タクシーで栄に移動した。タクシーを降りるときに座席に帽子を忘れてしまい、運転手さんに言われた。 「帽子忘れてますよ」 運転手さんの顔は笑っていた。これはいけるかも。
結論から言ってしまおう。栄はピエロに優しい街だ。すれ違う人の半分ぐらいが笑ってる目だ(それでも半分)。
きゃー、と言われても存在を認めてもらえるだけで嬉しい。なにしろさっきまで石扱いだったのだから。ましてや写メールとられた日にはなにか芸のひとつでもしなくては!という気持ちになってくる。
ピエロになってなにもしないんじゃなかったのか?自分でそう思うときもある。でもこの笑顔の人たちを見たら、そんな期待を裏切ることはできないよ!
自分でもよく分からないがそのときのメモにはそう書いてある。2回転ぐらいしていいキャラになっている。よっぽど心細かったんだと思う。