■妖艶ジャンクション・江戸橋
街道の起点、日本橋。そのすぐそばにあるのがこのジャンクション。日本橋の上の高架が「悪い景観」だとして揶揄されて久しいが、このすばらしい江戸橋ジャンクションの脚線美を見てもなおそう思うのか?いや、思うんでしょうな、きっと。でもすてきだよねえ、どう見ても。いっそのこと、新しい街道の起点はここ江戸橋ジャンクションにしたらどうか。すてきだから。
お堀の上を覆う高架の群れは首都高の典型的な風景。特にこのあたりはお堀が折れ曲がるところなので、それに沿って走る路線もまた折れ曲がる。ちょうどそこでジャンクションするものだから、ほかでは見られない、咲き誇るとでも表現したくなる「開きっぷり」が楽しめる。末永く残していきたい風景である。
また、この江戸橋ジャンクションのすぐしたには兜神社という社がある。じつはこの場所、東京証券取引所がすぐそば、という金融街・兜町だ。この神社は証券界の守り神と呼ばれているらしいが、ぼくに言わせればどうみてもジャンクションの守り神だ。きょうからそれも加えた方がいいと思う。
■縁起を担ぐなら辰巳ジャンクション
こ ちらも有楽町線辰巳駅出口そばの超駅近物件。工業地域特有の広い空のもとで大胆にうねる姿は、まるで大蛇のよう。まさに辰巳の名にふさわしい。さらにジャンクションをくぐる位置に歩道橋が架けられており、車道を気にすることなくゆったりと鑑賞ができる。ジャンキーに対する心憎いサービスである。
大蛇の夢は縁起がよいといわれているらしいが、だったら辰巳ジャンクションの夢も吉兆にちがいない。初夢あたりで見たいものである。