闇の感触

　まあこのあたりは妥当な数字だ。とりわけ深い闇でもないだろう。それにしても、計器を持ってウロウロするたびに警備員や警官にジロジロ見られている。なんてやりにくい取材なんだ。逃げ出したい。

　闇といえば外務省というイメージがあったのだが、鈴木宗男あたりから来ているのか、古い。新聞も読まなくなって久しい。外務省の闇の感触はなし。やはり大物揃いの内閣あたりが闇なのだろうか。撮影時は心なしか石川のテンションが下がっていた。だるいやら疲れるやらすぐ口に出す。これだから現代っ子は。

内閣はシロ

　内閣系はあまり闇が計測されなかった。内閣ではだめか、トップに迫らないといけないのか。次は総理行くか。撮影する側としては写真に警備員が写り込むのがおもしろく、石川をどんどん警備員側にけしかけた。怒られるとおしりがひゃっとなってさらにおもしろい。

　また怒られた！俺は最初、敷地の外から計ってたのに、大北が催促したせいで手を伸ばしたら警備員に怒られてしまった。カメラの前では作り笑顔で応えるが、内心はかなりいらいらしている。

総理もスカ

　総理官邸も割と普通だ。闇らしい闇も計測されない。総理もダメなら次は何だ？とりあえず一番のお目当て国会議事堂に行ってみるか。あとあまりにも頭が悪い感想なのだが、家がでかい。でかいものを見るとテンションが無条件に上がってしまう自分が悲しい。

　永田町の闇とか言って、せっかく計りにきたのに、たいした闇なんかないじゃないか。もう考えると腹が立ってくるだけなので、何も考えずに淡々と計る。さっさと計って終わらせるのが得策だろう。

国会の闇は

　石川の口数が少なくなる。思えばデイリーに記事を書き始めてもう半年以上が経った。変な撮影にも慣れてきた矢先の出来事だった。 記事など書いてなければ職質も受けずに暮らせていたのだろうか。確かにWebページを作ろうと誘ったのはおれだが、Webページ作成の技術を持っていたのはおまえだ、石川。

　依然、決定的な闇は見つからない。参議院門6200ルクス、衆議院門4190ルクス、国会裏交差点付近4170ルクス・・・。いや、待てよ。そこまで深い闇ではないものの、内閣府のころと比べて確実に値が下がり始めている。もしや・・・

町村会館の闇

　これは一体どういうことなのだろうか。全国町村会館？聞いたこともない。国会、外務省、内閣府、総理官邸や政党を回ってみたが我々の予想を大きく裏切って今日一番の闇が町村会館なのだ。実際に入ってみたがホテルらしきものがあるくらいでさほど政治的な雰囲気はない。我々がイメージしていた闇とはまた別の闇なのか？それとも…