「五目○○」
この○に、あなたは何を入れますか? めし? すし? チャーハン?それぞれ、今の気分や腹具合によって○に入る文字は異なることと思う。
では「五目」の部分に関してはどうだろう。五目って、何が入ってるの? 字面通り5品目なの?
というわけで、いまいち曖昧だった「五目」にメスを入れたいと思います。メスといっても、例によって食べるだけですが。
(高瀬 克子)
五目の意味
今回のミッションに取り組むに当たり、まずは辞書で「五目」の文字を引いてみた。
ごもく【五目】 「ごもくずし」「ごもくめし」などの略。 ──ずし【──鮨】 いろいろな具を入れてつくった散らしずし。 ──めし【──飯】 魚や野菜など、いろいろなものをまぜて炊き込んだ飯。
…なんだなんだ。「いろいろなもの」でごまかしてないか。ま、辞書もヘタに具体的なことは言えないだろうことは分かる。
ならば自分で実地検分をするまでだ、とばかりに、とりあえず中華街へとやって来た。はい。なんとなく中華腹だったのです。
サンプルチェック
平日の昼間に中華街に足を踏み入れたのは初めてだ。いつも休日に訪れては「混んでて歩きにくいなぁ」と思っていたのだが、さすがに平日はスイスイと歩ける。おかげで店のウィンドウも覗き放題。
店頭のサンプルに「五目」の文字を見つけては、構成物をチェックしていく。
すべて「五目」の文字がついてはいるが、それぞれの店で具が微妙に違っている。そして、どうやら「什景」というのが「五目」に当たる言葉らしい。どういう意味なんだろうか。
さておき、肝心の具を検分していこう。
ほとんどの店で使われていたのはエビだ。サンプルでは目立つ位置に配置されており、色合いが派手なこともあって目に付きやすい。続いて目に付くのがイカ、ニンジン、チンゲンサイといったところか。
豚肉、キクラゲ、タケノコもチラリと顔を覗かせている。ん? とっくに5品目を超えている。ま、見てばかりいないで実食といこうじゃないか。