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| 運転手さんは待っていた |
帰りは一気に下り、1時間半で作場平口に到着した。
運転手さんは既に僕を待っていてくれた。
記念で切手を貼ったけど、誰に出せばいいのか?
僕は切手の貼られた封筒を運転手さんに渡し、僕の住所を伝えた。
「気が向いたら、これ、僕に出して下さい」
「ああ、いいよ」
「お金入れてくれてもいいですし」
「金はねえな、何送ろうか……」
帰りのタクシーの中、運転手さんは黒川鶏冠山で昔取れた黄金の話に夢中だった。随分と良質な金が沢山取れていたらしい。
塩山駅に着くと、すっかり日が暮れていた。
帰りの特急かいじの中で、温くなった缶チューハイを2本あけた。
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