やっぱりバス停はRPGだった
道は上り線沿いよりも坂が少なくなだらかで歩きやすかった。もしSA遠足をお考えの方は、行きも帰りも上り線沿いをいくのがいいかもしれない。
さて、そろそろ到着するころだろう。実は事前にいろいろなホームページで調べたものの上り線の野田尻バス停の場所はついに分からずじまいだった。「談合坂SA外、新宿寄り」という情報があるだけだ。
どっちみち高速沿いに歩いていれば必ず見つかるだろうと思っていた。けれどなかなか出てこない。あれ、通り過ぎちゃったかなと不安になったころ、ひょろっと高速道路上へ続く階段があった。表示は何もない。
……まさか。
階段を上がってみると、大きな扉があった。扉のサイズのわりに小さな取っ手をつかむ。固くてなかなか開かない。よーいーしょっ。がらっ。
シャーッ。あけるなり、車の走る音がひっきりなしに聞こえてきた。シャーッ、シャーッという、すべるようなあの音だ。高速道路だ!
バス停、あった。行きに降りたバス停同様、放任主義でざっくりした入り口だった。いつも車のなかから見かけては、どうやって入るんだろうと思っていた高速道路のバス停はこうなっていたのだ。おおお。
その後、普通の顔をしてバスは来て停車し、興奮しつつ普通のふりをして料金箱に1050円を入れて、観光バス風のシートに座った。
バスは新宿の南口について、新宿駅からは電車で家に帰った。 |