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ゲストの日曜日
 
おとなの工場見学(白洋舎編)
4Fは毛皮・和服など、ちょっと特殊な衣類を扱っている。
ここがD&B。清潔な工場内部でももっとも清潔なブロックだ。たかが衣服、されど衣服。
エアーシャワー。体中のホコリをとばします。
エアーシャワーの内部より。ここからきれいな空気が出て、体のホコリを洗い流します。
毛皮類は種類ごとに分けられてそれぞれの洗濯方法を用いる。

『匠』がいる4階。まずはD&Bから

4階は5つのブロックに別れている。

D&B/特殊課/カスタムクリニック/毛皮・皮革/和服の5つだ。

要するに通常のクリーニングではできないものを取り扱っている。

大橋「ここはスリッパを履いてもらえますか? 土禁なんですよ」
梅田「わかりました。全階そうなんですか?」
大橋「いえ、この階は特別です」

さっそくD&Bという場所に向かう。

梅田「D&Bってなんですか」
大橋「DはホコリのDUST、Bは細菌のBIOLOGICALLY、DUST-FREE&BIOLOGICALLY−CLEANで極力チリも細菌も居ないクリーンな状態に近づける技術をいうんです」
阿武「食品関係や、精密機械関係の工場のユニフォームなんかは通常のクリーニングと違って、無菌状態の衣類が必要となりますから」
梅田「なるほど。ダイニング&バーではないわけですね。あと、漫才ブームのときの…」

もちろんこの内部はさすがに入る事はできなかった。ただエアシャワーといって、この無菌室に入る人が浴びる空気のシャワーがあって、そこに試しに入らせてもらうことができた。
足元には粘着シートみたいなものが貼ってある。おそらくこれで足裏のホコリをとばすのだろう。何も起こらないじゃないか。としばらくドギマギしているとブオーン!という音とともに風が吹いた。この風(空気のシャワー)が体中のチリを吹き飛ばすという寸法だ。

梅田「すごい風ですね」
阿武「今チリひとつない一番きれいな体してますよ」
梅田「なんだかすごいっすね」

毛皮コーナー

毛皮は素材の種類によって微妙に洗濯方法が変わるので細かく分類されている。

大橋「こちらが毛皮を洗うときにつかうパウダーです。原料はなんだと思います?」
梅田「わかりません」
大橋「コーンなんですよ、とうもろこしを食べたあとに残る、あの繊維質を細かく砕いたものなんですよ」
梅田「へぇー。落ちるんですか?」
大橋「なぜか汚れが落ちるんです」

こちらが毛皮用のコーンパウダー。衣類を傷つけずに汚れを落とすのに最適のようです。
コーンでちゃんと汚れが落ちている。
特殊課にはバレエの服や演劇用の服などちょっと変わった衣装がズラリ。
こういった衣類は一枚一枚、丁寧にシミおとししていきます。

匠に必要なものは、推理力!?

特殊課はバレエの服や演劇用の服など変わった衣装が集まってくる。ステージ用の衣装にシミが……なんてことがあっては大変なので、ここで丁寧に一着づつチェックされています。

阿武「こういった衣類は弊社でも腕のある熟年のスタッフじゃないとできない作業なんです」
梅田「匠ですね。それで通常より割高になるわけですか」
阿武「1日にできる量が限られています。1点にかける手間暇などを考えると、やはりどうしても特別料金にしないといけないわけです」
梅田「こういった腕のいる作業に必要な技術ってなんですか?」
大橋「器用で正確な手さばきと、あと推理力ですね」
梅田「推理力?」
大橋「ええ、このひざのあたりにあるシミは、食べ物のシミかな、とか。この色は? などと推理しながらシミの落とし方を探っていくわけです」
梅田「なるほど(感心して言葉がでない)」

これはさすがに工場の人に聞かないとわからないことだ。勉強になるなー、来てよかった!

次はあなたのシャツをきれいにします!
 

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