産廃工場はいい匂い
工場ハックは工場見学から始まる。 廃棄物のリサイクルをする会社というのは知っているけれど、何が行われているのかは想像もつかない。到着して分かったことと言えばいい匂いがするというくらいだ。
この産廃工場は美女50人分くらいのいい匂いがする。中学生男子が嗅いだらキュンキュンするような香りだ。その理由は廃棄物が入っている白い容器がシャンプーの容器だからだそうだ。この容器も廃棄物で、このように再利用したり、潰したりするそうだ。
廃棄物はいろいろな物に分類される。 木材やブラスチック、鉄や金など細かく分けて、それぞれに違う処理がなされる。再利用されたり、埋め立て処分されたり、RPFになったりするのだ。
RPFとはプラスチックと古紙のブレンドで作られた燃料のこと。分別した廃棄物でこれらを作り燃料として販売するそうだ。見た目からは想像できないけれど木のよい香りがする。シャンプーの匂いに木の匂い。とにかくよい香りがするのが産廃工場なのだと理解した(この工場だけだと思うけれど)。
山に帰るゴミ
工場や施設の閉鎖などで出るゴミ、業者の在庫処分、地域の粗大ゴミなどいろいろな理由で廃棄物はここにやって来る。この日はスキー道具もたくさん積まれていた。これらは海外に売られたり、山に帰ったりするそうだ。
同じ基盤でも、その内容で細かく振り分けられる。基盤からは金が取れるらしく、その金の量で基盤の価値が変わるそうだ。といっても、一つの基盤から取れる金は雀の涙程度。それをたくさん集めて僕が泣いて欲しがるような量の金となるわけだ。
在庫処分でここにやってくるものは同じ物が大量となる。それらは一つひとつ人の手で分別される。これはビニール、これは紙、これはプラスチックとパッケージされたものを開封し分別していくのだ。
すべてはグラム!
廃棄物と言っても、ホワイトボードのようにそのまま売られるパターンもあれば、部分的に売られるものもある。それらを使いこの工場では棚を作っていた。廃棄物は一見ゴミだけれど、宝の山でもあるわけだ。
この日はそのようなものを買うこともできた。僕らはたとえばネジを買うとすれば1個50円とかだけれど、ここではグラム単位で売られる。廃棄物を受け取るときも基本的には重さで値段が決まる。販売もその流れを汲んでいる。