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土曜ワイド工場
 
僕のイメージで、お願いします


ここでもプロにお願いします

僕のイメージで曲を作ってくれるのは先日惜しまれながらも解散したバンドTAROTのひよせさん。

彼女はTAROT以外にも音楽活動をされていて(というかそちらがメイン)、すでにメジャーレーベルからCDをリリースしている(オフィシャルサイトはこちら)。つまりプロだ。


ザ・恐縮。

彼女はバンドでボーカルをしつつ楽曲の作詞作曲も手がける。事前に曲をいくつか聞かせてもらったのだが、今の僕をどれだけ延長していっても決して得られないであろう雰囲気を感じた。一言で言うなら「おしゃれ」だ。

そんな橋の対岸にいるプロのミュージシャンに今回は曲を作ってもらうのだ。僕の。

大丈夫だろうか。


ほんとすみません。

しかしひよせさんとは会うのが2度目ということで、僕のイメージは彼女にほとんど伝わっていないはずだ。そういう点で写真で現れた僕のイメージとはまったく違った要素を曲にしてくれるんじゃないかという期待もある。


今日はこの公園で曲作りをお願いします。

当初少し遠くにある見晴らしのいい公園で曲作りをお願いしようかと思っていたのだが、初めて大森に来たというひよせさんの言った「大森といえば貝塚ですよね」という一言を僕が聞き逃さなかった。というわけで大森貝塚遺跡庭園へやってきた。


到着と同時に虫除けスプレーをしてもらう。アーティストに不快な思いをさせてはいけないのだ。

後ろの壁は貝塚付近の地層を表している。木々が生い茂るこの公園は、セミと蚊がミンミンブンブン賑やかだった。ひよせさんが虫除けを塗りたくる。

よかれと思った行動が自分の首を絞める。まあそれもまた僕なのでここは強い心でこのまま行きたい。


場違い。

今回の撮影には動画班として大北さんにも同行をお願いしている。

「いやあ、プロを呼び出しておいてオレの歌作れとか、そうそうできることじゃないですよ(大北)」

僕だってそのくらいのこと一度ならず考えた。しかしなりゆきがなりゆきを呼びこうなったのだ。いまさら原点に戻って僕だけ責めるのなしだ。


ではお願いしてよろしいでしょうか

僕の揺れる心に気付いてか、ひよせさんはギターのチューニングを終え、さっそく曲作りの体勢に入ってくれた。

あとは僕が心を開くかどうかだけだと思う。


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