今はなき「大金いかんべ共和国」
栃木県南那須町(現:那須烏山市)に「大金」と書いて"おおがね"と読む駅がある。 そこにかつて「大金いかんべ共和国」というのがあった。 以前Exicte Bit コネタでも紹介されており(→こちら)、この記事の時点(2005年)には存在していたようだが、調べてもその後の様子はわからない。 情報がないところをみると、閉国してしまった可能性が高そうだが、実際に行ってみなければどうなっているかわからないので、向かった。
「大金」という縁起のいい駅名を活用しようといかんべ共和国が建国されたのが1987年。 さきほどのサガミハラ共和国と同じ年である。 「いかんべ」というのはこの地域の言葉で「いいだろう」という意味らしい。
大統領府が残っていた
こぢんまりした駅を出ると、その前に西洋風のお城のような建物がある。 ここが大統領府のようだ。 建物には「那須烏山市観光物産センター」と書かれている。
いかんべ共和国を散策
物産センターに入る前に、大金駅周辺の様子を紹介しよう。
とはいうものの、このあたり大きな観光施設のようなものはない。 のどかな地方の町である。 冬の休日の午後、出歩いている人は少なく、静かだ。 周辺を歩いた感じでは、「いかんべ共和国」にまつわるものは見あたらなかった。
案内板には修正のあとが
観光物産センターに戻ろう。 入口横の案内板には、建物の様子から見ると新しい、修正のあとがあった。 ひょっとするとこの下に「大金いかんべ共和国」という表示があったのだろうか。
ここでも名産品がずらり
観光物産センターらしく、店内にはお土産品や、子供向けの駄菓子などが並んでいた。
店内をざっと見渡したが、「大金いかんべ共和国」に関するものは見あたらない。 やはりもう存在しない国のようだ。 けれども、たとえば「道の駅」のような、たくさんの人が集まる場所にあるわけではないのに、店内は広く、品揃えも多い。 そのあたりが、「大金いかんべ共和国」のなごりなのではないだろうか。