土曜ライターべつやくさんが誘拐された!
電話「べつやく ハ、ユウカイ シタ」 古賀「は?」
電話の声は、確かにそういっていた。
ど、ど、どうしよう! 読者投票の結果、土曜ライターのべつやくさんが誘拐されてしまった!!
みんなに知らせなければ
と、とにかく警察! あと、みんなにも知らせなければ。
手早く警察に電話し事情を説明したところ、警察からは、大森のニフティ本社の方へ刑事の方が急行してくれているという。
横浜中華街からいそいでニフティへ急ぐことにした。不幸中の幸いか、今日はデイリーポータルZの企画会議が行われているはずなのだ。
ニフティに着くと、みんなは通常のように和やかに企画内容を話し合っているようだった。
ウェブマスター林さんが若いライターの藤原さんにダメ出しをしている声が聞こえる。ああ、そんな場合じゃないのに!
「え?!」
会議に出席していたのは林さん、藤原さんのほか、ライター住さん、乙幡さん、工藤さん、玉置さん、それに平岩部長。みんな一様に信じられないという顔をしている。
私はことのいきさつを息を切らせながら説明した。
「そういえば、さっき企画の件でべつやくさんに電話したんですが、電源オフか圏外っだった……」
林さんの言葉に全員が本気の顔になった。私自身、改めてこの事件がマジだということを実感した瞬間だった。背筋が凍る。ぞぞぞぞぞ。
警察の方、あらわる
一瞬のうちに全員がパニック状態になった。
「犯人は電話でなにか要求を出してこなかったのか」 「金ならある、おれは社長だ」
みんなの心もまとまらないし、手がかりもない。一体どうすればいいんだ。
「あの、お困りですか」
背後から声がして、振り返ると貝がいた。
「わたくし、警視庁の刑事で、はまぐりと言います」
は、はまぐり? なんだ、こんな緊急事態に。思わず怒りそうになったとき、林さんが大きな声でいった。
「はまぐり刑事(デカ)!」
そう、はまぐり刑事はウェブマスター林さんも旧知の仲である、捜査一課のれっきとした刑事だったのだ(林さんは刑事の捜査に協力同行したこともある)。
よかった、刑事さんが来てくれたんだ。貝とはいえ、安心してようやく落ち着きを取り戻す一同。そんなとき、携帯が鳴った。
「……非通知です」
全員が、つばを飲む音が聞こえた。
古賀「……はい、もしもし」 電話「コガ カ」
間違いない。この声は犯人だ。落ち着け、落ち着け。
古賀「べつやくさんは、どこにいるんですか」 電話「ココニイルヨ」 古賀「目的は、なんなんですか」
あわてて畳み掛けると、犯人はちょっと気を悪くしたようだった。やばい、切られる!
電話「べつやく ヲ カエシテ ホシカッタラ」 古賀「ほしかったら?!」 電話「イマスグ ----------」 古賀「……ええっ!」
電話「ワカッタナ イマ スグダ」
ぶつっ、つー、つー
切れてしまった……。まさか今すぐ----------だなんて……。いよいよ困ったことになってきたぞ……。
さて、ここで質問です
犯人は何を要求しているのでしょうか。
・サイト名を「デイリーポータルZ」から「ひょっとこ通信」に変えろ ・全員ピエロになれ ・ライターに母を入れろ ・まあ、寿司でも食え
投票は締め切りました
結果を受けて、次のストーリーが動き始めた!