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ロマンの木曜日
 
甘い赤飯を食べる

甘い赤飯の話しに戻ります

大変めずらしくておいしいものを食べたので、すっかりいい気分です。
うっかり本題を忘れそうになっていますが、甘いお赤飯を食べにきたのでした。


菓舗ふくおか

鳴門市内の和菓子屋さん

甘いお赤飯を買いに行ったのは、鳴門市内の中心部にある「菓舗ふくおか」さんです。
店内にはオリジナルの和菓子がたくさん並んでいますが、今日の目的は赤飯です。


おいしそうな和菓子がたくさん

ショーケースにはのしのかかった赤飯のサンプルが並んでいます。
そういえば、僕は和菓子屋さんでお赤飯を買うのが初めてです。
今まで身の回りで、赤飯を買うようなめでたいことがなかったということでしょうか。


お祝い用のお赤飯が並んでいます
レジの脇には価格表が

ごま砂糖はこのへんだけですよ

さっそくお店のおかみさんにお話を聞きました。
もともと鳴門は塩の産地なので、塩は日常的なものだったそうです。
そのため、お祝いの時には、特別なものである砂糖を使ったのが、鳴門のお赤飯に塩をかけた始まりではないかということでした。
それに、塩を作るのは重労働なので、甘いものが食べたかったんじゃないでしょうかね、想像ですけど、ともおっしゃっていました。


塩の産地なので、お祝いには甘い砂糖を使ったんでしょうね

そして、おもしろいことに、同じ鳴門でも、すこし離れたところでは砂糖をかけないそうです。
なので、お店に注文が入ったときにはごま塩をつけるかごま砂糖にするかを確認するということでした。
こういうお祝い事の伝統というのは、地域によって独特の文化がありますね。


菓舗ふくおか

徳島県鳴門市撫養町南浜字蛭子前東86番地
https://www.kaho-fukuoka.co.jp/

(お店のサイト内に、ごま砂糖についての解説があります。→こちら


白ごまと砂糖が入った小袋が付いています
すこし柔らかめのお赤飯

懐かしい味ですわい

お店で購入した赤飯の折り詰めを、いただいてみました。
すこし柔らかめの米と小豆が、甘いごま砂糖と調和してとてもおいしい。
食べたことがない人は「うえ、甘いのー!」と思われるかもしれませんが、これを和菓子だと考えると理解してもらえるのではないでしょうか。

「あー、これは懐かしい味だ」というのが僕の感想です。
甘いものがあまり好きではない僕でも、鳴門の甘い赤飯はなんの抵抗もなく、それどころか、郷愁を持って受け入れることができました。

というのも、僕の出身地北海道のお赤飯と、とてもよく似ている味なのです。


四国の地で、遠く北海道を思う




 

 
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