ウサギをめぐる野次馬
というわけで、東武伊勢崎線の堀切にやってきた。 駅を降りるといきなり土手が見えるという、こじんまりとして可愛らしい駅である。
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これが堀切駅だ!! |
改札を抜け、そのまま土手を右に進むと、3分も立たないうちにおよそ平日の河原らしからなぬ 人だかりが目に入ってきた。 間違いない、あそこだ。はやる気持ちを抑えつつ小走りに進む。
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平日昼間の野次馬たち。無論筆者もそのうちのひとりである。 |
ちゃんとカウントしたわけではないが、ざっとみた感じでは老若男女を問わず30人近くの人たちが、ウサギの為に河川敷に集まっているようだ。 まず手始めに、近くにいたカップルに話をきいてみることにした。
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今風のカップル。ちょっとこわもてだが、快くインタビューに応じてくれた。 |
--- デートで来たんですか?
男性 「ウサギを見に来たんですよ。ウサギは昔飼ってたから。そのウサギは5,6年前に寿命で死んじゃったんですけど」
--- それは切ないですね。
男性 「超可愛かったんですけどね……」
--- ウサギが好きなんですね。
男性 「ウサギは好きですね。実はもらいにきたんですよ」
--- もらいに来たんですか!?
男性 「ウサギまた飼っちゃおうかなーって思って」
--- どういうウサギが欲しいですか?
男性 「できれば色が混ざってないウサギが欲しいんですけど、みた感じではみんな混色してますね。みてると、やっぱり自然で育ったウサギって感じじゃない?」
女性 「なに言ってるの(笑)」
男性 「だってそうじゃん! ちゃんと売ってるウサギは一色だけど、ここのは色が混ざってるじゃん」
--- 確かにそうッスね(笑)。
その後もふたりはウサギを吟味しているようだった。ちょっと見た目は恐そうな若者だが(失礼!)、このふたりならウサギを可愛がって育ててくれるだろう。安心してウサギを任せられる(筆者が任せる訳ではないが)。このふたりの元に、どうかよいこがやってくるように祈ろう。
続いて、橋の近くに住んでいるという加藤と名乗る男性に話を訊く。
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加藤さんは写真が苦手らしく、正面からは撮らせてもらえなかった。 |
--- ウサギは可愛いですか?
加藤 「可愛いにきまってるじゃねえかよ」
--- 飼い主に言うともらえるらしいですけど、加藤さんもウサギを飼ってみたらいいんじゃないですかね?
加藤 「俺がもらったら喰っちまうからよ。もらったって飼えないからな。やっぱりどうしても喰っちまうからなあ(笑)」
加藤さんは食欲旺盛だ。現場は他にも沢山の人がいて、みな白菜やニンジンを持ってウサギを追いかけたり、写真に撮ろうと必死になっている姿の人たちも見受けられた。そんな現場の雰囲気を、写真でお伝えしよう。 |