ラップでピッタリ包んであるのでニオイまでは分からないが、大丈夫なんだろうか? さっそくラップを開けてみた。


うわあ。このニオイは…

もしも私が一家の台所を担う主婦だったとして、家に小さな子どもや老人がいたとしたら、即座に捨てる。いや、それ以前に「この肉は自分の責任で食べます」と一筆書き残したくなるような、そんなニオイがする。

しかし。まさに狙い通りだ。これぞ「腐りかけ」といっていい。

完全に腐っているワケではないボーダーラインの肉。まるで今回の企画のために、わざわざ用意したような肉である。いや、わざわざ用意したんですが。


4日前の肉は汁気たっぷり。ああイヤだ…

 

さっそく焼いていきましょう

肉を一枚ずつ取り出し皿に並べたが、こうして見ると、さほど違いが分からないから不思議だ。鼻を近付けないとニオイも感じられない。単に鼻がバカになったんだろうか?


1から順番に古くなっております(5が一番古い肉)

豚肉なので、しっかりと火を通す。ああ、それにしても肉の焼ける匂いというのは、胃のあたりがキュッとしますね。いい匂いです。

焼けた

味の違いをハッキリさせたかったので、塩とコショウだけのあっさりした味付けにしてみた。肉の味をストレートに味わってやろう。

まずは恐る恐る5番の肉を口に入れ、続いて4、3と順に食べていく。


食べるのがこわい

結論から言おう。どうしよう。一番おいしかったのが5番だった。

なんというか、肉の味が濃いのだ。そして特筆すべきは、その柔らかさである。4、3、2、1と、どんどん硬くなっていった。噛むのが大変になり、1の肉なんて食いちぎったくらいだ。

そして1の肉の、味の薄いこと薄いこと。5が完熟バナナだとすれば1は青いバナナだ。未成熟。未完成。さしずめ青い肉と言っていい。それくらいハッキリとした違いがあった。


教訓:豚肉は鮮度=ウマさではない。でもお勧めはしません


「腐りかけがウマイなんて迷信」という結果が出ると思っていたが、まさかこれほど差が出るとは。ちょっとビビリつつ、次は鶏の挽肉を食べてみます。


1の肉。君には時間が必要だ

 

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