犯人の要求はピエロメイク?!
電話「べつやく ヲ カエシテホシカッタラ」 古賀「ほしかったら?」 電話「イマスグ ソコニイル ゼンイン ピエロ 二 ナレ」
電話の声は、確かにそういっていた。
……。読者投票の結果、全員がピエロメイクをしなければならないことになってしまった。
恐る恐る内容を伝える
「犯人の要求は?!」 「古賀さん!」
携帯電話を持ったまま奮える私にみんながいっせいに呼びかける。
「金か?! 金なのか」
普段は温厚で楽しい住さんなどはもうすでに財布に手をかけているほど緊迫した空気。まさか犯人がピエロメイクになることを要求しているなんて……。
「犯人から、全員ピエロメイクになれ、だそうです」 「え?」
全員が、ほうけたような顔をしているのが分かる。でも確かに犯人はそういったのだ。
「で、そのまま電話、切れちゃいました」
工藤さんと藤原さんのメガネが、ズルっという音をたててズレた。
仕方がない、メイクだ
「犯人の要求にそむくのは今は危険です」
どうしたらいいか分からない表情をする私たちを前にして、はまぐり刑事が静かに口を開いた。そうだ、今はとにかく犯人に従うより仕方がない。
よし、メイクしよう! なんとなく全員から声が上がり、林さんがピエロのメイク道具一式をみんなの前にならべた。覚悟のときである。
そうして、全員のメイクが完成した。
なんというか、いままで殺気だっていた空気がすっかりしんなりしてしまった。みんな目が合うと、恥ずかしそうに顔をそらす。
これが犯人のもくろみだったのだろうか。
しかし、こうしてピエロのメイクしたということをどうやって犯人に知らせればいいんだろう。全員がそんなことをぼんやり思い出したとき、林さんが立ち上がった、ウェブマスター?
「こうしていても仕方がない、とにかく部屋をでましょう!」
なんだか分からないが、そうだそうだと全員が立ち上がった。この姿をなんとかして犯人に見せなければ。
しかし、新たなる事件が
そうして会議室の外にでたときだった。
ポーポッポポー
なんだか、ハトの鳴き声がする。ん? こんなオフィスに、ハト?
見ると、ロッカーの陰にハトがいるではないか。なんでこんなところに。せっかく外に出るし、逃がしてやろうと近づこうとしたとき、ハトがよろよろと歩き、そして倒れた。
え? もしかして、ハトじゃない?
ハトじゃない、ハトのかぶりものをかぶったヒトだ!
そう気づいてあたふた駆け寄るが、その、ハトのようなヒトの様子がおかしい。ゆさゆさゆさぶっても動く気配がないのだ。
「まさか……」
林さんが手首の脈をとる。
「脈が、ないみたいなんですが……」
つまり、死んでるって、こと?
空気が凍りつくのが分かった。なんなんだ、今日は。
さて、ここで質問です
殺されてしまったのは誰でしょう?
投票は締め切りました
結果を受けて、次のストーリーが動き始めた!