お顔を失礼します
JR に乗り換えて浜松町へ。
ここには小便小僧がいるのだ。きょうも寒い雨のなか、元気に放尿している。
なんでも落ちる不思議なスポンジをもってきた。休まず僕らを楽しませてくれる彼を磨いてさしあげたい。昔話ならごちそうもらってもいいぐらいのちょボラだ(かさじぞうを意識)。
彼の小便でスポンジをぬらし、顔を拭く。僕が同じことされたら激怒するだろう。
♪ちょボラ ボラボラ ちょボラー(ファイナルファンタジーのチョコボのメロディで)。
鼻歌も軽やかに磨く。顔が真っ黒できれいになったのかどうかよく分からない。む?顔がびちょびちょだ。鼻がたれたみたいになってしまった。
石碑に作戦変更
足元の石碑を磨いてみる。おお、冗談みたいにきれいになった。
おもしろい。最初は人目を気にして電車が来ないあいだに磨いていたのだが、だんだん気にならなくなってきた。
だって僕はいまいいことしてるんだもん。
本当にぴかぴかになってしまった……。うそばっかりついている僕だけど、石を磨いているあいだの僕はほんものだ。いま僕は社会の一員。
………これはたしかに更正したくもなる。非行少年の更生に社会福祉をさせる意味がようやくわかった。
盗んだバイクで走ったことや学校のガラスを割ったことを思いながら磨きました(これもうそ)。
達成感に応じて100ちょボラゲットとしたい。
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