「『立入禁止』を前に無理矢理入ろうとするピクトさんとか、工事中なんで危険ですよ、というメッセージを頭打ち系で表現するピクトさんとか、そういうのが期待できます」と足取りも軽い内海さんだが、そこにあったのは厳しい現実だった。
「せっかくの工事中なのに、なんてもったいない」 一緒に探してまわってぼくのテンションもあがっていたので、そうだそうだ、と賛同したが、よく考えてみればとんでもない名言だ。「せっかくの工事中」て。
「こういうイラストはほんといかがなものかと思います」 と 内海さん。たしかに素材集から利用したと思われる「とりあえず入れておけ」てきなイラストにはがっかりだ。これは「ほのぼのへの勘違い」だと思う。再び開 館するのは平成23年とのこと。まだまだ時間はある。いまからでも遅くない。ぜひ無謀にも立ち入らんとするピクトさんを登場させて欲しいと思う。 「そのときは、子どものピクトさん『ピクトちゃん』を使うのが良いですね」 「ああ、こどもは『ピクトちゃん』なんですか」
■新宿御苑・それはピクトさん不毛の地
その後も園内でピクトさんとの出会いを求めた旅は続いたが、なかなかこれぞという方にお目にかかれない。「これだけ広いのにピクトさんを雇用しないなんて、どうかしてます」
「なんでここにないんだ」「文字だけなんて国際都市新宿にあるまじき」などとふたりでふんがいしつづけた。このときは本気でふんがいしたが、いまこうやって文章にしてみると微妙な心持ちになる。結婚ってこういう感じだろうか。
なんかいまてきとうなこと言った。すまん。