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特集


ゲストの日曜日
 
おとなの工場見学(白洋舎編)
1階の、ちょっと別館っぽくなってるフロアへ。
石油系のにおいが鼻をつく。
カーテンはここで洗ってます。
これがカーテンに折り目をつける機械。

1階にもいろいろありますよ。

1階もドライクリーニングのフロアだ。

梅田「あのはなれの、別館っぽくなってるとこはなんですか?」
大橋「ここもドライです。」
梅田「ここは少し臭い気がしますが」
阿武「石油で洗濯してるんですよ」
梅田「へぇー、石油で」
阿武「石油で洗うのもドライクリーニングの種類のひとつなんです」
梅田「石油できれいになるんですか?」
大橋「ええ、石油は重量が軽いので、デリケートな素材でも洗濯できるんです」
梅田「なるほど」
大橋「昔はクリーニングといえば石油が主流で、石油臭くなかったら『おい、クリーニングしてないじゃないか』っていわれたほどです。今はもちろん石油で洗ってもにおいが残らないようにしてますけどね」
梅田「そうなんですか。知らなかったなー」
阿武「石油ですので引火の危険性が高いんです。だからちょっと離れた場所にあるんですよ。」
梅田「なるほど」

カーテン、折ってください。

再び本館に戻る。カーテンは一括で1Fで洗っているようだ。

阿武「たまにカーテン折ってくれって言われるんです」
梅田「折る?」
阿武「カーテンに折り目がついてるとこってあるじゃないですか?」
梅田「公民館とかそうなってるとこありますね」
阿武「カーテンに折り目があると高級感がでるんです。そこでここでカーテンを折ってるんですね」
梅田「なるほど」


世界最大規模の工場は今日も大忙し。

出荷しまーす

そんなわけでさまざまな方法できれいにされた衣類は各店舗へと運ばれていくのだった。

阿武「ここできれいに包装されて各店舗に運ばれていきます。」
梅田「あの、いつも透明なカバーがかかってる、あれですね」
阿武「そうです」

きれいになった洋服たちの登場です。
この工場にもIT化の波が。
なるほど、こうやって動くのか。
このスカートが、
こうなって、
シャー!
ピタッ!
あー、いっちゃった。
各店舗ごとにまとめて保管されます。
標語。

クリーニングは、安心を売るものだ

カスタム・クリニック (4F)

4Fのフロアに、カスタムクリニックというサービスをおこなっているところがある。ここは白洋舎のサービスの中で言わば一番最高級のサービスだ。医師の診断書のように服の性質をきめ細やかに調べ診断書のようなものを書き、洗濯の方法、保管の方法まで1枚づつ丁寧にチェックされている。
作業に時間と人材がかかるため、値段が高めのサービスだが、儲けも高いかというとそうでもないらしい。白洋舎のブランドイメージを保つために、そして何よりお客様のご要望にお応えするために、一部店舗で始まったサービスらしい。
今回ご同行いただいたお二人によると、近年お客様の衣服への愛着度がどんどん高まっているという。大事な服だから、『いくらでも払うから丁寧に扱ってほしい』『プロの技術でどうしても汚れを落としてほしい』といったお客様が増えているという。そんなお客様のためのサービスだ。

オートメーション化できない、人の技術が必要とされる工場だけにできうるサービスなんじゃないか、とちょっぴり感動した僕でした。

大切に扱われるカスタムクリニックの衣服たち。
服と持ち主、一枚・一人ずつにきっと何か大事な思いをかかえているに違いない。



 

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