予想と違う
手本になるウロコ細工がないだけに、すべてが手探り状態で進んでいることを分かっていただきたい。
…と、言い訳めいたことを書いたのには訳がある。水洗いしたウロコを乾かしたところ、すべてのウロコがクルンと丸くなってしまったのだ。どうしてくれよう。
仕方がない。もう後戻りはできない。この丸くなったウロコで遊ぶことにしよう。
まずは、身近なものにウロコを貼り付けることから始めてみたい。現代において最も身近なものといえば、やはり携帯電話は外せないだろう。
丸くなったウロコは扱いづらい。もっと平らなスパンコール状のウロコで作業出来ると思っていたので、当初の予定とは全く異なる物が出来てしまった。
「何が貼ってあるでしょうか?」と聞いて「ウロコ」と答えてくれる人など皆無な気がする。それほどまでに、訳の分からないものを作ってしまった。
もしかして「無機物+ウロコ」という組み合わせに無理があったのかもしれない。これを生き物に貼り付けたなら、もう少しウロコっぽく見えるのではないだろうか?
そんなわけで、次は「人+ウロコ」で遊んでみたいと思う。協力してくれる人などいないので、使うのは当然自分の体だ。
桜色をしたタイのウロコを人に貼り付けるとなると、なんとなく「人魚」をイメージしてしまうが、私がなりたいのはどちらかというと「半魚人」だ。もっと黒っぽいウロコが欲しい。
トビウオのウロコも、やはり丸くなった。でもいい。なんたって肌に直接貼り付けるのだ。目指せ半魚人、だ。さて、貼っていきますか。